2007年3月31日土曜日

野球シーズン開幕!

センバツを皮切りにパ・リーグ、そしてセ・リーグが開幕しました。

今年のセンバツの行進曲はTOKIOの「宙船(そらぶね)」だったとか─。
おじさん全然わかりません…

プロ野球では、バッターがバッターボックスへ向かうときにテーマソングが流れていた気がします。巨人時代の清原登場では長渕 剛の♪とんぼが流れていたような…最近の若手はどんな音楽で登場するのだろう─。
おじさん全然わかりません…

日本の主力がMLBへ向かっている中、僕の心もMLBへと向かっています。
大リーグでもテーマソングが流れています。テレビを見ているだけでは気がつきませんが、バッターがリクエストしたものを流してくれるらしいです。

我らがイチローは何をリクエストしているのか─
♪ Yeah! / Usher
♪ In Da Club / 50 Cent
♪ Take it to Da House / Trick Daddy
♪ Ichiro / Xola

全く知らない曲ばかり...。いや、最後の曲はなんとなく知っています。確かファンがイチローのために作った、あまりイケてない曲…。
彼には実力だけで楽しませてもらいましょう。

もうひとり忘れてならないのが、我らがゴジラ松井
♪ Get Back / The Beatles
♪ Immigrant Song / Led Zeppelin
♪ Day Tripper / The Beatles

素晴らしい。ゴジラのテーマが流れることもあるとか。素晴らしい。たとえずば抜けた成績を残せなくても、一生懸命応援します。日本人3人目のチャンピオンリングをぜひ勝ち取ってほしいものです。

日本人初のチャンピオンリングを手にした井口はといいますと─
♪ Scramble / Battle Eye
♪ These Walls / Battle Eye
♪ Battle Eye / Battle Eye
♪ Overture for the City / Keiko Matsui
♪ Champions Road / Dream Theater

Battle Eye とは…ダイエー時代に井口がプロデュースしたCD・DVDのプロジェクト名。売り上げは(財)日本盲導犬協会に寄付されているとのこと。
Keiko Matsui (松居慶子) とは…日本人ジャズ/ニューエージ・ピアニスト。Naradaレーベルなどからアルバムをリリースしている。
Dream Theater とは…アメリカのプログレッシブ・ヘビーメタル・バンド。
さすがチャンピオンリングを持っている男。イチローや松井と比べて、一味も二味も違います。数字で勝てないのなら、別でアピールしようということなのか。その甲斐あってのチャンピオンリングなのか。

もうひとりチャンピオンリングを持っている日本人、田口は─
どこにもテーマソングが紹介されていませんでした。

紹介されていた日本人は3人だけ。実績と数字を残している人しか記録してもらえない厳しいプロの世界。来年は何人の日本人選手がテーマソングを記録してもらえるのだろう。
ピッチャーの登場テーマもあるということなので、松坂と井川のは記録してもらえるかな。ルーキーだった城島の記録はなかったから、相当活躍しないとだめなんでしょう。

MLBは日本人選手の活躍もさることながら、世界最高峰のプレーを見ることが一番の楽しみ。今年はテーマソングにも注目する楽しみを事前に持つことができたので、いつも以上に楽しみです。

日本時間、4月2日 Major League Baseball 開幕



画像

2007年3月30日金曜日

When the children cry

世界は平和だと思いますか。




When The Children Cry / White Lion

Little child
Dry your crying eyes
How can I explain
The fear you feel inside
´cause you were born
Into this evil world
Where man is killing man
and no one knows just why

What have we become
Just look what we have done
All that we destroyed
You must build again

When the children cry
Let them know we tried
´cause when the children sings
The new world begins

Little child
You must show the way
To a better day
For all the young
´cause you were born
For the world to see
That we all can live
In light and peace

No more presidents
And all the wars will end
One united world under god

When the children cry
Let them know we tried
´cause when the children sings
The new world begins

What have we become
Just look what we have done
All that we destroyed
You must build again

No more presidents
And all the wars will end
One united world under god

When the children cry
Let them know we tried
´cause when the children fight
Then we know it ain´t right
When the children break
Let them know we´re awake
´cause when the children sings
The new world begins




from mix502



画像 Pride (1988)
 White Lion

UNITED NATIONS

ジョン・レノンがイマジンで、国がないのを想像してごらん、と歌っていた。世界がいつかひとつになることを願って─。

いまの世界情勢を見る限りでは、それはやはり夢物語なのかなと思ってしまう。世界がひとつになる理想のもと設立された国際連合も、対立や戦争を生み出す土壌となっているし─。

UNITED NATIONS

そういえば昔、キールというヘビメタバンドが♪UNITED NATIONSという曲を作っていた。ボーカルでリーダーのロン・キールが♪UNITED NATIONS─すなわち、国際連合という歌をシャウトしていた。

United Nations / KEEL

(日本語訳)
俺達は新世代の人間で、
インスピレーションも有る。
だから強く感じ、ニュースを広げてる。

全ての国の若者は、宣誓するだろう。
これが俺達の選んだ生き方だと。

一緒にロックしよう。
永遠にロールしよう。
そして、いつか、
コントロールする為に、立ちあがる。

��
    俺達はユナイテッド・ネイションズ。
        ロックンロールの旗の下。
    俺達はユナイテッド・ネイションズ。
        繋がって立ちあがる。


俺達は同じフラストレーションを感じてる。
その状況下で変化しよう。
つまりは、楽しみの為の全て、全ての為の楽しみ。


差別など皆無。
ロックは全ての国の為のもの。
心の若さは、不滅だ。


死ぬまで、拳を挙げよう。
全ての国の子供達へと。
いつか・・もうすぐ、
主導権をとるために、俺達は立ちあがる。


��
    俺達はユナイテッド・ネイションズ。
        ロックンロールの旗の下。
    俺達はユナイテッド・ネイションズ。
        繋がって立ちあがる。


repeat chorus



Positive Resonance Society & Culture Colums
より




歌詞を読んでいるうちに思わず笑ってしまうかもしれない。国連というものをネタにしているだけに過ぎないと思うだろう。しかし、世界平和への熱い思いは確実にここにはある。この思いを単なる絵空事のように一蹴してしまっては、世界はひとつにならないのだ。


You may say I'm a dreamar
僕のことを単なる夢想家だと思うかもしれない

But I'm not the only one
でも 僕ひとりだけじゃないんだ

I hope someday you'll join us
いつの日にか 君も仲間に加わってくれよ

And the world will live as one
そうすれば、この世界はひとつになって動くだろう

��Imagine by John Lennon)


2007年3月28日水曜日

ダンサー・イン・ザ・ダーク

1995年にデンマークでラース・フォン・トリアーらを中心に、ドグマ95いうものが宣言された。「純潔の誓い」という10つのルールを設定して、それに基づき映画を制作しようという映画運動だ。

「純潔の誓い」
1.撮影はすべてロケーションによること。スタジオのセット撮影を禁じる。
2.映像と関係のないところで作られた音(効果音など)をのせてはならない。
3.カメラは必ず手持ちによること。
4.映画はカラーであること。照明効果は禁止。
5.光学合成やフィルターを禁止する。
6.表面的なアクションは許されない(殺人、武器などは起きてはならない)。
7.時間的、地理的な乖離は許されない(つまり今、ここで起こっていることしか描いてはいけない。回想シーンなどの禁止である)。
8.ジャンル映画を禁止する。
9.最終的なフォーマットは35mmフィルムであること。
10.監督の名前はスタッフロールなどにクレジットしてはいけない。

なかなか興味深いものではあるが、「純潔の誓い」をしたとしても、これがドグマ映画だと宣言しない限りは、三脚を使用したりBGMを入れたり、ハリウッド映画的なものを作成するのは自由であり、ドグマ映画だと宣言して作られた映画においても、多少のルール違反はあるようだ。
ドグマ95の意味は何なのか明確な定義はない。ただ、その10のルールというものが、それぞれの監督の映画制作の手法に大きな影響を与えているのは確かなようだ。

ドグマ95が打ち出された次の年、ラース・フォン・トリアーは「奇跡の海」を制作している。これはドグマ映画ではないのだが、手持ちカメラを多様し、照明効果も極力抑えられていたり、明らかにドグマを意識し、さらにBGMの使い方はまったくドグマと反していて、ある意味この手法もドグマを意識した結果なのかなと思ってしまう。

そして1998年、ついにラース・フォン・トリアーはドグマ映画「イディオッツ」を制作する。知的障害者を演じることで社会を挑発するグループを描いた問題作で、非常にリアルな表現となっている。個人的にストーリーは大嫌いなのだが、これが現実社会なのかなと思うと同時にその社会の痛々しさが強烈に伝わってくるのは、やはりラース・フォン・トリアーの技量なのだろうか…彼の能力は認めざるを得ない。しかし、彼の目にはこの現実社会がそんなにいやらしく映っているのだろうか。

ラース・フォン・トリアーにとってドグマ95は修行の場なのかもしれない。
その修行が実を結んだのは、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」であるといえる。

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」画像
Dancer in the Dark
2000年デンマーク

監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:ビョーク
    カトリーヌ・ドヌーヴ
    デイヴィッド・モース
    ピーター・ストーメア
    ジョエル・グレイ
音楽:ビョーク

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000) - goo 映画


過去にカンヌで高等技術委員賞を受賞したその技量と、ドグマで試した、現実世界をリアルに作り出す技量とを見事に融合させた傑作だと思う。
このストーリーに好き嫌いはあるかもしれない。しかし、虚構世界を描く場面ではミュージカルを徹底的に用いて、現実世界を描く場面ではドグマ的手法を徹底的に用いたこの対比は、実に見事なものだった。
ビョークの音楽、演技も、好き嫌いはあるだろうけれど、本当に素晴らしいものだった。ミュージカルだからどうしてもカトリーヌ・ドヌーヴに目がいくのだが、いつの間にかビョークだけを見つめている自分がいた。

画像 Selmasongs

  1. Overture
  2. Cvalda
  3. I've Seen It All
  4. Scatterheart
  5. In the Musicals
  6. 107 Steps
  7. New World


2000年カンヌ映画祭パルムドール受賞
2000年アカデミー賞歌曲賞受賞

その後、ラース・フォン・トリアーは「ドグヴィル(2003)」「マンダレイ(2005)」と制作、現在、新作「Wasington」を作成中だ。いわゆるアメリカ三部作。
僕は「ドグヴィル」を見て思った、アメリカ三部作は見なくてもいいかな...と─。

奇跡の海

「奇跡の海」
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
「ドグヴィル」
「マンダレイ」

上記の映画をすべて見た人に聞きたいのですが
映画監督、ラース・フォン・トリアーは天才か異常か、どちらだと思いますか?
自分は「マンダレイ」を見ていませんが、「ドグヴィル」を見た時点でこの人は本当に異常なのかもしれないと思ってしまいました。とてもじゃないけど、「ドグヴィル」から始まるアメリカ三部作すべて見ることなどできません。アメリカに対するアンチテーゼなのでしょうか?それはなんとなく分かるんですけど、そういう風にとらえながらこの映画を見る人は少ないと思うし、主張が回りくどすぎます。ハリウッドでアメリカへのアンチテーゼ映画をつくることは、それなりに意味があるとは思いますが、見る側がそのようにとらえることができなければ、その思惑は無駄でしょう。

勝手に深読みしすぎでしょうか。

「奇跡の海」画像
Breaking The Waves
1996年 デンマーク

監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:エミリー・ワトソン
    ステラン・スカルスゲールド
    カトリン・カートリッジ
    ジャン・マルク・バール
    ウド・キアー
音楽P:マーク・ウォーリック

1996年カンヌ国際映画祭審査員大賞受賞

奇跡の海(1996) - goo 映画


最初にラース・フォン・トリアーを批判的に言ったものの、エミリー・ワトソンがデビューしたこの映画は非常に好きです。純粋な愛をみることができます。
純粋な愛の尊さ、危うさ、残酷さ─、ラース・フォン・トリアーの尊さ、危うさ、残酷さ─…すごい映画を撮る人だなと思ったものです。
この映画はバックに流れるオールドロックも魅力的です。その選曲はちょっと変わっていて、ラース・フォン・トリアーの趣味ではないかと思ってしまいます。

画像

1. イン・ア・ブロウクン・ドリーム
(パイソン・リー・ジャクソン
ロッド・スチュワート)
2. ホット・ラヴ
(T-レックス)
3. チャイルド・イン・ザ・タイム
(ディープ・パープル)
4. スザンヌ
(レナード・コーエン)
5. ヴァージニア・プレイン
(ロキシー・ミュージック)
6. オール・ザ・ウェイ・フロム・メンフィス
(モット・ザ・フープル)
7. ヒーズ・ゴナ・ステップ・オン・ユー・アゲイン
(ジョン・コンゴス)
8. ウィスキー・イン・ザ・ジャー
(シン・リジィ)
9. 青い影
(プロコル・ハルム)
10. グッバイ・イエロー・ブリック・ロード
(エルトン・ジョン)
11. クロス・アイド・マリー
(ジェスロ・タル)
12. フルートとチェンバロのためのソナタ第2番第2楽章~シチリアーナ
(バッハ)



ラストのバッハ以外、ちょっとくせがある曲ばかりだと思いませんか。


ラース・フォン・トリアーのデビュー作品は「エレメント・オブ・クライム(1984)
この作品はカンヌ国際映画祭高等技術委員賞を受賞しているだけあって、映像が大変すばらしいのですが、ストーリーがあまりよく分かりませんでした。ストーリーはどうでもよかったのでしょう。
��作目の「エピデミック(1987)」は白黒映画で、監督自ら出演して、虚構と現実の融合をもくろんだような映画。ラストが良いのか悪いのか…たぶん、ひどい!と思うかもしれせん。
ひどいと思った僕は3作目の「ヨーロッパ(1991)」は見るのをためらってしまいました。
しかし、テレビシリーズとして撮った「キングダム(1994)」は非常に気に入っています。ストーリーも分かりやすいし、得意な映像技術を十分発揮していて、こういう映画を撮っていればもっと興業的にも成功するのにと思うのですが、ラース・フォン・トリアーにしてみれば不本意なのかも知れません。このシリーズがまだ完結していないというところにも、不本意な気持ちが表れていると思います。


ラースよ、アメリカ三部作なんて撮っている前に、はやく「キングダム」シリーズを何とかしてくれ!


つづく


2007年3月27日火曜日

スカンジナビア

ヘビーメタル、ギタリスト
イングベイ・マルムスティーン
─スウェーデン

クラシック、作曲家
グリーグ
ポップス、グループ
アハ
画家、「叫び」
ムンク
─ノルウェー

映画監督
ラース・フォン・トリアー
─デンマーク

クラシック、作曲家
シベリウス
─フィンランド

スカンジナビア諸国の文化に、多大な恩恵を受けていると実感する。

それぞれの地理的位置を明確に示すことができるだろうか?
自分は全くダメダメだったので、反省とスカンジナビアの文化に感謝を込めて、スカンジナビア諸国を学びます。

まず、フィンランド画像
スカンジナビア半島に含まれず
スカンジナビア諸国とするのは誤り。
シベリウスをスカンジナビア文化
とすることが大きな間違いだった。

正式名称はフィンランド語で
スオメン・タサワルタ(通称:スオミ)
日本語表記
フィンランド共和国(当て字:芬蘭)

ロシアと国境を接しているため
冷戦時のフィンランドの立場は
非常に微妙なものだった。
民主主義国家として生き抜くため
��ATOにもECにも
ワルシャワ条約機構にも
属さない中立を保つ。
中立の中でも、親ソをうたったのは
隣接する社会主義大国ソ連を
刺激しない政策だった。
ソ連崩壊後の現在はEU加盟国である。


次はスウェーデン、やっとスカンジナビア諸国の勉強です。
画像
正式名称画像
スウェーデン王国
��日本語当て字:瑞典)
象徴君主制であるので
少し親近感を感じるのだが
日本との違いは多々ある。

1920年に社会民主労働党が
選挙で単独過半数を獲得し
世界で初めて民主的に
社会主義政権が樹立する。
それが長期政権となり
社会福祉や保障、税金など
社会政策が非常によく整備され
世界中のお手本とされている。

労働人口も公務員が多い。
国民の30%以上が公務員
��日本は10%未満)
女性の社会進出も進んでいる
女性労働参加率76%
��日本は48%)

男性に徴兵制を課しているが
ボランティアなどで免除される。

1960年代のスプートニクス、1970年代のアバ、1980年代のイングベイ・マルムスティーン、1990年代のカーディガンズとポピュラー音楽においても大国であるが、ほかにもグレタ・ガルボ、イングリット・バーグマン、イングマル・ベルイマンなど映画で活躍した人や、ボルグやステンマルクといったスポーツ界のスター、さらにはアルフレッド・ノーベル、カール・リンネといった科学者など、頂点を極めた文化人を数々輩出している。



スカンジナビア2国目、ノルウェー
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ノルウェー王国(日本語当て字:諾威)
政治体制は立憲君主政治で、国王は象徴的なものとして存在している。
画像

スカンジナビア半島西岸に面していて、その海岸線は無数のフィヨルドが発達している。
スカンジナビア山脈が国全体に広がっていて、平地はほとんどない。

北海での石油採掘の恩恵により、ロシア、サウジアラビアについで世界第3位の石油輸出国となっている。採掘しているのは大多数が国有会社であるため、福祉財政などが充実していて、世界で最も豊かな国といわれている。

スウェーデン同様、徴兵制をとっているが、これもまた同様に社会奉仕活動などによって兵役を免除される。



最後にデンマーク
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デンマーク王国(丁抹)
地理的にスカンジナビア半島に領土をもっていないが、歴史的背景からスカンジナビア諸国に分類されている。
ユトランド半島の大部分と周りに点在している443の島が領土となっている。首都コペンハーゲンはユトランド半島にはなく、シェラン島にある。
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立憲君主制、議院内閣制。スカンジナビア諸国すべて同様の政治体制。
男性に対し徴兵制があり、期間は8~10ヵ月。

海外領土としてグリーンランドとフェロー諸島がり、自治州としている。議会にも2人ずつ代表が参加しているが、デンマークを指すときそれらの地域は含めない。

アンデルセン、キルケゴール、ヤコブセンといった文章の達人を排出
また、メタリカのドラマー、ラーズ・ウルリッヒの出身国である。



なれないことを書くと非常に疲れます。
だんだん気力が失われ、最後のデンマークにいたっては、箇条書きが精いっぱい。
とにかく、スカンジナビアの地理的状況がよくつかめた気がします。

もっと詳しい知識や見解を求める方は、ウィキペディアなどを参照してください。
※地図はウィキペディアのものを使用させていただきました。

2007年3月25日日曜日

カミング・バッハ

小学校や中学校でヨハン・セバスチャン・バッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750)の音楽は習っているはずなのに、全く記憶にない。
僕にバッハの音楽を教えてくれたのは、速弾のギターヒーロー、イングベイ・ヨハン・マルムスティーン(Yngwie Johann Malmsteen)だった。

イングベイがアルカトラス(ALCATRAZZ)に在籍していたときにリリースされたライブアルバム「Live sentence」(1984)に♪Coming Bachという曲が収録されていて、それがバッハリュート組曲第1番ホ短調第5曲ブーレ(Lute Suite in E Minor BWV996 - 5.Bourree)だった。

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1 Too Young to Die,
Too Drunk to Live
2 Hiroshima Mon Amour
3 Night Games
4 Island in the Sun
5 Kree Nakoorie
6 Coming Bach
7 Since You've Been Gone
8 Evil Eye
9 All Night Long



♪Coming Bachはもちろんイングベイのギターソロで、ほかにも♪Since You've Been Goneと♪All Night Longといったレインボーの曲が収録されているあたりは、いかにもリッチー・ブラックモア好きのイングベイならではの選曲であり、まさにイングベイのためのアルカトラスを十二分に堪能できるアルバムだった。
このアルバムのあとイングベイはソロとなり、一層クラシカルな要素を強めていった。

その後のアルカトラスのギターはスティーブ・ヴァイ。ギター頼みのバンドだったのか、グラハム・ボネットよ…。しかし、すごいやつらを見つけた実績は忘れはしないぞ。
そういえば、ボーカルでリーダーのグラハム・ボネットはヘビメタにしては珍しくリーゼントだった。それにサングラスをかけて歌っていて、何かロカビリーみたいだった記憶がある。この人からはバッハは想像できなかったなぁ…。

イングベイ・マルムスティーンのおかげで音楽的視野が広がった人は多いはず。僕もその一人だし、イングベイの音楽を好きになったからこそ、バッハの音楽が知識以上のものに成り得たのだ。
ありがとうインギー、いまあなたの音楽を全く聴いていないのは決してあたなが太って、すこしかっこ悪くなったからではありません。音楽的視野が広がったからなのです。

しかしまぁ、アルカトラス当時のイングベイはかっこいいものだ。ホワイトのフェンダー・ストラト・スキャロップ、買ってもこんなに弾けるわけないのに欲しかったなぁ。

2007年3月24日土曜日

G線上のアリア

世の中はすでに卒業シーズンは終わっているのでしょうか。

自分の卒業式の思い出といえば…

中学3年の時、3年生を送る会という催しにて、後輩たちにありがとうをこめてボン・ジョヴィの♪ウォンテッド・デッド・オア・アライブを演奏したこと─

大学4年の時、卒業演奏会という催しにて、フォークデュオという形で♪なごり雪、♪愛の夢(リスト)、♪G線上のアリアを演奏したこと─

以上、ギター奏者として演奏をしたことが印象に残っている。
久々に懐かしいこれらの曲を聴いてみようと思い、音楽を掘り返していると♪G線上のアリアはもともとJ.S.バッハが自分でつけた題名ではなく愛称だということを知った。

管弦楽組曲第3番ニ長調(BVW1068)
�� 序曲
�� エア
�� ガボット
�� ブーレ
�� ジーク

第2曲エアが「G線上のアリア」にあたる。
なぜ「G線上のアリア」と呼ばれるようになったのかというと、19世紀後半にアウグスト・ヴイルヘルミというドイツのバイオリニストが、♪エアを二長調(Dメジャー)からハ長調(Cメジャー)へと移調させて弾くとバイオリンの第4弦=Gだけで演奏できることを発見し、バイオリンの独奏曲として編曲させたことがきっかけだという。

はて?僕が演奏した♪G線上のアリアはDだったかCだったか…

2007年3月23日金曜日

吹けよ風、呼べよ嵐 One Of These Days

アブドラ・ザ・ブッチャーのテーマソングとして有名な
ピンク・フロイドの曲
♪吹けよ風、呼べよ嵐
アルバム「おせっかい(MEDDLE)」に収録されている


画像
��.吹けよ風、呼べよ嵐/ONE OF THESE DAYS
  (WATERS, GILMOUR, MASON, WRIGHT)
��.ピロウ・オブ・ウインズ/A PILLOW OF WINDS
  (GILMOUR, WATERS)
��.フィアレス/FEARLESS
  (GILMOUR, WATERS)
��.サン・トロペ/SAN TROPEZ
  (WATERS)
��.シーマスのブルース/SEAMUS
  (GILMOUR, MASON, WRIGHT, WATERS)
��.エコーズ/ECHOES
  (WATERS, GILMOUR, MASON, WRIGHT)


��曲目のインスト曲で始まり、2曲目でいきなりフォークになり、3曲目はウエストコースト、4曲目ではポップス、5曲目ブルース、とバラエティー豊かな音楽が続き、ラストの6曲目で全ての要素がみごとに融合されている。20分を超える♪エコーズは確かに長すぎるが、聴くだけの価値は十分にある。

特別にプロレスファンというわけではないけれども、小さいころブッチャーが結構好きだった。それは♪吹けよ風、呼べよ嵐が登場テーマソングであったからかもしれない。

ブッチャーのプロレススタイルはどうだったのか、ちょっと思い出してみると─、常に凶器を忍ばせて、フォークで相手の腕を突き刺したり、挙句の果てには、タッグを組んでいたザ・シークにフォークを頭に突き刺されたり、とにかく無茶苦茶な悪役だった。あんな野郎にピンク・フロイドの曲はもったいない、と今更ながらに思ってしまう。
しかし、もう一度よく考えてみると、見ている側が怒りを感じれば感じるほど、それはブッチャーがいかに優れたエンターテイナーだということを物語っているのではないだろうか。フォークを手にしたブッチャーに罵声を浴びせながら、心の奥底では不思議な高揚感─、そして頭にフォークが突き刺さっているブッチャーへの爽快感─、恐るべしブッチャー…そしてもっと恐ろしいのは、喜びを感じてしまうこの邪悪な心…
ブッチャーを好きだったのは♪吹けよ風、呼べよ嵐が好きだったからだ、ということにしておこう。

世界フィギュア2007男子フリー

ただ今、世界フィギュアの真っ最中。
ショートプログラムでトップのブライアン・ジュベールが滑り始めた。

曲は♪ジ・アンフォー・ギブン~メタル・マスター

なんとメタリカですよ。クラシカルアレンジではあるけれど、メタリカでフィギュアスケートなんて誰が創造したでしょう。正直、滑りには全く独創性は感じなかったけれども、メタリカを選択して滑っている独創性はずば抜けているでしょう。

さぁそしてそのあとは、日本期待の高橋大輔です。

曲は♪オペラ座の怪人

フィギュアスケートらしい選択です。あまりに無難な曲なだけに、つまらないと思いながら見ていたのですが、その演出は、メタリカを選択したジュベールよりも素晴らしいと思いました。演技には独創的な曲というのはあまり関係ないのか─。

しかし、結果はメタリカを選択したジュベールが優勝しました。
高橋は2位。メタリカにあと少しと迫るこの結果、素晴らしいですね。
あとは、もっと独創的な曲を選択すれば優勝できるのではないでしょうか。

フィギュアスケートでは声が入った曲はだめらしい。
メタリカでインストゥルメンタルの曲はないなー…。
ジュベールが使用した曲も、アポカリプティカというフィンランドのチェロ奏者4人組がメタリカの曲をインストにしたものだし、考えてみると、ヘビメタでインストの曲って意外と少ないかもしれません。

プログレとかどうだろう。ピンク・フロイドとか─。

曲は♪吹けよ風、呼べよ嵐

それで舞う高橋大輔を見てみたくありませんか?
でも、この曲、後半に奇妙なうめき声が入っているなぁ…。

2007年3月21日水曜日

三国志 愛のテーマ

最近、ビールのCMでYMOの♪ライディーンの新バージョンが流れている。
CMでは時代をタイムスリップして演奏している演出で現代、江戸、原始という3パターンがあるそうです。※詳しく知りたい方はこちらをクリック

そういえば、昔、NHKの人形劇「三国志」のテーマソングを細野晴臣が作っていなぁ、と思い出しました。人形劇自体面白かっただけに、そのテーマソングもかなり好きでした。

今改めて調べてみました。

三国志 愛のテーマ」(1982)
作詞・作曲/細野晴臣
歌(エンディング)/小池玉緒


オープニングの壮大な感じもエンディングのポップな感じも、どちらもいい。
1983年にYMOは解散しているので、バンド活動中に曲を提供していたことになります。ほかにも細野晴臣は、イモ欽トリオ、松田聖子、中森明菜、山下久美子、「風の谷のナウシカ」などに曲を提供しているみたいです。
知っている人にとっては一般常識みたいなものでしょうが、知らなかった自分にとってかなりの驚きなのです。
過去には高田 渡のバックで演奏したりしていたみたいだし、この人はものすごくスーパーな人だと、初めて自覚しました。そしてYMOは本当に超スーパーなバンドだったと認識しました。
そんな超スーパーなYMOがタイムスリップしてちょんまげなどをつけていることが、とっても面白いことなんだなぁと実感できた気がします。

IN C

テリー・ライリーの音楽を初めて聴いたのは「IN C」だった。
この曲の独創的な説明を受けながら聴いたので、相当興味を持って聴くことができたが、何も説明もないまま聴いたのであれば、もしかしたら全く理解不能で退屈な音楽だと感じたかもしれない。



ひとりのピアノ奏者がCコードを一定のリズムで引き続け、そのリズムに合わせてほかの演奏者がついてく。それぞれの演奏者には53種類のメロディーが与えられていて、それを順番に演奏していくのだが、演奏する回数が自由であり、また演奏するしないも自由である。すべての演奏者が53個目メロディーにたどり着いた時点で、演奏が終了となる。
極めて自由であり、それゆえ演奏者ひとりひとりが周りの音に集中して、ひとりひとりが曲を作り上げようという意識が必要だ。
楽譜があるとはいえ、その演奏は演奏されるごとに違うものとなる。演奏時間も演奏されるごとに違うのだが、「全体の演奏時間は45分~1時間半、ひとつのメロディーの演奏時間は45秒~1分半」という目安をライリー自ら提示している。

以上が「IN C」の概略だ。

音楽は解説などよりもまず聴かなければならないとは思うのだが、「IN C」は解説を読んで初めてその音楽のよさを知ることができて楽しむことができるのだと思う。
そのときそのときの音色は、偶然な響きであり、しかしその偶然な響きは奏者一人一人が演出した結果なのだ…などと思いを巡らせて聴くことができるのだ。

��つ1つのメロディーは比較的簡単で誰にでも弾けるように作られているので、聴く楽しみと同時に“弾く”“作る”楽しみも味わえる作品だといえる。
偶然に生まれる新鮮な響き、偶然であるがそれは確実に個々が意識して作り上げたものだという喜びは、実際に演奏しないとなかなか実感できないものだ。
そんな自分も「IN C」は聴いているだけである。いつかは奏者として喜びを体験したいものだ。

2007年3月20日火曜日

A Rainbow in Curved Air

地下鉄に乗りながらミニマル音楽の重鎮、テリー・ライリー(Terry Riley)の音楽を聴いていたら、いつも以上によく聴こえた。



シンセサイザーの出だしがものすごくかっこいい曲なのだが、ミニマルらしく単調でしかも18分以上もあるので、いつも聴くのをためらうか途中で聴くのをやめてしまうかだ。

1968年の作品とは思えない、現代音楽とは似てもにつかない、いかしたグルーブ感をベースにしてインプロビゼーションが展開する。それが雑音に聴こえるか、芸術に聴こえるか、紙一重なのかもしれない。
以前も電車の中で♪A Rainbow in Curved Airを聴いていたときがあるのだが、そのときは途中で眠りに入ってしまい、そして途中でその音楽の音で起こされてすぐに止めた記憶がある。それ以来ちょっと♪A Rainbow in Curved Airは苦手だった。
苦手とはいえ冒頭のシンセサイザーは結構好きなので、とりあえず最初の部分だけ聴いてすぐ次の曲…─きょうはそうはならず、じっくり最後まで聴くことができた。気持ち的に余裕があったからなのか分からないが、最初から最後まで18分40秒、素晴らしい音楽を体験できた。
よく聴いてみると、あまりミニマル音楽っぽくないかもしれない─…だからいいと思ったのか…。決してミニマル音楽を嫌っているわけではないが。

きょういいと思った♪A Rainbow in Curved Air
あしたいいと思えるかどうかは分からない。



2007年3月19日月曜日

The Lady In Red

今はインターネットなどからダウンロード、ストリーミングといったものが主流になっていますが、昔はFMラジオから流れてくるヒット曲をテープにエアチェックしたものです。
アナログの電波はあらゆるものから影響を受けます。例えば雷だったり、電気スイッチのオンオフなど─。
自然の影響はあきらめがつくももの、人為的なものでの影響は結構頭にきたものです。電気を消したり点けたりしないでくれと、理不尽だと思っていても、強く家族に要求して必死に録音したものです。それでも、バチバチ、という録音が絶えなかったのですが─。


僕が生まれ育った家の玄関にはものすごく古い裸電球がついていて、明かりをつけている間ずーっとラジオにものすごい電波干渉を起こしていた。だからエアチェック小僧の僕にとってそれが天敵であり、そしてそれを激しく操る影の天敵が母親だった。
電気を点けるな!消せ!といっても、知らぬ顔…僕の要求が理不尽であると分かっている上、理不尽であるだけに僕がさらに強く言えないということをよく理解していたのだ。ちくしょ

クリス・デバー(Chris de Burgh)が歌う
♪ザ・レディー・イン・レッド
この曲を何度録音しようとしても、決してうまくいかなかった。かならず天敵と影の天敵が僕の邪魔をしたのだ。ものすごく美しいバラードだったから、バチバチするのがものすごく気になり、ものすごく切ないバラードだったから、曲が終わると同時にものすごく切なくなった。ちくしょ
変な思い入れから♪ザ・レディー・イン・レッドが結構好きになって、今でもよく聴いている。もっともそれは、インターネットでダウンロードしたものだからキレイな音色で聴いている。

The Lady In Red


音もきれいに聴くことができて、映像も自由に見ることができる─便利な世の中になったものだ。


ものすごく親不孝だった僕は、この曲を聴くたびに天国にいる母親を思い出のです。こんな便利な世の中になると分かっていたら、何もあんなにも理不尽なことを言わなくてもよかったのになぁと、その他もろもろ反省しきり…居なくなって初めて分かる...、まぁそんなところなんでしょうね。



2007年3月17日土曜日

マウンテン Mountain

携帯電話の着信メロディーにレッド・ツェッペリンの♪移民の歌を設定している。結構派手に鳴ってくれるので電話がかかってきたとき、非常に分かりやすい。
しかし、周りに人がいるときにマナーモードにしていないと、ちょっと恥ずかしい。特に仕事中は…─と思っていたのだが、よく考えてみると、今まで「ア~ァ、アー、アー」と会社で鳴ってもほとんど誰も突っ込まなかった。ウケ狙いで♪移民の歌にしているわけではないが、意外とみんな知らないのかもしれない、と少し悲しい…。

きのうもマナーモードにするのを忘れていたら、僕が勤めている会社の社長と会話しているときに「ア~ァ、アー、アー」と爆音が─。状況が状況だけにいつも以上に驚いてしまったのだが、電話終了後、社長が「ア~ァ、アー、アー」「レッド・ツェッペリンだよね?」と歌いながら反応してくれたのも意外な驚きだった。

社長は音楽をこよなく愛する人だったので、♪移民の歌を知っているのも当然だろう。
それから過去に聴いたハードロック音楽のことを話してくれた─
ディープ・パープル
ユーライア・ヒープ
マウンテン
ディープ・パープルやユーライア・ヒープは知っていたが、マウンテンというバンドは知らなかった。

マウンテン Mountain
1969年、レズリー・ウェスト(ギター)とフェリックス・パッパラルディ(ベース)が中心に結成されたバンド。パッパラルディはあのクリームをプロデュースしていたという。
画像
アルバム「勝利への登擧 (Climbing!) 」に収録されている♪ミシシッピ・クィーン(Mississippi Queen)がヒット。 冒頭のドラムのカウントとギターのリフが非常に印象的。
フジテレビ「ひらけ!ポンキッキ」でも使用されていたので、耳馴染みがあるかもしれない。

社長は♪暗黒への旅路(Travellin' In The Dark)という曲をよく聴いたという。
アルバム「ナンタケット・スレイライド (Nantucket Sleighride) 」に収録されている。
画像
民謡みたいなペンタトニック、ほどよいオーバードライブとリバーブを効かせたメロディアスなギターフレーズは、まるでマイケル・シェンカーのようだった。レズリー・ウェストは数多くのギタリストに影響を与えているらしい。

個人的には1985年リリースのアルバム「風林火山(Go for your life)」が気になる。この意味不明の邦題が─。
画像
マウンテンは解散・再結成を繰り返しているらしく、このアルバムは再々結成後に出された。その2年前にパッパラルディが妻に射殺されるという衝撃的な事件があったそうで、このアルバム以後、パッパラルディがいない。ファンのレビューなどを見ると“つまらない”と書かれてある。



社長は30年ぶりぐらいに懐かしい曲を聴くことができたとご満悦。
僕は新たな音楽的発見ができて大満足。
時代が違っても音楽はあらゆるものを結び付けてくれる。

2007年3月16日金曜日

VOX X-Chants

何気なく聴いたら素晴らしかった音楽。

VOXというアーティストのアルバム「X-Chants

画像  1. Kyrie Eleyson
  2. Kreuzigung
  3. Gottliches Grab
  4. Auferstehung
  5. Verkuendigung
  6. Maria
  7. Heilig
  8. Moses
  9. Die Taube
  10. Alleluja


VOXというグループはブルガリア生まれのVladimir Ivanoffという人が企画したユニット。キリスト圏のアーリーミュージックとユダヤ音楽やアラブ、イスラム音楽といった中近東の伝統音楽との融合を図っている。
1990年代に活動していたこのユニットは、今は活動している気配がない。
X-Chants」とは10の聖楽という意味で、宗派を越えて様々な聖楽が題材にされている。ポピュラー音楽と聖楽を融合させた例としては、エニグマのグレゴリオ・チャントが有名であるが、エニグマにようなダンサンブルは少なく、非常に精神的で神秘的な音楽を響かせている。これが教会で流れていたとしても、全く違和感がないだろう。

言葉の意味が全く理解できなくても、信仰心など全くもっていなくても、心を落ち着かせたいときなどに最適な音楽がここにあった。


ZUM ZUM Urbana Capoeira

自分にとって音楽における歌詞の重要度は極めて低い。
素晴らしい内容の歌詞がついているに越したことはないが、まず歌詞の前にメロディーだという意識が強い。だから日本語で歌われていなくても、世界中の音楽を楽しめる。

何気なくダブルクリックして流れてきた音楽が非常に気に入った。

Urbana Capoeira画像
1. Xoxo
2. Riachao
3. Alegria
4. Axe axe
5. Marinheiro
6. Zum zum
7. Berimbazz
8. Bahia
9. Paranaue
10. O protetor
11. Berimbau
12. Voar
13. Brincadeira de Angola

ZUM ZUMというアフリカのアーティストのアルバム「Urbana Capoeira」ということらしいが、意味も分からず発音すらできない。いったい何語なんだろう…。何語であろうと、このポップスで弾むことができればそれでいいかな。

その声がまさにアフリカ、そしてそのリズムがまさにアフリカ─
同時にそのリズムがまさにポップ、そしてそのギターがまさにポップ、そしてそのトランペットがまさにポップ─。

フレンチポップ、Jポップがあるように、アフリカンポップもここにあった。


クラシックで世界を旅するのもいいけど、ポピュラー音楽で世界を旅するのもいいかもしれない。

2007年3月14日水曜日

シンディー・ローパー Cyndi Lauper

シンディー・ローパーは1983年アルバム「She's so unsual」でデビューした。

画像ジャケット、歌声、楽曲
どれも魅力的だった。

「ハイスクールはダンステリア」と
よく分からない邦題がついた
♪Girl just want to have fun

もはやスタンダードとなっている
♪Time after time

デビューにしてすでにシンディーは完成されていた気がする。


シンディー・ローパーは一度、Blue Angelというバンドでデビューしすぐに解散。その後自己破産して小売店で働いていたのだが、生活のためにまた歌い始めたという。
彼女は日本が好きみたいで、何度も日本のテレビにも出演しているのだが、ちょうどアルバム「Ture Colors」(1986)をリリースしたころ日本の某音楽番組に出演していたときのシンディーの苦労話には、まぶたが熱くなった。番組内で彼女が歌う前、苦労していた時期に大変お世話になったというアメリカ在住日本人がサプライズゲストとして登場した。それまで陽気なシンディーが突然泣き始めたのだ。よほどつらくて、そしてよほどその日本人に感謝しているのだろう。
その後、紅白歌合戦にも出場したり、阪神大震災の際には援助をしたり復興行事に参加したり、とても日本にたいする愛情を感じる。そしてそれが彼女なりの恩返しだと、勝手に想像を膨らまして、勝手に感動してしまう。

アイドル的にデビューしたシンディー・ローパーだが、ほとんど自ら作詞・作曲しているその音楽は、いまなお輝き失わないくらい質が高い。
2005年にリリースしたアルバム「The body acoustic」では、過去の自らの楽曲をアコースティックバージョンとして録音していて、楽曲そのものの質の高さを実感できた。

画像♪Time after time
サラ・マクラクランとの共演
とっても癒やされます。

♪Girl just want to have fun
パフィーとの共演
日本語の会話が面白い。


1997年に44歳にして出産をしたり
2006年にブロードウェーのミュージカルで役者デビューを果たしたり
音楽も素晴らしいが、何よりも彼女のその魅力的な生き方からまだまだ目が離せないようだ。

2007年3月13日火曜日

ヘンリー・スレッギル Henry Threadgill

普通じゃない音楽をむさぼっていた若かりしころ、アバンギャルドなプロジェクト、ベリー・ベリー・サーカス(Very Very Circus)というのを知った。
ジャズ畑に住むヘンリー・スレッギルなる管楽器をマルチに演奏するアーティストが立ち上げたこのプロジェクトは、スレッギルがサックス、フルートなどを演奏し、チューバ、ギター、ドラムのほかにフレンチホルン、アコーディオン、バイオリンなど非常にユニークな編成だ。
ベリー・ベリー・サーカスでは
Spirit of Nuff... Nuff (1990)
Too Much Sugar For A Dime (1993)
Carry The Day (1995)
Makin' A Move (1995)
以上のアルバムをリリースしている。
画像
僕が選択したのは
Carry The Day

��曲目の♪Come Carry The Day
非常に好きで何度も聴いた。
アフリカンコーラスに
サックス、アコーディオン
バイオリン、パーカッション
かなり新鮮な響きだった。

ギターでブランドン・ロス(Brandon Ross)の名前が載っている。
ブランドン・ロスの「Costume」というアルバムがあるブログに紹介されていて、聴いたら非常によくてそれ以来、彼の音楽が気に入っている。

ヘンリー・スレッギルは、最近では、メーク・ア・ムーブ(Mike A Move)というプロジェクトを立ち上げているらしく、ブランドン・ロスも参加している。
そのアルバム「口承 Everybody's Mouth's a Book」を聴いてみた。

インプロビゼーション度が画像
さらにパワーアップしていた。

あのアフリカン的な響きが
消え去っていて
何者にも属さないと
主張しているかのよう。

ブランドン・ロスの響きが
前面に出ていて
雑多な響きの中の
オアシスとなっている。


驚いたことに、ヘンリー・スレッギルの奥さんはあのカサンドラ・ウィルソンだという。いろんな音楽を聴いていると、いろんなつながりがあり、いろんな発見があるのだと、つくづく実感してしまう。


たまに聴くヘンリー・スレッギルはいいもんです。しょっちゅうはつらいかもしれないが…



LAGQ Live

去年12月に注文したロサンゼルス・ギター・カルテット(LAGQ)のライブDVDがやっと届いた。輸入版しかないため、入荷がなかなか難しいらしい。しかも、リージョンコードが…パソコンにフリーソフトのLVCプレーヤーをインストール…そして、ようやく、何とか見ることができた。
見るのに苦労があればあるほどに、その喜びも倍増するものだろうか、4人の素晴らしいギターアンサンブルを思いっきり楽しんだ。


画像  バッハ、リスト、チャイコフスキー
 チェット・アトキンス、パット・メセニー
 そして彼らのオリジナル…
 あらゆる音楽を堪能した。
 後半になればなるほど
 彼らの演奏は自由度を増す。
 後半のジャンルを越えた
 演奏こそが彼らの醍醐味。
 ラストのカノンは
 あらゆるジャンルの
 音楽見聞録だった。


1.クイッカン
(ヨーク)
カネンガイザー挨拶 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>画像
2.前奏曲、フーガ、アレグロ
(バッハ)
  平均律クラヴィア曲集より前奏曲
  (ヨーク編曲)
  小フーガト短調
  (ヨーク編曲)
  ブランデンブルク協奏曲第3番のアレグロ
  (テナント編曲)
ヨーク、次の曲を解説 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>画像
3.組曲「くるみ割り人形」より
(チャイコフスキー)
  序曲
  行進曲
  こんぺいとうの踊り
  ロシアの踊り
  アラビアの踊り
  中国の踊り
  葦笛の踊り
  花のワルツ

ディアマン、次の曲を解説 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>画像
4.ゴンガン
(カネンガイザー)
5.ジンベ
(ヨーク)
6.ストロームネスへのわかれ
(P.マクスウェル・デイヴィス~テナント編曲)
7.ティラーナの祭り
(インティ・イリマニ~テナント編曲)
8.タランテラ
(インティ・イリマニ~テナント編曲)
カネンガイザー、ギターヒーローの説明
9.イカルス
(ラルフ・タウナー~カンガイザー編曲)
10.レター・フロム・ホーム
(パット・メセニー~M.スモール編曲)
11.ブルー・エコー/カントリー・ジェントルマン
(チェット・アトキンス~カネンガイザー編曲)
テナント、私も話しますとスピーチ >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>画像
12.ハンガリー狂詩曲第2番
(リスト~カネンガイザー編曲)
ヨーク、スピーチ
13.B&B
(ヨーク)共演:トム・ケネディ(ベース)
14.パッヘルベルのルーズなカノン
(ヨーク編曲)

ボーナス・トラック
1.テーブルを囲んで話すLAGQ
2.Bob Woods(テラーク・レコード)
3.CD録音風景(演奏曲はデイヴィッド・プリチャードの stairs)
4.LAGQについて語るペペ・ロメロ



2007年3月12日月曜日

鉱夫の祈り

現在、日本の炭鉱は釧路にある1ヵ所のみだそうだ。最盛期には全国に800以上もの炭鉱があり、1960年代ごろから徐々に衰退していったらしい。
高田 渡がアルバム「汽車が田舎を通るその時」を発表したのは1969年。まさに鉱夫がどんどんリストラされている時代、鉱夫の労働環境も劣悪だったのだろう、悲壮な叫びが♪鉱夫の祈りから伝わってくる。
僕が高田 渡に惹かれるのは面白くて楽しい曲ばかりではなく♪鉱夫の祈りのような魂の曲も作っているからだ。ひょっとすると面白おかしな曲だと思っているものの中には、魂の歌があるのかもしれないと、ふと思ってしまう。悲惨なことも笑い飛ばそうというのが高田流のひとつであるから、面白いと思ったら素直に笑えばいいだけなのだが─。

♪鉱夫の祈り、僕は涙してしまいそうになる。

なぎら健壱が歌う♪鉱夫の祈りの映像があった。作詞・作曲者はすでに故人である。しかし、すばらしい曲は、このようにいつまでも生き続けるだろう。

♪鉱夫の祈り ※クリックすると映像へ─

2007年3月10日土曜日

イエス Yes (music)

僕が初めてイエスを聴いたのは画像
♪ロンリーハート
とっても売れていたので
自然と耳に入ってきたわけです。

これを聴いただけでは
イエスはプログレ畑に生えてる
とは思いませんよね。

そもそも僕は
イエスがプログレなバンドだとは
正直、思えないんです。

ロンリー・ハート」ではイエスの象徴的ギタリスト、スティーブ・ハウが参加していませんが、ハウが演奏している曲を聴いていも、どうしてもハードロックの部類にしか聴こえないのです。
…まぁプログレが何かなんてあまり分かっていませんが…

スティーブ・ハウの演奏を画像
初めて聴いたのは
♪ラウンドアバウト

この「こわれもの」で
イエス、大ブレイク!
代表的な作品ですが
何か物足りないような…

もしかしたら
プログレとして聴くから
物足りないのかもしれない。
ハードロックなバンドとして聴けば、もしかしたら─
そして、その思惑がピッタリはまる瞬間が訪れたのです。

クラシック・イエス画像

ライブバージョンの
♪ラウンドアバウト
それがものすごかった。

クリス・スクワイア
ベースがすごかった。
イエスにずっと
居続けた唯一の男
クリス・スクワイア─

イエスを支えていたのは
ジョン・アンダーソンでもスティーブ・ハウでもリック・ウェイクマンでもなく
クリス・スクワイアだったのか!
そしてイエスは間違いなくハードロックなバンドだ!

しかし…ハードロックとして聴くとどうもアンダーソンの声がしっくりこないのだが…

バンドメンバーの楽器演奏の技術はどれも素晴らしい。
故に技術に走りがちで、故にハードロック的に聴こえるのだろうか。
何にせよ、クリス・スクワイアのメロディアスでどっしりとしたベースラインがあれば、あらゆるテクニシャンが我が腕の見せ所というものなのでしょう。

イエスが分裂して─画像
そして和解─「結晶(Union)

このメンバーのボリュームと
曲のボリュームは
まさに2つを1つという感じ。

まとまりがないアルバム
とか言われるアルバム
しかし、もともとイエスに
まとまりなんてあったの?
と思ってしまうわけなのです。
ひとつひとつの音楽をそれぞれシングルとして聴けば、これほど濃いアルバムも珍しいと思うのです。
個人的には13曲目の♪Evensongがお気に入りです。演奏者が8人もいるのに、民族打楽器とギターだけというシンプルで贅沢な曲なんです。このギターはハウなんだろうか?

結局、僕はスティーブ・ハウのギターを聴きたくてイエスを聴いているのかもしれない。
ここまできてひどい結びですかね…いや、まだまだひどいです。最後の最後はスティーブ・ハウがGTRに在籍していたときの素晴らしいギターソロで締めたいです。
ではみなさんまた明日、そしてイエスファンのみなさまごめんなさい。

♪Sketches in the Sun

2007年3月9日金曜日

Please Don't Touch

ジェネシスGTRを通してスティーブ・ハケットの演奏や音楽は多く聴いてはいるが、彼のソロ活動に関しては全く知識がない。だから、少しは聴いておかなければなぁー、と軽い気持ちでアルバム「Please Don't Touch」を聴いた。

画像1978年発売
��枚目のソロアルバム

ジェネシス脱退後
初のソロアルバム

ボーカル
スティーブ・ウォルシュ
リッチー・ヘブンズ
ランディー・クロフォード
 

クラシック、ロック、フォーク、ブルース…様々な要素が詰まっていて、まさにプログレ的、しかも聴きやすくて、非常に素晴らしかった。ギタリスト、スティーブ・ハケットというよりも、アーティストとしてハケットを捉えなおさなくてはならないのかもしれない。
アルバムタイトルにもなっている♪Please Don't Touchという曲は、1986年にハケットが参加したバンドGTRにて♪Hackett to Bitsという曲として演奏されている。



最近は、アコースティックライブで世界各地を回っているみたいだ。


スティーブ・ハケットが作り出すメロディーになぜか惹かれてしまう。はまりそうな予感…。

ジェネシス Genesis

フィル・コリンズ(Phil Collins)
マイク・ラザフォード(Mike Rutherford)
トニー・バンクス(Tony Banks)
スティーブ・ハケット(Steve Hackett)
ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)

スーパーな人たちが在籍していたバンド、ジェネシス。現在はフィル、マイク、トニーの3人で活動しているが、このスーパーなセットは1971年~1974年まで続いて、ライブアルバム含め計6枚のアルバムを発表している。

画像画像画像画像画像
  


どれも個性的で演奏も素晴らしい。
��人1人の個性があまりにも強いゆえ、聴いている側が取り残されてしまうこともしばしばあるけれども、その世界に浸るとかなり楽しむことができる。

個人的には、アルバム「月影の騎士」が好みだ。イギリスらしいアコースティックな演奏が多く含まれていて、ほかのアルバムに比べて安心して聴くことができるからだ。そうはいっても、このアルバムの1つ1つの個性は決して失われているわけではない。
月影の騎士2曲目♪I Know What I Like (In Your Wardrobe) の奇妙なパフォーマンスを見れば、スーパーなころのジェネシスのすごさ、面白さ、奇妙奇天烈さを十分理解できるだろう。

♪I Know What I Like (In Your Wardrobe)

2007年3月7日水曜日

Silent Running

♪Silent Running


ジェネシスのメンバー、マイク・ラザフォードがリーダーを務めるマイク&ザ・メカニックス。1985年に発表した1stアルバム「Mike + the Mechanics」♪Silent Runningが収録されている。

画像
全体的に夜の雰囲気を感じる。

��V自体
すばらしいイメージであるが
そろぞれの曲を聴いただけでも
いろんなイメージが沸いてくる。

プログレの香りもするが
ポップス色が強い。

次の1986年にプログレ本家であったジェネシスがニューアルバム「インビジブル・タッチ」をリリースしたが、むしろこちらの方がポップだった気がする。

マイク・ラザフォードの楽曲はどんなにポップであっても、何かビジュアル的なイメージを持っていることが、プログレ的な印象を受ける所以かもしれない。
彼は何か具体的なビジュアル的なイメージをして作曲しているのかもしれない。♪サイレント・ランニングにしても、PVがそれを物語っていると思う。また、♪ワールド・オブ・マウスという曲ではライブで演奏しているかのように作られている。最初聴けばライブでの曲だと思うのだが、それは完全にスタジオ録音なのだ。

あらゆるビジュアル的イメージによりマイク&ザ・メカニックスワールドに引き込まれたならば、そこには楽しいワンダーランドが待っていることであろう。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

マイク&ザ・メカニックス ワンダーランドへ
��ファンによるマイク&ザ・メカニックスの全てです)


2007年3月6日火曜日

Sundown: A Windam Hill Piano Collection

最近やかましい音楽ばかり聴いていたので、ここら辺でしっとりといきたいと思います。
普段あまりピアノ音楽を聴かないけれど、ピアノソロなど美しい音色が聴きたくなりました。

いろいろ探して見つけたのが
Sundown: A Windam Hill Piano Collection
というピアノのオムニバスアルバム。

画像

1. Playground (Dawn Atkinson)
Artist: Henry Adam Curtis
2. Amy's Song (Peggy Stern)
Artist: Peggy Stern
3. Valse De Frontenac (George Winston)
Artist: George Winston
4. The Sounding Joy (William Ackerman)
Artist: Liz Story
5. Au Bord de l'eau (Gabriel Fauré)
Artist: Henry Butler
6. Variations on "Solace" (Scott Joplin)
Artist: Dick Hyman
7. You're Not Alone (Brian Culbertson)
Artist: Brian Culbertson
8. Jesu (Jim Brickman)
Artist: Jim Brickman
9. For The Asking (Unknown)
Artist: John R. Burr
10. It Ain't Necessarily So (George Gershwin)
Artist: George Winston
11. Easy Access (Mark Duke)
Artist: Liz Story
12. Prelude In F Minor From The Well-Temper... (J.S.Bach)
Artist: Philip Aaberg
13. Adagio from Fantasy for a Gentleman (Joaquin Rodrigo)
Artist: Patrick O'Hearn
14. Sundown [Bonus Track] (Jim Brickman)
Artist: Jim Brickman



オムニバスアルバムというのは贅沢でなもので、おいしいところばかり堪能できるから好んでよく聴きます。
このアルバムもウィンダム・ヒルの有名ピアノアーティストをたくさん堪能できて、しかも、バッハからガーシュイン、ジョプリンまで聴くことができ、なおかつウィンダム・ヒルオリジナルの楽曲も聴くことができるという、まさに至れり尽くせりの贅沢アルバムでした。

��曲目のリズ・ストーリーが奏でる♪The Sounding Joyという曲が非常に気に入りました。ウィリアム・アッカーマンの曲─、やはりアッカーマンはプロデュース能力が優れていると実感するとともに、リズ・ストーリーの軽やかなピアノに思わず気分も弾んでしまうのです。
曲を聴きながらリズ・ストーリーのホームページを覗いたら、ダンスしているリズのママの写真がトップを飾っていて、人柄というものも演奏に素直に出るのだなぁと思ってしまいました。
Liz Storyのホームページ

11曲目の♪Easy Accessはしっとりメロディアスに弾いていて、リズっていいかもしれない、と思わずにはいられません。

��曲目の♪Jesuは、バッハの「主よ人の望みの喜びよ」を自由に編曲した曲のようです。

ジョージ・ウィンストンは文句なく素晴らしい。3曲目で自らの曲を情緒豊かに奏でて、10曲目ではガーシュインの曲をブルージーに弾く、そのマジック─、思わず聴いてるこちらが笑みを浮かべてしまうのです。


なんとなく選んだオムニバスアルバムでしたけれど、思う存分楽しめました。

2007年3月5日月曜日

ストライパー Stryper

今日はクリスチャンメタルについて─

僕はクリスチャンメタルストライパークリスチャンメタルとは彼らのためのジャンルであり、彼らしかいないと思っていました。しかし、1970年代ごろからその起源を見ることができ、ストライパーがかなり有名なだけでした。
僕はキリスト教徒でもないし、クリスチャンメタルそのものにそれほど興味はありません。しかしストライパーというバンドは非常に好きです。故に…

今日はクリスチャンメタルというのを改め
ストライパーについて─

ストライパーのメンバー全員、敬けんなクリスチャンだという。だから、歌詞が神を賛美していたりとゴスペル的です。

画像彼らが大きく飛躍したのは
��rdアルバムから
To Hell with The Devil

発売当初のジャケットは天使だが悪魔だか分からないイラストが描かれていたのですが、今では彼らのロゴメインのジャケットに変わっていました。

黄色と黒のストライプは彼らの代名詞。

音楽は、ボーカルのマイケル・スィートのコブシをきかせた美声がバンドの最大の特徴。

♪Calling on You


♪Calling on Youの“You”とは“”のことだそうです。

ストライパーの音楽はあまりにもポップすぎて、メタルファンの間では「本当のクリスチャンメタルではない」と批判も多いとか─。彼ら自身、クリスチャンメタルだと宣言して音楽を作っているわけではなく、あくまでもカテゴライズされているだけだから、ジャンル分けを真に受けて音楽は聴くべきものではないと思うのですが…。メタル界にはクリスチャンメタルがあって一方ブラックメタル/デスメタルがある、ということを楽しんで聴けばそれでいいのです。

1992年に一旦解散したかれらは、2005年再結成しニューアルバムをリリースしている。

2007年3月4日日曜日

セルティック・フロスト Celtic Frost

ヘビーメタルの中にも細かなジャンル分けがまたあって、ヘビメタ嫌いにとってはうざいかもしれませんが、大好きな人間にとってこれほど面白いものはありません。
例えば、デスメタルブラックメタルという地獄系のサウンドを奏でるものもあれば、逆にクリスチャン・メタルという天国系のサウンドを聴かせてくれるものもあり、その懐の深さを実感しつつ、色んなものをテーマに音楽を作ることができるんだなぁと、笑ってしまうぐらい感心してしまいます。

今日は地獄系を─

セルティック・フロスト…スイス出身のブラックメタル界の重鎮。
その音楽は次のような感じです。

♪A Dying God Coming Into Human Flesh

このような音楽にどっぷり浸ることは、ちょっと気が引けますが、ホラー映画ならぬホラー音楽として聴けば、ちょっとしたスパイスとして楽しめるのではないでしょうか。

個人的には、ブラックメタルはあまり好みではなくて、その音楽もほとんど聴きません。しかし、なぜセルティック・フロストを聴いているのかというと、たまたま聴いた彼らの3枚目のアルバム「Into The Pandemonium」(1987)がブラックメタルとは一味違っていたからです。

画像1曲目♪Mexican Radio
タイトルだけでも惹かれます

��曲目♪Tristesses de la Lune
12曲目♪One in Their Pride
女性の歌声
管弦楽
ブラックメタル
奇妙なハーモニーに惹かれます



このアルバは中世ヨーロッパホラーメタルといった感じでしょうか。ジャケットの雰囲気が音楽の内容をよく物語っています。


セルティック・フロストブラックメタルを基調にして、あらゆる音楽を追求しているみたいです。怖いもの見たさに少しだけ覗いてみてはいかがでしょうか。

CELTIC FROST 日本語デスコグラフィー
CELTIC FROST オフィシャルホームページ


2007年3月3日土曜日

ガンズ・アンド・ローゼズ Guns N' Roses

ガンズのデビューアルバム「アペタイト・フォー・ディストラクション」、ジャケットが卑猥ということで発売禁止になっています。

山の中に住むメタルキッズなオレは新しいものを探し求め、目をギラギラさせていた。そんなオレの情報源は、メタル雑誌「BURRN!」。いつものように、じっくり通販の記事をクンクンしていると、そこに飛び込んできたのは、どくろと十字架の生かしたジャケット。それがガンズのデビューアルバム「アペタイト・フォー・ディストラクション」。すぐさまメタルチャートもチェック!おお、上昇気流にあるではないか。決め!

画像

ちょっと緊張しながら電話注文─
あ、あの、ガンズィのアペダイド・フォー・ディスドラグションありますが?」とガチガチの田舎弁丸出しで注文すると─
「オリジナルですか?再発になったものですか?」
と流暢に問われる。当然、オレは─
「・・・・」
するとさすが商売人
「オリジナルのほうがちょっと高目ですけど、発売禁止になって、もう発売されないと思いますので、将来的に値が上がることも考えられますよ。」
と当然高いほうをプッシュして、まんまと─
「んじゃぁ、それで…」
と言われるがままにオリジナルのLPを注文。しかし、商売人の話も一理ある、あとは寝て待つだけだぜ。

��週間後…

待った待った、おっせーよ!
ついに到着ガンズLPさっそく袋びりびりにソッコー開けたさ、当然だろう?ベイベェー。
ドキドキで開けたさそりゃぁ、なめんなよ!

画像

・・・一瞬オレは固まった。
これじゃねぇーよ!オレが欲しかったのは!!

到着したのはガンズ・アンド・ローゼズのデビューアルバム・レイプジャケット発売禁止オリジナルバージョンでした。確かー、再発されたジャケットは内側に印刷されていたと思います。ちょっとだけ救われました。
これは今、プレミアとかついているのでしょうか?そんなの心配したところで、僕が買ったLPは友人AかBかCかの所で眠っているか、もしくは売られているかしていることでしょうから、もはやどうでもいいのですが─。

これは売れましたねー。デビューアルバムなのに一番のセールスであり、一番の傑作と言われて、その後のガンズ・アンド・ローゼズは結構苦しい思いをしたのではないでしょうか。僕もこれ以外のアルバムはろくに聴いていません。ただ、♪Knockin' on Heaven's doorとか♪Live And Let Dieをカバーしているあたりが、彼らを捨て置けないところなのです。

最後に、カンズ・アンド・ローゼズを知ってる方も知らない方も、彼らのパフォーマンスを堪能してください。
♪Knockin' on Heaven's door

アクセル・ローズ(Vo)は素晴らしいと思いませんか?

2007年3月2日金曜日

ボン・ジョヴィ BON JOVI

僕が初めてフォークギターを手にし、初めて練習した曲
♪禁じられた遊び
僕が初めてエレキギターを手にし、初めて練習した曲
♪禁じられた愛

ひどい邦題をつけるもんだと思いつつも、これってもしかして、ギターキッズの心をくすぐる戦略だったのか!?と今となって深読みしたりするのです。
まさかこの曲がボン・ジョヴィ大ブレークのきっかけになるとは、彼らを大プッシュしていた伊藤政則氏でさえ予想だにしていなかったと思うのです。
♪ランナウェイが日本でヒットして、某ドラマの主題歌として日本人がカバーしていたこともあって、ボン・ジョヴィの日本での人気は結構なものでありました。アメリカではそれほど売れていなかったですが─。
個人的には2枚目のアルバム「ファーレンハイト」に収録されている♪サイレント・ナイトという曲が非常に好きでした。

だから3枚目のアルバム「ワイルド・ザ・ストリーツ」も発売されると普通に聴いたのですが、このアルバムはかなり売れましたねー。
発売当初、ジャケットは女性がTシャツ・短パン姿で水にぬれているといったかなりセクシーなものでしたが、それが発売禁止になりモノトーンの壁のジャケットに変更になったこともあり、チャートアクションも結構遅かったように思います。
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ボン・ジョヴィが全米1位を記録したとき、日本中が沸き返ったと思います。日本が育てたアメリカのバンドが頂点を極めたことへの快感、そしてやっぱりボン・ジョヴィはいいバンドなんだという再確認─勝手な解釈で熱狂したものです。
その後も彼らは着実に指示を受け続け、現在でも第一線で活躍し続けているようです。
僕は4枚目の「ニュージャージー」から全くボン・ジョヴィは聴かなくなりました。成功を収めた彼ら─僕の役割は終わった、勝手に思ってしまったのです。

マサ・イトウはまだ聴いているのかなぁ…

第79回 2006年アカデミー賞

アカデミー賞がいつの間にか終わっていました。
最優秀作品賞 「ディパーデッド
最優秀監督賞 マーチン・スコセッシ
やっと取れましたね。個人的には「タクシードライバー」や「キング・オブ・コメディー」、「ケープ・フィアー」の勘違い男系映画が好きですが、このような映画では賞は取ることはできなんでしょうね。「ディパーデッド」よりも全然いいと思うんですが…とはいえ、「ディパーデッド」もかなり面白かったです。それにしても、リメークで受賞するなんて、ハリウッドの方々はマーチン・スコセッシが嫌いなんですかね?嫌がらせとしか思えません。
でもスコセッシの喜び方をみると、本当に受賞したかったんだなぁと思っちゃいます。
「コッポラ、スピルバーグ、ルーカスからオスカーをもらって最高だ」
と目を輝かせていたスコセッシに、おめでとう。
映画の中では、ピンク・フロイドの♪Comfortably numbが効果的に使われていたのが印象的です。

我らが菊地凛子と「硫黄島…」は受賞できませんでした。
主演のようなジェニファー・ハドソンにはかないませんよね。
クリント・イーストウッドは2回取っているから、まだ取ってないマーチンに回っていったのでしょうか。

以上、前置きです。ここから僕が気になる作曲賞のお話です。
今年の最優秀作曲賞は「バベル」での音楽を担当した─
グスターヴォ・サンタオラヤ(Gustavo Santaolalla )
確かに音楽が良かったです。特にモロッコのシーンでの音楽が印象的でした。個人的にはこの映画が作品賞でもよかったのでは?と思います。ストーリーが面白いし、何よりも監督の魂を感じることができる映画だったと思います。なぜ作品賞を取れなかったのでしょう?チャールトン・ヘストンの影でもいたのかなぁ…主張する映画はハリウッドでは嫌われそうだし、ゴールデングローブ賞で我慢しておけっていうことなんでしょうかねぇ。
話題がそれてしまいましたが、グスターヴォ・サンタオラヤについて─
アルゼンチンのロックグループやラテン・ロックグループのプロデュースをしていた人らしいです。1981年に「バラの刻印」で映画音楽を担当し、「バベル」の監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥとは「アモーレス・ペロス」(1999)と「21グラム」(2003)で一緒に仕事をしています。
そして驚いたことに、去年もサンタオラヤが「ブロークバック・マウンテン」の音楽を担当して最優秀作曲賞を受賞していたのです。2年連続受賞なんてすごいことだと思うんですが、あまり話題にならないのは─主要部門じゃないから仕方ないですね。
「ブロークバック・マウンテン」の音楽も非常にいいです。あの音楽があって初めてあの絵が生かされているのだと思うわけで、サンタオラヤの音楽がなかったら絶対作品賞はあり得なかった映画だと思うのです。ニューエイジ的なギターの音色が美しく響く─かすかなエコーが山々にこだまする雰囲気を絶妙につくりだしていて、絵に自然に溶け込んでいるのです。
バベル」でも、ギター1本で奏でる悲しい響きが絵を絶妙に引き立てています。

なんで「バベル」が作品賞取らなかったのかなぁ。

��年連続、最優秀作曲賞受賞のグスターヴォ・サンタオラヤの音楽は間違いなく素晴らしく、最優秀は当然だと思います。しかし、作品賞あるいは監督賞を受賞してもよかったと思うのですが…。そうは言っても「バベル」が最優秀作品賞を取れない理由は、見れば何となく分かると思います。
作品は大変素晴らしいし、見る価値はあります。ぜひ見て大いなる怒りを覚えてください。