2006年12月31日日曜日

年越しの歌

年越しには音楽がつきものですよね。
紅白第九カウントダウンライブ

今年も家でひっそり年越しをする自分─
とりあえずテレビ番組をチェック。
��HKは、まぁ当然紅白
教育テレビは、モーツァルトか…

��BS、完全独占倖田来未大ヒット曲でカウントダウン…
フジ、ジャニーズ
パス

テレ東、毎年恒例ジルベスター
今年はエルガー「威風堂々」みたい…
決定


たまには外でカウントダウンに参加するのもいいのかも。
幕張メッセディズニー恵比寿でイベントいろいろ…
藤井フミヤ松田聖子KinKi Kidsが…
パス
熱帯JAZZ楽団~冬の会~カウントダウンスペシャル2006東京、カルロス菅野が率いる日本を代表するラテン・ジャズ・ビッグ・バンドとスウィングしながらカウントダウン!ちょっと惹かれるなぁ


出る計画は来年の暮れで─…
今年も、とりあえずこたつとテレビで年越しです

2006年12月30日土曜日

ホレス・シルバー Horace Silver

ホレス・シルバーが特別好きではないのですが、♪Blowin' The Blues Awayは特別に好きな曲なのです。極端な話、この曲が好きだからホレスの名前も知っていると言っても過言ではありません。
��曲だけでも好きであれば、当然もっとほかによいものがないかと探るわけで、♪Siter Sadie♪Filthy McNasty♪Song For My Fatherなんかも好きになりました。そして当然、もっともっと…となるわけです。

そして見つけたのが
アルバム「Total Response
画像
1.Acid,Pot Or Pills
2.What Kind Of Animal Am I ?
3.Won't You Open Up Your Senses
4.I've Had A Little Talk
5.Soul Serchin'
6.Big Business
7.I'm Aware Of The Animal Within Me
8.Old Mother Nature Calls
9.Total Response

突然歌い出すし、かなりルーズな演奏…しかもこの1曲1曲のタイトルは???
何がホレスを変えたのか!?
このジャケット自体、ホレスの変ぼうを物語っていて、ついつい衝動的に買ったのですが、CDだと思っていたのがLPで、仕方なく押入れの奥のレコードプレーヤーを久々に引っ張り出し、強引にパソコンにつないで聴いてみると、ファンキーがソウルになっていて………ホレスを愛する人にとって、この流れを受け入れることができているのでしょうか?この変ぼうっぷりは、かなり楽しめますけど─。このアルバムもブルーノートから出ているしなぁ、謎だらけです。
ホレス・シルバーは1970年後半に活動を休止して、1990年にインパルスから復活しているみたいです。知っている人にとっては周知のことかもしれませんが、僕はそんなこと全く知らなかったわけで、今度はこの復活したホレスを聴くべきなのでしょうか。

2006年12月29日金曜日

Cantaloupe Island

年末、ひとり大掃除というのは結構つらいものです。
気休めにミュージック。ボリューム上げて部屋中に聴こえるように─。
さて、何を流したらよいものやらとiTunesとにらめっこ。
パット・メセニーに決定しました。いろんな音楽、いろんな人と、計112曲12時間、流れているはず。

♪lone jack ─アルバム「PMG」
♪elucidation ─ゲーリー・バートンと共演
♪the epic ─「AMERICAN GARAGE」
♪bacarole ─「OFFRAMP」
♪airstream ─「AMERICAN GARAGE」
♪in her family ─「STILL LIFE(Talking)」
♪are you going with me? ─「TRAVEL」
♪summer time ─ジム・ホールとのライブ演奏
  :
  :
  :
最初はなかなかいい感じでスタートしたのですが、窓やベランダを掃除するために外へ出たら、ほとんど聴こえなくなってしまいました。しかも風強いし、かなりイライラ嫌々な外掃除。

ようやくまた中に戻ってきたら♪cantaloupe islandが流れていました。
ハービー・ハンコックの曲、ライブ?、しかもパット・メセニーがメインで弾いている…
こんな曲が入っているなんて気づきませんでした。しかもかなりいい!なんで今まで気が付かなかったのでしょう。情報過多、まずは身近なところからということでしょうか。

「Parallel Realities live...」
Jack Dejohnette, Pat Metheny, Dave Holland, Herbie Hancock
画像Disk 1
1.Shadow Dance
2.Indigo Dreamscapes
3.9 Over Reggae
4.Solar
5.Silver Hollow
Disk 2
1.The Good Life
2.Blue
3.Eye Of The Hurricane
4.The Bat
5.Cantaloupe Island

ジャック・ディジョネットのリーダーアルバム「Parallel Realities」のライブバージョン。
メンバーがメンバーだけに、アルバム自体素晴らしい。

掃除のはずが途中からすっかり音楽観賞になっていたのは、言うまでもなかったでしょうか。

SONG X

僕にとって最初のパット・メセニー(Pat Metheny)は、オーネット・コールマン(Ornette Coleman)と共演したアルバム「SONG X」でした。

1. Song X画像
2. Mob Job
3. Endangered Species
4. Video Games
5. Kathelin Gray
6. Trigonometry
7. Song X Duo
8. Long Time No See

1985年の発売当時、僕には全く理解不能なアルバムでした。それ以来、僕の中でパット・メセニーはしばらく封印されました。
その後、パット・メセニー・グループの初期のアルバムと出会い、パット・メセニーの魅力にどっぷりはまったのですが、やはりどうも「SONG X」だけは苦手でした。

2005年、ソングX:20周年記念アルバムが再発。6曲のニュートラックを含めた完全版です。

1.Police People画像
2.All of Us
3.The Good Life
4.Word from Bird
5.Compute
6.The Veil

7.Song X
8.Mob Job
9.Endangered Species
10.Video Games
11.Kathelin Gray
12.Trigonometry
13.Song X Duo
14.Long Time No See

苦手な「SONG X」…なかなか手を出せないでいましたが、最近ようやく聴いてみました。
前半6曲がニュートラック、その6曲がものすごく良くて、なぜ以前のアルバムには収められなかったのか大いに疑問に思いました。
パットのソロがあまりにもメロディアス過ぎるからでしょうか。少し既成音楽のイディオムに頼り過ぎかなとは思いますが─。
オーネット・コールマンはやはりすごいですよね。あんなに音楽的に開放されていながら、なんであんなに魅力的なメロディーを奏でられるのか不思議です。

正面から「SONG X」と立ち向かってみると─…やばい、かなり良いです。

2006年12月27日水曜日

ブライアン・イーノ Brian Eno

ブライアン・イーノの音楽と初めて出会ったのはアルバム「Another Green World」からでした。
画像
すでにアンビエントというジャンルが確立されていたわけで、これをきっかけにアンビエントを知ろうとしたわけです。ロキシー・ミュージックにいたブライアン・イーノとして聴けばよかったのでしょうけれど、アンビエントイーノとして聴いたがために、非常に物足りなさを感じました。そして、しばらくイーノの音楽には触れることはありませんでした。

突然話は変わりますが─
最近、NHKの集金が家に来ました。入り口にNHKステッカーが張ってあるので、家賃から引かれているのだろうと思っていたのですが、支払いは全くされていないときっぱり。前に住んでいた人のステッカーがそのまま張られていただけでした…。正直しぶしぶ、支払いの契約を結ぶことに─。支払いの義務があるし、NHKの番組を見てためになったことも結構あるから、払うのは当然だろうと自分に言い聞かせながら─…。
その時ふと思い出したのが、深夜のNHKで砂漠の映像に流れていたブライアン・イーノハロルド・バッドの音楽。音楽と映像だけがずーっと流れているだけのもの。イーノ音楽との再会、同時に僕がようやくアンビエント音楽と出会えた瞬間だったのです。流れていた音楽はブライアン・イーノハロルド・バッド(Harold Budd)共演のアルバム「AMBIENT2」からの曲でした。
画像
ひとつひとつの曲も良かったのですが、深夜に何もない時間を埋めてくれるさりげない音楽を体感し、これがイーノが提示したアンビエントなのかと実感できたのです。
映像のクレジットに曲名とアーティスト名は出ていたのですが、アルバム名までは出ていなかったので、とりあえずブライアン・イーノハロルド・ブッドの名前が書かれていたアルバム「THE PAERL」を購入。間違って買ったわけですが、最初聴いた時はその間違いなど気にも留めず、暇な時は常に「THE PAERL」を流していました。
画像

その後、「AMBIENT2」をしっかりと聴いて、砂漠の音楽はこっちだったと気が付きましたが、アンビエントを聴く上ではそんな細かいことなど、どうでもいいのかもしれません。それ故、相当聴いているのに全く曲名を覚えられないというような弊害もありますが、それも念頭にブライアン・イーノは現代の音を我々に提供してくれているのでしょう。

2006年12月26日火曜日

クロノス・クァルテット Kronos Quartet

クロノス・クァルテット(Kronos Quartet)というバンドは本当にたくさんのアルバムで演奏しています。
2006年12月現在の最新作は映画「THE FOUNTAIN」のサウンドトラックでの演奏。作曲はクリント・マンセル(Clint Mansell)で、イギリスのバンド、モグワイ(Mogwai)と共演しています。

01. The Last Man画像
02. Holy Dread!
03. Tree Of Life
04. Stay With Me
05. Work
06. Xibalba
07. First Snow
08. Finish It
09. Death Is The Road to Are
10. Together We Will Live Forever

クロノス・クァルテット公式HP
に「THE FOUNTAIN」のジャケットが載っていて、それをクリックしたら魅力的なメロディーと映像が流れてきました。アルバム全部聴いてみました。なかなかいいじゃありませんか。これは映画も見ておかなければ。
公開は延び延びになっているみたいですね。
最近は見たいと思う映画が全然なかったのですが、音楽をきっかけに映画を選ぶのも悪くないかもしれません。「THE FOUNTAIN」公式HP

ファウンテン 永遠につづく愛 - goo 映画


バッハ、リスト、バルトーク、ケージ、ライヒ、ライリー、グラス、グレツキ、セロニアス・モンク、ビル・エバンス、オーネット・コールマン、ヘンリー・カウ、ジョン・ゾーン、エリオット・シャープ、ジミヘン…彼らは何でも“2本のバイオリン、ビオラ、チェロ”で弾いちゃいます。
クロノス・クァルテット聴いていれば、あらゆる曲を網羅できるかもしれないですね。そんなこと言っていながら、僕は「グレツキ弦楽四重奏1、2番」と「ディファレント・トレインズ」、♪紫の炎♪ロンリー・ウーマンぐらいしかまともに聴いていません。何せリリースが多過ぎて、はまったら結構大変なことになるなぁ…と少しビビッているのです。

2006年12月25日月曜日

The Cars

僕が昔よく聴いていたラジオのDJが、なぜだか知らないのですが、カーズを異常に嫌っていて、それでも当時はよくカーズのリクエストが来るらしく、悪口を言いながらしぶしぶカーズを流していました。そのDJが嫌いだと言えばいうほど、カーズの音楽がよく聴こえるような気がしたものです。
初めてカーズを知ったのはアルバム「Greatest Hits」というベスト盤でした。その中でもとくに好きな曲は、ヒットした曲よりも、唯一の新譜だった♪Tonight She Comesでした。間奏で響くギターソロが非常に好きで、思い起こせばそれが僕がギターへ興味を持った最初だったかもしれません。

1. Just What I Needed
2. Since You're Gone
3. You Might Think
4. Good Times Roll
5. Touch And Go
6. Drive
7. Tonight She Comes
8. My Best Friend's Girl
9. Heartbeat City
10. Let's Go
11. I'm Not The One
12. Magic
13. Shake It Up

初期の名曲♪Just What I Needed、MVTアワードも受賞した大ヒット曲♪You Might Think、ほかに♪Drive♪Magicとかなりおいしいベスト盤です。
改めて聴きかえしてみると、リック・オケイセックが歌っている音程、結構捉えるのが難しい。♪Tonight She Comesでのオケイセック、この人本当に歌うまいのかなぁ?などと思っちゃいました。独特の歌いまわし…もしかしたらあのDJ、これが苦手だったのかもしれません。


2006年12月24日日曜日

Journey

’80年代を代表するロックバンド、ジャーニーといったらやはりアルバム「ESCAPE」(1981年リリース)でしょう。ものすごく売れ過ぎて、その後のジャーニーのアルバムも素晴らしいのに何か物足りないような印象を受けてしまい、正当に評価されていないと思うのです。

Escape
1. Dont Stop Believin'
2. Stone In Love
3. Who's Crying Now
4. Keep On Runnin'
5. Still They Ride
6. Escape
7. Lay It Down
8. Dead Or Alive
9. Mother, Father
10. Open Arms

個人的には1986年にリリースされた「RAISED ON RADIO」が非常に気に入っているのですが、チャートアクションは全米4位どまり…♪オープン・アームスのような、感動的なヒット曲がなかったからなのでしょうか。

Raised on Radio
1. Girl Can't Help It
2. Positive Touch
3. Suzanne
4. Be Good To Yourself
5. Once You Love Somebody
6. Happy To Give
7. Raised On Radio
8. I'll Be Alright Without You
9. It Could Have Been You
10. The Eyes Of A Woman
11. Why Can't This Night Go On Forever

さらに言うと、1985年のシングル♪Only The Youngジャーニーの曲の中で一番好きなのですが、これも全米7位どまり…。
この曲は映画「Vison Quest」のサントラに収められていて、映画はパッとしなかったのですが、そこに収められている方々の豪華っぷりには驚かされます。マドンナ♪クレージー・フォー・ユーが最大のヒットだと思いますが、よく見ると、後にニール・ショーン(Neal Schon)バッド・イングリッシュ(Bad English)を結成することになる、ジョン・ウェイトの名前も載っていてなかなか面白いです。

Vision Quest
1. Only The Young
  - Journey
2. Change
  - John Waite
3. Shout To The Top
  - The Style Council
4. Gambler
  - Madonna
5. She's On The Zoom
  - Don Henley
6. Hungry For Heaven
  - Dio
7. Lunatic Fringe
  - Red Rider
8. I'll Fall In Love Again
  - Sammy Hagar
9. Hot Blooded
  - Foreigner
10. Crazy For You
  - Madonna

やっぱり映画が悪影響だったのかなぁなど思いながら、ちょっと昔のライブ映像など検索して見てみると、♪ドント・ストップ・ビリーヴィン♪オープン・アームスを歌うスティーブ・ペリー(Steve Perry)の歌唱力には驚嘆させられたのですが、一方、♪オンリー・ザ・ヤングを歌うスティーブ・ペリーのひどさ─いやジャーニー全体のパフォーマンスのひどさには落胆させられました。セールス的に成功しなかったのは、彼ら自身にあったわけです。
ESCAPE」がものすごく売れていたころ、産業ロックなどと批判されていたらしいですけれども、「ESCAPE」の制作は大成功する前であるので、このアルバム自体を産業ロックと呼ぶにふさわしくなく、むしろそれ以降の─「RAISED ON RADIO」のようなアルバムこそが産業ロックと呼ぶにふさわしいのかもしれません。
♪オンリー・ザ・ヤングの素晴らしい音の響きは、音楽を売ろうとして作られたもので、生で再現することは不可能だったわけです。

それにしても、1985年のスティーブ・ペリーの声はだいぶ衰えていたなぁ…。

If I fell / Beatles

またしてもビートルズのニューアルバムが発売され大ヒットしているみたいですね。過去の曲を集めただけなのに、なんでここまで売れてしまうのでしょう。
彼らの音楽が素晴らしいという一言に尽きるのでしょうけれど、1曲1曲素晴らしいが故に、その曲が流れる境遇が変わることで、新たな魅力や新たな発見を生み出されているのだと思います。

ある日の深夜、終電に乗り遅れまいと駅のホームへ向かって階段を駆け上がっていくと、逆方向から酔った若者2人が肩を組みながら、ビートルズ♪恋に落ちたら(If I fell)を陽気に歌って街へと消えていった。その歌声は、ただ酔った勢いというのを超えて、見事なハーモニーを作り出していた。
本家ビートルズの曲もよく知っていたのですが、♪恋に落ちたらのハーモニーの素晴らしさをその時初めて実感できたように思うのです。

この曲はアルバム「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Nihgt)」に収められています。ビートルズ3枚目のアルバム、つまり初期の作品。最初から素晴らしいメロディーメーカーだったのです。いまさらですが…

A Hard Day's Night (1964 Film)
1. Hard Day's Night
2. I Should Have Known Better
3. If I Fell
4. I'm Happy Just to Dance With You
5. And I Love Her
6. Tell Me Why
7. Can't Buy Me Love
8. Any Time at All
9. I'll Cry Instead
10. Things We Said Today
11. When I Get Home
12. You Can't Do That
13. I'll Be Back



♪And I love Herもかなり好きです。ギターのメロディーが素晴らしいですよね。
ちなみに…、このアルバムは映画のサントラで♪恋に落ちたらを歌っている映像も見ることができるのですが、それを見てしまうとこの曲の魅力が半減してしまうかもしれません。

2006年12月22日金曜日

トスカニーニ 愛と情熱の日々

ベートーベン交響曲の第2番を聴こうと録音を探していると、トスカニーニが指揮する音源に出くわした。僕は2番を初めて聴くので、正直、トスカニーニの素晴らしさを完全に理解することができないかもしれませんが、演奏の素晴らしさはまず間違いないはず─。

ベートーベン交響曲第2番ニ長調 Op.36
1802年 演奏時間約30分

第1楽章 Adagio molto - Allegro con brio
第2楽章 Larghetto
第3楽章 Scherzo : Allegro
第4楽章 Allegro molto





アルトゥーロ・トスカニーニ(Arturo Toscanini 1867年3月25日 - 1957年1月16日)は、イタリア出身の指揮者。20世紀最高の指揮者と呼ばれているくらい有名です。
僕がトスカニーニを知ったのは映画 トスカニーニ 愛と情熱の日々を見てから。若きトスカニーニが指揮をするきっかけと、成功していくきっかけを描いた作品です。

トスカニーニ 愛と情熱の日々 (1988/伊=仏)
Il Giovane Toscanini
Young Toscanini

監督:フランコ・ゼフィレッリ
脚本:フランコ・ゼフィレッリ / エンニオ・デ・コンチーニ
撮影:ダニエル・ナンヌッツィ
美術:アンドレア・クリザンティ
出演:C・トーマス・ハウエル / エリザベス・テイラー / ジョン・リス・デイヴィス / フィリップ・ノワレ / フランコ・ネロ

トスカニーニはもともと、作曲家を目指していたがワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」を見てそれを断念し、作曲科からチェロ科へ編入した。
映画はトスカニーニがチェロ奏者としてリオ・デ・ジャネイロでのオペラ「アイーダ」の公演に参加しているところから始まる。その時の指揮者があまりの不評で、代役として急きょトスカニーニが指揮して大成功を収めるという史実をドラマ化したもの。

監督のフランコ・ゼフィレッリはオペラ演出家でもあるために、全体的にオペラの見せ方がうまくて絵が大変美しいです。エリザベス・テーラーが舞台で演技していると、さすがに本当に歌っているとは思えるはずもないのですが、まずは絵で完全に虚構を作り上げているために、大いなる嘘っぱちなど全く気にせずに見ることができるはずです。
トスカニーニは“トスカノーノー”と言われるくらい、怒鳴ったらしく、映画でもよくノー!ノー!と言っています。

あらゆるエピソードを含めて音楽を楽しむことが一番です。

さて、トスカニーニが指揮するベートーベン交響曲第2番─。聴いているとトスカニーニが楽団を怒鳴っている情景が浮かんできます。


トスカニーニの指揮ではありませんが、素晴らしいベートーベン交響曲第2番をどうぞ。

 You  Tube 
カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー演奏
ベートーベン 交響曲第2番ニ長調 作品36


ベートーベン 交響曲第1番ハ長調 Op.21

1800年
ルートビッヒ・ファン・ベートーベン作曲
��Ludwig van Beethoven 1770-1827)

第1楽章 Adagio molto - Allegro con brio
第2楽章 Andante cantabile con moto
第3楽章 Menuetto: Allegro molto e vivace
第4楽章 Adagio - Allegro molto e vivace

演奏時間 約30分


第1楽章 Adagio molto - Allegro con brio
序奏つきのソナタ形式 ハ長調、4/4拍子 - 2/2拍子
・Adagio(ゆるやかに) molto(とても)
 アダージョ モルト
・Allegro(快速に・陽気に) con brio(活気をもって)
 アレグロ コンブリオ

第2楽章 Andante cantabile con moto
ソナタ形式の緩徐楽章 ヘ長調、3/8拍子
・Andante(歩くような速さで) cantabile(歌うように) con moto(動きを付けて)
 アンダンテ カンタビーレ コンモート

第3楽章 Menuetto: Allegro molto e vivace
メヌエット、ハ長調、3/4拍子、複合三部形式
実質スケルツォ(Scherzo)
・Menuetto メヌエット
 4分の3拍子で、各小節の1拍目にアクセントが置かれる
・Scherzo スケルツォ
 メヌエットから発展。三拍子であるところや、曲の形式などでメヌエットと同じだが、きわめて速いのが特徴
・Allegro(快速に・陽気に) molto(とても) e(そして) vivace(活発に)
 アレグロ モルト エ ヴィヴァーチェ

第4楽章 Adagio - Allegro molto e vivace
ソナタ形式、ハ長調、2/4拍子
・Adagio(ゆるやかに)
・Allegro(快速に・陽気に) molto(とても) e(そして) vivace(活発に)


ベートーベンが30歳のときに作曲した初期の作品です。
先人のハイドンやモーツァルトを学習していた時期の作品ではるものの、独自の試みも随所にみられるそうです。第1楽章の第一主題がモーツァルトの第41番「ジュピター」に、第2楽章の第二主題がモーツァルトの第40番に似ているらしいです。

中期、後期の大作に比べて人気はないものの、古典派の交響曲としては十分な完成度なのだそうです。

 You  Tube 
カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー演奏
ベートーベン 交響曲第1番ハ長調 作品21




↓とても参考になります
クラッシク音楽館
The Web KANZAKI

2006年12月21日木曜日

最初に聴くべきクラシック音楽は?

クラシック音楽、一番最初に聴くには何がよいのでしょう。

僕が初めてクラシック音楽というものを実感できたのは、小学校の音楽の時間に習ったビバルディの「四季」からです。そのころ音楽には全く興味がなかった僕でも、いいなぁ、と思いました。思えば、小学校のころの音楽への興味は、そのビバルディを聴いたときが頂点で、後はなだらかな坂を下っていくかのように興味を失っていったように思います。素晴らしい音楽を聴くのはいいのですけど、素晴らしい音楽の内容を知ろうとするとかなり大変です。
ビバルディの「四季」にしても、─バイオリン協奏曲であり本来は12曲で構成されている。「春」「夏」「秋」「冬」というのは、第1番から第4番までに付けられた総称。ビバルディ本人が付けたものではない。各章は3つの楽章から成り立っていて、楽章にはビバルディによってソネット(ヨーロッパの定型詩)が付けられていて、それ故ビバルディの「四季」は標題音楽と分類されている。第1番は第1楽章アレグロ、第2楽章ラルゴ、第3楽章アレグロという構成。アレグロというのはイタリア語で「陽気に」と言う意味で音楽用語としては一般に「速く」という意味。ラルゴというのは「幅広くゆるやかに」と意味。…─、と説明されても興味を失っていくようなものです。
チャイコフスキーのピアノ曲にも「四季」という題名のものがあります、と言って聴かせてくれた方が数倍も音楽の興味を駆り立ててくれます。その音楽の背景どうのこうのというのは、音楽に興味を持てば自ら調べていくだろうし、教えられて記憶したとしても音楽を理解する上でどれだけ役に立つのか疑問です。
とにかく、音楽は聴いてみないと始まらないわけなのです。

そのきっかけとして何が良いのか―確かにビバルディはいいと思うのですが、「四季」の後につながるものがないような…。ここから音楽の歴史を学びながら、良いものを全て網羅しつつ…というのが理想なんでしょうけど、聴かなければならない音楽、聴くべき音楽というものを押し付けられる感覚を持たざるを得ません。そんな勿体振らないで、古典音楽の頂点であるベートーベンとかをいきなり聴いてもいいのではないでしょうか。
ベートーベンだったら、素らしいとされている音楽がたくさんあるし、演奏される機会も多いので、興味がどんどん膨らんでいくと思うのです。
ただ、ベートーベンの音楽もたくさんあるわけで、さあ何から聴いたものやら……。とりあえず、9つある交響曲を順番に聴いていくのもいいかもしれません。
そう言いつつ僕は最近まで交響曲第1番は聴いたことがありませんでした。それで聴いてみたらあまりにも素晴らしくて、これだったら順番に9つ聴いてみたくなるかも…そしてそれがさらにほかの音楽への興味へ発展していくのかも…と思ったのです。


今まさに、ベートーベン交響曲第1番を聴いています。これがクラシック音楽を聴いた最初であったならば、どんなに素晴らしかったことでしょう―。

2006年12月20日水曜日

Michael Manring マイケル・マンリング

ウインダム・ヒルを代表するベーシスト、マイケル・マンリング
たくさんのミュージシャンと共演しているベースの達人なのだが、ソロアルバムは意外と少ない。ベースとだから少ないのは当然かもしれないが、この人ぐらいメロディアスにベースを弾けるのであれば、もっとソロを出してもいいはずなのだが…。
そんな欲求を満たしてくれるのがアルバム「SOLILOQUY」。ベースだけで14曲弾いている。ベースだけのアルバムというのも珍しいものだ。
画像
SOLILOQUY
1 Helios
2 Excuse Me, Mr. Manring
3 Solipsism
4 I Left America
5 Greetings, Earthlings
6 Makes Perfect Sense to Me
7 The Light Which Puts Out Our Eyes
8 A Morning Star
9 Selene
10 Dabuda's Memory
11 When We Were Asleep in the Earth
12 The Orffyreus Wheel
13 Insomnia Lessons
14 Come With Me, My Love

かなりトリッキーな演奏。もっとメロディー重視と思っていたのが、とにかくベースの可能性を探りに探りまくって、いろんな面白サウンドを堪能できる。
やり過ぎなんじゃないの?という印象も無きにしも非ずなのだが、せっかく一人だからとことん自由に弾いてやろうという意図が明確だ。
もしかしたら、ほかのアーティストと共演しているベース音のほうが美しく聴こえて、むしろそっちの方がいいと思うかもしれないが、そのメロディーの源がこのアルバムにはつまっているのです。

2006年12月18日月曜日

THE ALARM

1980年代中ごろ、UKバンドとして活躍していたアラーム
僕はバンド自体そんな好きではありませんが、非常に好きな曲が3曲あります。

♪Absolute Reality
♪Strength
♪Sprit of '76


以上3曲です。アラームには申し訳ないけれど、これを聴けばもう十分だと思っています。
いずれも1985年に発表され、アルバム「STRENGTH」に収まっているので、このアルバムをピックアップしてもよかったのですが─3曲以外は聴かないので…。
ちなみにこのアルバム、1996年に曲順や曲目を変えてベスト版として再発されていました。3曲でおなかいっぱいといいつつも、ちょっと聴いてみました。ライブの音源などを盛り込み全22曲に膨れ上がっていました。しかし、その魅力はしぼんでいたような気がします。
一応、ジャケットと曲目は載せておきましょう。







STRENGTH
1. Knife Edge
2. Strength
3. Dawn Chorus
4. Spirit Of '76
5. Deeside
6. Father To Son
7. Only The Thunder
8. The Day The Ravens Left The Tower
9. Absolute Reality
10. Walk Forever By My Side
11. Majority

Strength 1985-86
1 Strength
2 Knife Edge
3 Spirit of '76
4 Walk Forever by My Side
5 Father to Son
6 Deeside
7 Majority
8 One Step Closer to Home
9 Caroline Isenberg
10 Dawn Chorus
11 Only the Thunder
12 Day the Ravens Left the Tower
13 Absolute Reality [Original North American Version]
14 Where Were You Hiding When the Storm Broke? [Live]
15 Deeside [Live]
16 Sixty Eight Guns [Live]
17 Knocking on Heaven's Door [Live]
18 Second Generation
19 Reason 41
20 Bells of Rhymney
21 Bound for Glory
22 Absolute Reality




聴けば聴くほど、この3曲も本当にいいかどうかも分からなくなってきました……


2006年12月17日日曜日

プリティー・イン・ピンク

プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角

1986年 アメリカ映画 97分画像
監督:ハワード・ドゥイッチ
製作:ローレン・シュラー
製作総指揮:
ジョン・ヒューズ
マイケル・チニック
脚本:ジョン・ヒューズ
撮影:タク・フジモト
音楽:マイケル・ゴア
 
出演:
モリー・リングウォルド
アンドリュー・マッカーシー
ジョン・クライヤー
ハリー・ディーン・スタントン
アニー・ポッツ
ジェームズ・スペイダー


ピンクが好きな女の子の恋のお話。
当時、トップガンと同時上映されていて、トップガンを見たあと友人全員が「これつまんねー」と言って途中で帰ってしまい、一人ぽつんと残された僕も結局寂しさに耐えかねて、途中で映画館を出てしまいました。前もってサウンドトラックを聴いていて結構楽しみにしていただけに、あとで後悔しました。数年後ビデオでこっそり見直しましたが。
女の子のピュアマインドを描いている映画です。じっくり見てください。

働かない父親と2人暮らしのアンディー。生活は豊かではなかったのだが、奨学金を得て有名ハイスクールへ通っていた。さすが有名ハイスクールだけあって、お金持ちの子供たちもたくさん通っていて、アンディーはいつも金持ちグループに嫌がらせをされていた。
アンディーには幼馴染の男の子がいて、いつもその子がアンディーをかばい、励ましてくれていた。
また、金持ちグループの全てがアンディーを嫌っているのではなかった。ひそかに恋心をもつ金持ち坊ちゃんが、アンディーを卒業パーティーに誘ってくれたのだ。
しかし、そのお坊ちゃん、金持ちグループの仲間たちに「貧乏とかかわるな」と圧力を加えられて、ついにパーティー当日、アンディーを迎えに行くことはなかった。
でもそんな時、やはり優しくエスコートしてくれるのは幼馴染の男の子。アンディーはその子に励まされ、2人でパーティーへ。
パーティーへは、あの金持ち坊ちゃんも─。言い訳しようとする坊ちゃん、しかしアンディーは無視。当然のことですね。
でも坊ちゃんはなんとかアンディーを引きとめようとする、逃げるアンディー、金持ちグループの圧力…そして、ついにその坊ちゃん金持ちグループの奴らに一撃を加えアンディーを選択する。
一方、アンディーはひどい仕打ちを2度も受けたような状態。それを慰めるのはやはり、幼馴染。しかし、その幼馴染は、追いかけてきた坊ちゃんのもとへ行きなとアンディーを促すのだった。そして、貧しい女の子とお金持ちの坊ちゃんがめでたくキスしてハッピーエンド。


あー良かったとなるでしょうねぇ。でもなんか嫌なお話だと思いませんか?
当時アメリカではピンク色のアンディーファッションが流行ったというから、騙された人も多かったのでしょう。

僕もビデオ見た時、かなり騙されて、良かったねアンディーと思ったものです。それというのも、エンディングを飾るO.M.D♪イフ・ユー・リーヴ効果がかなり大きいと思うのです。
この曲だけではなくて、このサントラは結構好きでした。ポップでまさにアンディーのイメージに合った曲ばかりなので、本当に騙されてしまうのです。

1. イフ・ユー・リーヴ(O.M.D.)
2. レフト・オブ・センター(スザンヌ・ヴェガ・フィーチャリング・ジョー・ジャクソン)
3. ゲット・トゥ・ノウ・ヤ(ジェシー・ジョンソン)
4. ドゥ・ウォット・ユー・ドゥ(イン・エクセス)
5. プリティ・イン・ピンク(サイケデリック・ファーズ)
6. シェル・ショック(ニュー・オーダー)
7. ラウンド・ラウンド(ベルイー・サム)
8. 恋はせつなく(ダニー・ハットン)
9. ダンシング・ホーシズ(エコー&ザ・バニーメン)
10. プリーズ・プリーズ・プリーズ(ザ・スミス)


この映画を見る際は必ず、音楽を楽しむつもりで見てください。そうしないと決して感情移入なんてできないでしょう。

2006年12月16日土曜日

Weather Report / Tears

僕が初めてウェザー・リポートを聴いたのは♪Tearsという曲でした。

中古レコードのバーゲンで「This is Modern Jazz~これがモダン・ジャズ!」と題されたLPが2、300円で売られていて、その中に♪Tearsが収められていました。
ほかに、♪Take Five♪Round Midnigt♪Blue Monk♪Watermelon Man♪Fables of Faubusなど、超有名な曲ばかりだったのですが、何せジャズが全く分からなかったころなので、♪Watermelon Man…これちょっと聴いたことあるなぁ、♪Fables of Faubus…意味分からん、という感じでした。故に、Weather Reportなんてシャレた名前だなぁ、しかも♪Tearsって天気予報っぽくていいね!というぐらいにしか思わなかったわけです。ある意味、音楽を純粋に感じていたといえますが─。

その後、まず♪Tearsはデビューアルバム「Weather Report」に入っていることを知る、そしてこのバンドにはジャコパスとかいう、何やらすごいベーシストがいるらしいという情報を得る、…そして♪Tearsのベースはミロスラフ・ビトウス(Miroslav Vitous)だというのを知らぬまま、ジャコパスウェザー・リポートと思い込んでしまいました。ミロスラフ・ビトウスの演奏はかなり素晴らしいのに─。
しかし、何といってもこの曲はジョー・ザビヌル(Joe Zawinul)ウェイン・ショーター(Wayne Shoorter)でしょう。
ザビヌルの最初と終わりの特徴的なフレーズ、ショーターのスイング─…、ウェザー・リポートが目指していたビジョンを明確に示していると思うのです。
ジャコがこれを弾いていたなら、もっと速いくて、派手だったのでしょうか。いい曲ですが、ジャコだったら、良い意味でも悪い意味でも、こうは成り得ませんよね。

大きな勘違いをしたとはいえ、解散していたウェザー・リポートをデビューから知ることができたのは奇跡的であり非常に良かったと、♪Tearsを聴くたびに思います。

2006年12月15日金曜日

ジム・ホール  Jim Hall / Dialogues

モダン・ジャズの巨匠、ジム・ホール。ビル・エバンスとのアンダーカレント、ロン・カーターとのアローン・トゥゲザーといったデュオでの名盤を残していますが、「ダイアログ」でもそのアルバムの名の通りあらゆるミュージシャンたちと対話しています。





Jim Hall(G), Scott Colley(B), Andy Watson(Ds)
1.Frisell Frazzle (with Bill Frisell)
2.Simple Things (with Bill Frisell)
3.Calypso Joe (with Joe Lovano)
4.Bon Ami (with Joe Lovano)
5.Dream Steps (with Tom Harrell)
6.Snowbound (with Gil Goldstein)
7.Stern Stuff (with Mike Stern)
8.Dialogue (with Gil Goldstern)
9.Uncle ED (with Mike Stern)
10.Skylark (with Tom Harrell)

ギターのビル・フリーゼルマイクス・ターン、サックスのジョー・ロバーノ、トランペットのトム・ハレル、アコーディオンのギル・ゴールドスタインと、最高のミュージシャンたちと共演した曲ばかり堪能できる贅沢なアルバムです。

ジャケットの絵はロシアの画家カンデンスキー作「印象III (コンサート)」。アルノルト・シェーンベルクのピアノ曲演奏風景を描いているものです。

鐘の音 Sons De Carrihoes

クラシックギターの教本に♪鐘の音という曲が載っていて、それを気に入ってよく練習しました。ボサノバ調の曲で、嫌な練習も楽しくできました。

♪鐘の音ショーロの音楽として有名です。
作曲はブラジル生まれのジョアン・ペルナンブーコ(Joao Pernambuco 1883-1947)
♪鐘の響きとも呼ばれているみたいです。

ショーロとは19世紀にブラジルで生まれた音楽で、マズルカ、ワルツ、ポルカといったヨーロッパの舞踏音楽にアフリカのリズムが融合して生まれたらしいです。
ショーロを聴けば、ボサノバの誕生やサンバの発展に大きく貢献したということを実感できることでしょう。
音楽の定義や形式を調べる前に、まずは実際に体験してみることが一番です。

♪鐘の音は和音でリズムを刻みながら合間にメロディーを奏でていくため、最初はリズムに慣れのに苦労するかもしれませんが、そのリズムに乗ることを覚えてくると、ひとりボサノバを体感できて楽しいですよ。


♪鐘の音 視聴サイト↓
http://www.guitarlife.jp/








2006年12月13日水曜日

COMME des GARCONS SEIGEN ONO

友人の結婚式で「COME des GARCONS SEIGEN ONO」に収められている♪Pastorinhas-Bandera Branca-Mascara Negraという曲を演奏しました。

ブラジル音楽♪Pastorinhas♪Bandera Branca♪Mascara Negraという3曲を、小野誠彦(オノ・セイゲン)が1つに編曲した曲です。

初めて聴く曲、初めてのボサノバ調、初めてのポルトガル語、しかも楽譜なしという状況からスタートし、かなり大変でした。しかも、その時のバンド編成は、ボーカル・ドラム・Eギター・Eギター・Eバース・Wベース・ウクレレ・フルート・アコーディオン・アコーディオンという、かなり寄せ集め的なものだったので、全てを合わせることができたのは、本番を入れても2回ぐらいしかありませんでした。
ちょっと苦労はしましたが、その分、合わせられたときの感動は大きいものだったし、カーニバルのような曲だったので、雰囲気で自然とみんなまとまることができました。
その時のボーカルが新郎・新婦で、2人自らこの曲を演奏しようと決めたのです。

演奏のお礼として、「COME des GARCONS SEIGEN ONO」をもらい、初めてアルバム全曲を聴きました。

COMME des GARCONS SEIGEN ONO
1.Julia画像
2.All Men are Heels
3.After You...
4.Pastorinhas-Bandeira Branca-Mascara Negra
5.You will be All Right
6.Galope
7.Something to Hold on to
8.You saw it
9.Round the Globe
10.Pessoa Quase Certa
11.Roman Marching Band
12.Ta.Ta.Ta.
13.Another Groove
14.Staying on the Beach All Day
15.Hunting for Lions
16.Long Voyage

このアルバムは、高級ブランド:コム デ ギャルソンのイメージ楽曲として小野誠彦が作り上げたものです。
録音技術者でもある小野誠彦は、ヴァーブシュープリーム・サウンド・エディションを制作しているだけに、このアルバムの音はものすごく美しいです。この音のダイナミズムを体験するだけでもこのアルバムを聴く価値があるのかもしれません。
しかし音だけではありません。演奏に参加しているのが、ジョン・ゾーンアート・リンゼイビル・フリーゼルといったアヴァンギャルドの巨人たちなのです。
僕らが演奏した♪Pastorinhas-Bandeira Branca-Mascara Negraはリオデジャネイロで現地演奏家のもと録音された曲だったので、このアルバムがそんなアヴァンギャルド色が強かったなどとは思いもしませんでた。音楽自体、すべてヒーリング音楽のようですが─。

デザインのために作られたアルバムだということを念頭に置きながら聴くと、様々なイメージがインスパイアーされるかもしれません。



2006年12月12日火曜日

アルルの女 L'Arlesienne

アルルの女」は、もともと、フランスの作家:アルフォンス・ドーデの短編小説で、これを基にした戯曲をドーテ本人が作り、その際、ビゼーに「アルルの女劇付随音楽の作曲を依頼したそうです。
現在よく演奏される組曲アルルの女」は、劇付随音楽アルルの女」全27曲を再編したものです。第1組曲はビゼー本人が作り、第2組曲はビゼーの死後、友人エルネスト・ギロー劇付随音楽アルルの女」以外の曲も交えて編曲し完成させたということです。

劇付随音楽「アルルの女」
第1幕
1.前奏曲
2.劇音楽
3.劇音楽
4.劇音楽
5.合唱
6.劇音楽
7.合唱のフィナーレ
第2幕
8.田園曲(合唱入りの間奏曲)
9.劇音楽
10.劇音楽
11.劇音楽
12.合唱
13.劇音楽
14.劇音楽
15.フィナーレ(合唱)
第3幕
16.劇音楽
17.終曲
第4幕
18.間奏曲(テンポ・ディ・メヌエット)
19.カリヨン
20.劇音楽
21.劇音楽
22.フィナーレ
第5幕
23.間奏曲
24.合唱
25.劇音楽
26.劇音楽
27.フィナーレ

組曲「アルルの女」
第1組曲
1.前奏曲
2.メヌエット
3.アダージェット
4.カリヨン(鐘)
第2組曲
5.パストラール
6.間奏曲
7.間奏曲
8.メヌエット
9.ファランドール


第1と第2にそれぞれメヌエットがありますが、第2のメヌエット劇付随音楽アルルの女」の曲ではなく、ビゼー歌劇「美しきパースの娘」の曲をギローが転用し編曲したものらしいです。

アルルの女を全曲聴いても、戯曲を見ないと苦しいと思います。何よりもやはり長いので、聴くだけだとつらいのです。

戯曲「アルルの女」はアルルの女に恋をした男の悲劇で、アルルの女自身は登場しないそうです。確かに組曲を聴いていつも思うのは、その迫力で、どこがアルルの女なんだろう、とよく思っていました。
戯曲を見ないまでも、「アルルの女」の内容を理解してから組曲アルルの女」を聴くことも意味あることなのかもしれません。




2006年12月11日月曜日

カルメン Carmen

フランスの作曲家:ジョルジュ・ビゼー(Georges Bizet 1838-1875)が作曲したオペラカルメン」を全て聴いたことはありますか?僕は最近やっと全て聴きました。というのもカルメンはオペラだと習った記憶はあるものの、「カルメン組曲を好んで聴いていたので、オペラということを忘れかけていました。

オペラ「カルメン」
1.前奏曲
第1幕 [セビリャの街の広場]
2.広場のなかを、いったり来たり
3.あの娘を見てごらん
4.気をつけ!……上番兵のあとを追って
5.伍長、教えてくれ
6.時鐘が鳴った
7.目で追ってゆく、タバコの煙り
8.カルメンシータが見えないが
9.恋はあまのじゃく[ハバネラ]
10.カルメン!おれたちはみんなおまえのあとを
11.どんなつもりでこの花を投げたんだろう
12.おふくろ、どうなの?
13.今読むからね
14.何事が起ったんだ
15.おい、伍長、あそこでなにが起ったんだ?
16.セビリャのとりでのほとり[セギディーリャ]
17.伍長!令書だ、出発せえ
18.間奏曲
第2幕 [城壁のそばにあるリリャス・パスティアの酒場]
19.ストロの鉄線が鳴り[ジプシーの歌]
20.何か文句があるのかね、パスティア旦那
21.ばんざい!ばんざい闘牛士!
22.皆さんに乾杯をお返しします[闘牛士の歌]
23.親愛なる士官諸君
24.どうしてあの人たちと一緒に
25.仕事がひとつ頭にあるんだ[五重唱]
26.さあ、もう十分だ
27.止まれ!だれか?[アルカラの竜騎兵]
28.やっと来てくださったわね
29.あたし、あんたのために踊ってあげるわ
30.おまえのくれたこの花は[花の歌]
31.うそ、愛してやいないくせに!
32.おい、カルメン!
33.間奏曲
第3幕 [寂しい山中のジプシーの密輸入者たちの根城]
34.きけ、きけ、仲間よ、きけ!
35.さあ、ここにキャンプをしよう
36.まぜよう!まぜよう![カルタの三重唱]
37.どう?
38.税関史はあたしたちが引き受けたわ!
39.これが密輸業者のふだんの隠れ家ね……なにもこわがるものはない[ミカエラのアリア]
40.思い違いかしら、あの岩の上に
41.それがしはエスカミーリョ
42.やめて、やめて、ホセ!
43.間奏曲
第4幕 [セビリャの闘牛場前の広場]
44.2クワルトでいかが!
45.ほらきた!ほらきた!クワドリーリャだ[行進曲と合唱]
46.もしカルメン、おまえがおれを好いているなら
47.あんたね!……おれだ!
48.ばんざい!ばんざい!見事な競技だ!

※東芝EMI:B00005GJIY 「ビゼー:カルメン 全曲」参考


カルメン組曲
第1組曲
1.前奏曲
2.アラゴネーズ
3.間奏曲
4.セギディーリャ
5.アルカラの竜騎兵
6.闘牛士
第2組曲
1.密輸人たちの行進
2.ハバネラ
3.夜想曲
4.闘牛士の歌
5.衛兵の交代
6.ジプシーの踊り

※参考 倉庫。

ずいぶんと違うものですよね。カルメンはあらゆる人が編曲しているらしく、カルメン組曲もあらゆるバージョンがあるみたいです。ここの揚げたのはフリッツ・ホフマンという人の編曲らしく、それが世間でよく知られているカルメン組曲だということです。

オペラが苦手な僕にとって、最初に興味もって聴いたのがカルメン組曲で本当に幸いでした。オペラのほうを先に聴いていたならば、カルメン全てを拒絶していたかもしれませんから。
組曲はいいところを抜粋しているだけに、非常に素晴らしいと思うのですが、オペラは長いしフランス語のセリフはあるし、ちょっと聴くに耐えかねます。オペラだから見なければ良さが全然分からないと思うのですが、フランス語が…。万が一、日本語に訳して歌われたとしても、理解できるかもしれませんが好きにはなれない気がします。本当にオペラカルメン」を堪能するならば、フランス語を勉強するしかないのかもしれません。


2006年12月10日日曜日

フィリパ・ジョルダーノ Filippa Giordano

世の中の全ての音楽を楽しみたいと思っている僕にとって、オペラという分野は結構ハードルが高い。あの普通ではない歌い方がどうも苦手なのです。
それでも頑張って、どうにか好きになれないものかと探っていると、Filippa Giordanoが歌う♪La Traviata:Addio del passatoという曲にめぐり合いました。なんと読むのか全く分からなかったのですが、たまたま視聴してみたらとても良くて思わずダウンロードしてしまいました。
なんで良いと思ったかといいますと、オペラっぽくなかったからなのですが…
何語で歌われているのかも全然分からないまま、何回も聴いて、そのうち本当にこれはオペラの曲なのかと調べてみると、ヴェルディの歌劇「椿姫」の♪さようなら過ぎし日よ、という曲だと分かりました。イタリア語─。知っている人ならば、常識なのでしょうねぇ。
とにかく、ここからオペラの壁を崩そうと「椿姫」のことを調べてみたり、ほかの曲を聴いてみたりしたのですが、やはりどうも苦手…。
ここはやはりフィリパからいこうと決めて、いろいろ検索していると、100円でCD売っていて即買いしてしまいました。視聴つきだったのですが、聴く前に注文しちゃいました。聴いてみると結構いい、オペラっぽくなくて─。100円ということは日本版であるはずもないので、日本語の曲目リストは必須でしょう。

1. 歌劇「ノルマ」
  清らかな女神
2. 歌劇「サムソンとデリラ」
  あなたの声に心が開く
3. 歌劇「トスカ」
  歌に生き,恋に生き
4. 歌劇「カルメン」
  ハバネラ
5. 歌劇「ジャンニ・スキッキ」
  私のお父さん
6. アヴェ・マリア
7. 歌劇「椿姫」
  さようなら過ぎ去った日よ
8. ロスト・ボーイズ・コーリング
9. ユー・アー・ザ・ワン
10. ディソナンツェ
11. マリア,海辺にて
12. 清らかな女神


ちなみに、当然ですが、送料の方が高かったです。
それでも安い買い物でしょう。かなりワクワク・ドキドキです。

しかし、オペラっぽく聴こえないものを好きになっても、果たしてオペラそのものを堪能できるようになるのでしょうか─…。

2006年12月9日土曜日

Breakfast in the Field

Micheal Heges:Guitar
Micheal Manning:Fretless Bass
Geoge Winston:Piano

Prpduced by William Ackeman

Breakfast in the Field

1.layover
2.The Happy Couple
3.Eleven Small Roaches
4.The Funky Avocado
5.Baby Toes
6.Breakfast In The Field
7.Two Days Old
8.Peg Leg Speed King
9.The Unexpected Visitor
10.Silent Anticipations
11.Lenono


1981年、ウィンダム・ヒルを代表するギタリスト:マイケル・ヘッジスはこのアルバムでデビューしました。僕がマイケル・ヘッジスを知ったのは’90年代に入ってからで、はっきり言ってどう弾いているのか謎だらけで、いつか本物を見てやる!と意気込んでいたのですが、1996年に突然天に召されてしまい、謎は半ば残ったままです。

個人的にマイケル・ヘッジスは、何となくウィンダム・ヒルっぽくないなぁと思っています。何となくですけど…。
ウィリアム・アッカーマンジョージ・ウィンストンと比べて、ほのぼのさに欠けてちょっとギラギラしたイメージがあります。ほんのちょっとですけど…。

このアルバムはデビュー作であり、またウィリアム・アッカーマンがプロデュースしているからなのか、マイケル・ヘッジスのアルバムの中で一番ほのぼのとしていると思います。
��曲目の♪Eleven Small Roachesマイケル・ヘッジスの全作品中で最高に優しく・幸せな曲ではないでしょうか。
そうかと思うと4曲目の♪The Funky Roachesではマイケル・マンリングのベースと共にロックン・ロールしていて、このちょっとしたロック魂がマイケルをギラギラさせているのだと感じさせてくれます。
ラスト前の♪Silent Anticipationsは、後に出したアルバム「Live On The Double Panet」の方がかなりキレキレで演奏していて、ここではまだ優しく弾いているので、再びほのぼの空気を吸うことになるでしょう。
そしてラストの♪Lenonoではやっとジョージ・ウィンストンが登場して、マイケル・マンリングが♪イマジンのフレーズを弾いて終わる…まさにウィンダム・ヒル!という感じです。

静かにデビューしたマイケル・ヘッジスはその後どんどんはじけていって、独自の世界を構築していき、遺作となるアルバム「Oracle」がいちばんキレていたように思います。
一番元気な時に突然消えた彼を、一番静かな彼のデビュー作を聴きながら、憂うのであります。

2006年12月8日金曜日

うる星やつら

うる星やつらのテーマ曲といったら、やはり♪ラムのラブ・ソングが一番有名だと思いますが、僕はこの曲が嫌いで、そのせいでアニメもあまり好んで見ませんでした。

長いテレビシリーズも終わって、何年かたち、ビデオでうる星やつらの映画シリーズを見ていたら、その音楽がとてもよくて思わずCDなんぞ買っちゃいました。

どうも、オープニングに使われた曲を僕はあまり気に入ることができなくて、それがすなわちアニメも気に入らないということにつながっていたように思うのです。

歴代のオープニング曲
♪ラムのラブソング(松谷祐子)
♪Dancing Star(小林泉美)
♪パジャマ・じゃまだ(成清加奈子)
♪Chance on Love(CINDY)
♪Rock The Planet(ステファニー)
♪殿方ごめん遊ばせ(南翔子)


しかし、エンディングに使われた曲どれもこれも良くて、もっとアニメ見ておくべきだったなぁ、という気持ちにまでなってしまいました。

歴代のエンディング曲
♪宇宙は大ヘンだ! (松谷祐子)
♪心細いな(ヘレン笹野)
♪星空サイクリング(ヴァージンVS)
♪I, I, You & 愛(小林泉美)
♪夢はLove me more(小林泉美)
♪恋のメビウス(リッツ)
♪Open Invitation(CINDY)
♪エヴリデイ(ステファニー)
♪Good Luck ~永遠より愛をこめて(南翔子)


これをきっかけに漫画「うる星やつら」全巻を古本屋で購入して読んでみたのですが、あまり面白くなくて、僕はこの話自体好きになれなかったのだと再確認しただけでした。
アニメは200話以上、4年半にわたって放送されたらしいのですが、それを支えたのは間違いなくアニソンだと僕は確信するのです。
恐るべしアニソン

ちなみに♪うる星やつらSTARS ON(さ・と・み)という、うる星やつらメドレーみたいな曲が最高です。

HELLO,VIFAM

アニメの主題歌というのは、毎週・毎回流れるわけだから、その良し悪しがアニメの中身にも影響してくると思うのです。

子供のころ、僕はそれほど主題歌には興味がなくて、むしろ無くてもいいのにとさえ思っていました。しかし、アニメ「銀河漂流バイファム」のオープニングエンディングの曲が大変気に入っちゃいまして、とにかく歌を聴くために見ていたようなものでした。

オープニング
♪HELLO,VIFAM
��作詞:ジャネット・辻野 作曲:David Mann 歌:TAO)
エンディング
♪Never Give Up
��作詞:ジャネット・辻野 作曲:David Mann 歌:TAO)

歌唱力に関しますと、あまり上手に歌っているとは言えないのですが、曲と歌詞が非常によかったのです。
オープニングの冒頭─、コックピットをイメージした音・ボレロのようなリズムでピアノがメロディーを刻みだす…─鳥肌が立ちます。正直、もうこれだけで十分なんです。後半、さびで「バぁーイファーム」と繰り返して部分などは、聴いてられないくらい痛々しいです。でも、この曲は出だしさえ聴くことができればよかったのです。

それに対しエンディングは─、寂しい曲調・不安定な歌声、さびで「ネバギバ」「ネバギバ」とずーっと繰り返しながら曲は終わっていく…─このなんともいえない不安定さで「ネバーギブアップ」と主張されると、そうだ!あきらめちゃいけないんだ!という気持ちにさせられてしまうのです。

アニメの方は─、僕も子供だったのですが、登場してくる子供たちにかなりイライラさせられた記憶が強いです。それと同時に、僕も漂流している子供たちの一員になりたいという願望も生まれていて、要するに僕はイライラしながら、まんまとアニメの中に参加させられていたのです。

そうはいっても、実際、何度もチャンネル変えようと思ったもので、それを思いとどまらせたのはエンディング音楽でした。
恐るべしアニソング





2006年12月6日水曜日

スカボロー・フェア Scarborough Fair

子供のころの記憶─…
某石油会社のCM、砂漠に一本の直線道路、バックにサイモン&ガーファンクル♪スカボロー・フェア、1台の車が走っている…
─…ものすごい世界観。夜に見ると恐ろしいほどに孤独感を感じたものです。

僕はこの曲をサイモン&ガーファンクルのオリジナルだとばかり思っていたのですが、実はイングランド民謡でした。※このサイトが大変参考になります。

サイモン&ガーファンクルのバージョンは反戦をテーマに歌っているものらしく、オリジナルの歌詞に独自の歌詞を追加・アレンジしているそうです。オリジナルと比較すると、サイモン&ガーファンクルのバージョンをもっと深く聴くことができると思います。




スカボロー・フェア  サイモンとガーファンクル
(※カッコが追加されている部分です)

Are you going to Scarborough Fair?
Parsley, sage, rosemary and thyme
Remember me to one who lives there
She once was a true love of mine
スカボローの市(いち)に行くのですか
パセリ,セージ,ローズマリー,タイム
あそこに住んでいる人によろしく伝えてほしいんです
私が真剣に愛した人に

Tell her to make me a cambric shirt
(On the side of a hill in the deep forest green)
Parsley, sage, rosemary and thyme
(Tracing a sparrow on snow-crested ground)
Without no seams nor needlework
(Blankets and bedclothes a child of the mountains)
Then she'll be a true love of mine
(Sleeps unaware of the clarion call)
あの人にキャンブリック生地でシャツを作ってくれるように伝えてください
��深い緑の森の丘の山腹)
パセリ,セージ,ローズマリー,タイム
��積もった雪の上で雀を追い)
縫い目も針目もないシャツを作ってくれたら
��毛布とベッドクロスに包まれて,山々の子供は)
あの人は私の本当の恋人になるんです
��進撃らっぱの音も知らずに眠る)

Tell her to find me an acre of land
(On the side of a hill, a sprinkling of leaves)
Parsely, sage, rosemary, and thyme
(Washes the grave with silvery tears)
Between the salt water and the sea strand
(A soldier cleans and polishes a gun)
Then she'll be a true love of mine
あの人に1エーカーの土地を見つけてくれるように伝えてください
��丘の山腹ではらはら葉っぱが)
パセリ,セージ,ローズマリー,タイム
��銀の涙を流しながら墓石を洗う)
海と岸辺の間にある土地を見つけてくれたら
��兵士が一人銃をきれいに磨いている)
あの人は私の本当の恋人になるんです

Tell her to reap it in a sickle of leather
(War bellows, blazing in scarlet battalions)
Parsely, sage, rosemary and thyme
(Generals order their soldiers to kill)
And to gather it all in a bunch of heather
(And to fight for a cause they've long ago forgotten)
Then she'll be a true love of mine
あの人に皮でできた鎌で刈り入れるように伝えてください
��戦いの音が轟き,緋色の軍服を着た大軍の中で銃砲が火を吹く)
パセリ,セージ,ローズマリー,タイム
��将軍は兵士に「殺せ」と命ずる)
ヒースの束の中に収めるてくれたら
��「戦え」と命ずる。 もう,とうに忘れてしまった大義のために)
あの人は私の本当の恋人になるんです

Are you going to Scarborough Fair?
Parsley, sage, rosemary and thyme
Remember me to one who lives there
She once was a true love of mine
スカボローの市(いち)に行くのですか
パセリ,セージ,ローズマリー,タイム
あそこに住んでいる人によろしく伝えてほしいんです
私が真剣に愛した人に

訳:HideS

eigo21_Those Were The Days_なつメロ英語」より


♪スカボロー・フェアは多くのアーティストが歌っているので、いろいろ比較して楽しめます。
まずは英国フォークギタリスト:マーティン・カーシー♪スカボロー・フェアを聴いてみてください。非常に良いです。現代の♪スカボロー・フェアのスタイルを生み出したのはこの人らしいので、聴かないわけにはいかないでしょう。
そして、セルジオ・メンデスサラ・ブライトマンクイーンズライチなどあらゆるジャンルの有名どころを聴いて、クラリネット奏者:エマ・ジョンソン、ケーナ奏者:田中 健などインストゥルメンタルの曲を楽しんでから、最後にサイモン&ガーファンクルを聴いて、うんうんとうなずいてみてはいかがでしょうか。

2006年12月5日火曜日

ジョン・コルトレーン John Coltrane

さあ、何から書いたらいいものやら…。

僕がコルトレーンを、しっかりと意識して聴いたのは「A Love Supreme(至上の愛)」です。ジャズにそれほど興味がなかったのですが、曲目リストを見たら─
画像
 1. パート1:承認
 2. パート2:決意
 3. パート3:追求~パート4:賛美

と書かれている、レビューを見ると“宗教的”、“精神”、“宇宙”…という文字が躍っている、ただならぬ雰囲気を感じて、思わず聴いてしまったのです。

すげぇ」としか言いようがありませんでした。メロディーやフレーズを全く捉えることはできませんでしたが、うっすらと、承認決意追求賛美のイメージが浮かんでくるかのようでした。
すげぇ」のだけれども、捉えどころがないつらさというのは結構苦しいものです。しかも曲調全てが重い…、長い…。

もっと聴きやすさを求めるのなら♪Afro Blue♪My Favourite Things♪Impressionsあたりがいいのかもしれません。しっかりとしたメロディーあり、途中キレキレのインプロあり─、比較的楽に至上の愛的コルトレーンを楽しめます。「すげぇ」度は劣りますが、十分すげぇって…。それと、「A Love Supreme」に至った境地もよく見えてくるかもしれません。

♪Impressionsに関していうと、ウエス・モンゴメリーパット・マルチノというギターテクニシャンも最高の録音を残しているので、比較して楽しめると同時に、素晴らしい曲をありがとうコルトレーンという気持ちになることでしょう。

僕は最後に「Ballads」系のコルトレーンを聴きました。♪Say It(Over&Over Again)を聴き、さらにジョン・コルトレーンのすごさを痛感し、涙しました。

コルトレーンは幸せだったのかなぁ…


ハルダンゲル・フィドル協奏曲(第1、2番)

Hardanger Fiddle Concerto No.1(Op.163),No.2(Op.252)

No.1
Ⅰ.Allegretto
Ⅱ.Andante
Ⅲ.Allegro moderato

No.2 "Thee Fjords"(3つのフィヨルド)
Ⅰ.Handangerfjord:Tempo tranquillo e deciso
Ⅱ.Sognefjord:Mesto meeastoso - Danza determinata e lenta - Tempo Ⅰ
Ⅲ.Nordfjord:Giocoso

作曲:ゲイル・トヴェイト
(Geirr Tveitt 1908-1981)

ノルウェー・ハルダンゲル地方で育ったゲイル・トヴェイトは、この地方の民謡を採取して、民謡の旋律を積極的に取り入れながら作曲活動をしていたようです。
※詳しくはこちらのサイトを参考にしてください

ハルダンゲル・フィドルは音も外見も非常にバイオリンに似ていますが、この協奏曲を聴くと明確な響きの違いを実感できるかもしれません。
全体的に、バルトークやストラビンスキーの影響を非常に感じます。近現代音楽風のオーケストレーションに、ハルダンゲル・フィドルの響きひとつ加わるだけでもかなり新鮮な印象を受けるものです。
ただ、音がちょっと弱い感じがします。今までオーケストラで演奏されてこなかったから大きな音を出すように改良されていないわけで、周りの音に負けてしまうのは仕方がないことかもしれません。しかし、もっとハルダンゲル・フィドルを主張させてもいいように、勝手ながら、思ってしまいます。その音の小ささが、逆に、周りの音を大きくして、大自然というものを表現できているのかもしれませんが。

ハルダンゲルフィドル協奏曲」の1番2番すべて聴いていると、ハルダンゲル・フィドルの響きの面白さを本当に実感できるのですが、ハルダンゲル・フィドル以外ではこの協奏曲は全く面白みがないと思います。確かにハルダンゲル・フィドルを用いること自体は大変意義あることだと思うのですが、曲そのものにも新しさや独自性がほしいと感じてしまいました。



2006年12月4日月曜日

ペール・ギュント

組曲「ペール・ギュント」第1・2組曲
Peer Gynt suites No.1(Op.46),No2(Op.55)

第1組曲
 第1曲:朝
 (Ⅰ.Morning)
 第2曲:オーセの死
 (Ⅱ.Death of Aase)
 第3曲:アニトラの踊り
 (Ⅲ.Anitra's Dance)
 第4曲:山の魔王の宮廷にて
 (Ⅳ.In the Hall of the Mountain King)
第2組曲
 第1曲:花嫁の略奪・イングリッドの嘆き
 (Ⅰ.Abduction of the Bride and Ingrid's Lament)
 第2曲:アラビアの踊り
 (Ⅱ.Arabian Dance)
 第3曲:ペール・ギュントの帰郷
 (Ⅲ.Peer Gynt's Homecoming)
 第4曲:ソルヴェルグの歌
 (Ⅳ.Solvejg's Song)

作曲:エドヴァルド・グリーグ
(Edvard Grieg 1843-1907)


ノルウェーの作曲家・グリーグの有名な組曲。
第1組曲・第1曲「」を聴くと、日の出をイメージしてしまう人は多いことでしょう。

グリーグは、ノルウェーの劇作家・ヘンリク・イプセン(Henrik Ibsen 1828-1906)の戯曲「ペール・ギュント」のために劇中曲を23曲つくり、後に、その中から第1、第2それぞれ4曲ずつ選び組曲「ペール・ギュント」を再編したのです。

第1、2組曲すべて聴くのに30分。比較的短いので楽に聴くことができます。

画像」は、ノルウェーの民族楽器・ハルダンゲル・フィドルを意識して作曲されたらしいです。ハルダンゲル・フィドルとはどんなものでしょう─…。

ハルダンゲル・フィドル
(Hardanger Fiddle、ハルダンゲル・ヴァイオリンとかハーディングフェーレともいう)
バイオリンによく似た、擦弦楽器。4本のメロディー弦の下に、4~5本の共鳴弦が張られている。メロディー弦を弾くと下の共鳴弦が倍音を出す。(写真:Wikipediaより)


実際にハルダンゲル・フィドルの演奏と「」を繰り返し聴いてみると、何となくグリーグの意図がつかめるような気がします、冒頭部分が共鳴を作った旋律なのかなぁーと…。

ハルダンゲル・フィドル協奏曲も存在するらしいので、今度それをじっくり聴いてみようと思っています。

まずは、「ソルヴェルグの歌」をバックにエンディングです。