2009年10月16日金曜日

フォルマント兄弟のフレディー

フォルマント兄弟…三輪眞弘佐近田展康のユニット

フレディーの墓/インターナショナル
Le tombeau de Freddie / L'international
…フォルマント兄弟の作品(2009)
Prix Ars Electronica 2009, Honorary Mention (Digital Musics部門) 受賞




※参考
兄弟deピザ注文…フォルマント兄弟の作品(2003)





【参考資料】
山崎与次兵衛のちょっとクラシック -よじべえの覚え書-
三輪眞弘(1958--)




2009年10月7日水曜日

The Legend of the Orchestra

Legend of the Orchestra




CD1
1. R.シュトラウス:ツァラトゥストラはこう語った-日の出
シュターツカペレ・ドレスデン、ルドルフ・ケンペ指揮
2. オルフ:カルミナ・ブラーナ-踊り
ボーンマス交響楽団、デイヴィッド・ヒル指揮
3. グリーグ:ペール・ギュント-朝の気分
エストニア国立交響楽団、パーヴォ・ヤルヴィ指揮
4. ベルリオーズ:ファウストの劫罰-ハンガリア行進曲
パリ管弦楽団、ジョルジュ・プレートル指揮
5. バーバー:弦楽合奏のためのアダージョ
スコットランド室内管弦楽団、ユッカ・ペッカ・サラステ指揮
6. ビゼー:「アルルの女」管弦楽組曲 第1番-序曲
トゥールーズ・カピトール管弦楽団、ミシェル・プラッソン指揮
7. ドビュッシー:小組曲(ビュッセル編)-バレエ
ノーザン・シンフォニア、ジャン=ベルナール・ポミエ指揮
8. ボロディン:だったん人の踊り
ロイヤル・リヴァープール・フィルハーモニー管弦楽団、チャールズ・マッケラス指揮
9. リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
パリ音楽院管弦楽団、アンドレ・クリュイタンス指揮
10. バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリーからの交響的舞曲-プロローグ
ミネソタ管弦楽団、エド・デ・ワールト指揮
11. デュカス:魔法使いの弟子
ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団、ディミトリ・キタエンコ指揮
12. シベリウス:悲しきワルツ
エストニア国立交響楽団、パーヴォ・ヤルヴィ指揮
13. シャブリエ:エスパーニャ
トゥールーズ・カピトール管弦楽団、ミシェル・プラッソン指揮
14. チャイコフスキー:くるみ割り人形-こんぺい糖の踊り
フィルハーモニア管弦楽団、ジョン・ランチベリー指揮
15. ムソルグスキー:はげ山の一夜(リムスキー=コルサコフ編)
ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団、ディミトリ・キタエンコ指揮
16. ビゼー:子供の遊び Op.22-舞踏会(ギャロップ)
トゥールーズ・カピトール管弦楽団、ミシェル・プラッソン指揮

CD2
1. ショスタコーヴィチ:ワルツ 第2番
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、パーヴォ・ヤルヴィ指揮
2.シャルパンティエ:テ・デウム-前奏曲
アカデミー室内管弦楽団、フィリップ・レッジャー指揮
3.エルガー:威風堂々 第1番
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ユーディ・メニューイン指揮
4.グリーグ:ホルベアの時代より Op.40-前奏曲
エストニア国立交響楽団、パーヴォ・ヤルヴィ指揮
5.フォーレ:パヴァーヌ
イギリス室内管弦楽団、ポール・トルトゥリエ指揮
6.プロコフィエフ:ロミオとジュリエット-騎士たちの踊り
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、パーヴォ・ヤルヴィ指揮
7.ヘンデル:サラバンド(ヘイル編)
アカデミー室内管弦楽団、アレクシス・ブリガー指揮
8.ハチャトゥリアン:ガイーヌ-剣の舞
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、パーヴォ・ヤルヴィ指揮
9.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ノーザン・シンフォニア、ジャン=ベルナール・ポミエ指揮
10.チャイコフスキー:白鳥の湖-ワルツ
フィルハーモニア管弦楽団、ジョン・ランチベリー指揮
11.ブリテン:青少年のための管弦楽入門-パーセルの主題
パリ管弦楽団、イゴール・マルケヴィッチ指揮
12.メンデルスゾーン:真夏の夜の夢-スケルツォ
ロンドン交響楽団、バリー・ワーズワース指揮
13.サン=サーンス:動物の謝肉祭-水族館
アカデミー・オブ・ロンドン、リチャード・スタンプ指揮
14.サン=サーンス:死の舞踏
トゥールーズ・カピトール管弦楽団、ミシェル・プラッソン指揮
15.プロコフィエフ:ピーターと狼-ピーターのテーマ
アカデミー・オブ・ロンドン、リチャード・スタンプ指揮
16.ストラヴィンスキー:春の祭典-春のきざし(乙女達の踊り)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ケント・ナガノ指揮
17.ヴォーン=ウィリアムズ:グリーンスリーブズによる幻想曲
ロンドン室内管弦楽団、クリストファー・ウォーレン=グリーン指揮
18.ボロディン:中央アジアの草原にて
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ジョルジュ・プレートル指揮
19.ムソルグスキー:展覧会の絵-卵の殻をつけたひなどりのバレエ(ラヴェル編)
ロイヤル・リヴァープール・フィルハーモニー管弦楽団、チャールズ・マッケラス指揮
20.オッフェンバック:パリの喜び-カン・カン
フィルハーモニア管弦楽団、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮


“レジェンド”というだけあって、ビッグネームがずらりと並んでいて、しかも名録音のいいトコ取り。繰り返しこのアルバムを楽しむもよし、これをもとにオリジナル録音を探すのもよし、楽曲・楽団・演奏家を詳しく調べるのもよし、とにかくあらゆる可能性を秘めたオムニバス。

2009年10月2日金曜日

ジョン・コルトレーン 最後のライブ

オラトゥンジ・コンサート(ザ・ラスト・ライヴ・レコーディング)




コルトレーンは晩年、フリージャズ的な演奏に傾倒して、録音された順に彼の演奏を聴いていくと、音楽の形がどんどん崩れていくのがはっきりと聴いて取れる。“彼はリスペクトするアーティストとしてオーネット・コールマンを挙げた”という記載を頻繁に目にするが、例えそれが風聞であろうとも納得してしまう。
日増しに激しさを増していくその音楽を追っていくと、その行き着く先は決して想像も出来ないし、ただただ畏怖してしまう。1967年のこのライブには、間違いなく彼が追い求めた高みが詰まっている。このライブの3ヵ月後、コルトレーンは40歳という若さでこの世を去る。肝臓がんだった。アルバム最後の♪My Favorite Things を聴くと、病死ではなく、まるで精神をすりつぶして散っていったかのような錯覚に陥ってしまう。

このアルバムを聴いた後で、マイルス、オーネット・コールマンを聴く─

'Round About Midnight
マイルス・デイビスのもとにいたころ、ジョン・コルトレーンは、その粗末な演奏を嘲弄されたらしい。確かに、ジュリアード出身のマイルスの演奏は練達していて、コルトレーンの演奏は非常に不安定なものに感じてしまう。よく言えば自由で可能性を感じる演奏であるのだが、オーネット・コールマンの演奏に対して批判的だったマイルスなどにとっては、とても納得できるものではなかったのであろう。


The Shape of Jazz to Come


情熱的なコルトレーンを聴いた後だと、このコールマンの試みも上品なものに聴こえてしまう。意図的な不協和音、意図的な逸脱、すべての音に奏者の意思を感じる─これほどまでにすごいアルバムだったとは…コルトレーンを聴くことによってコルトレーンが追い求めた音楽を垣間見たような気がした…が、それは錯覚であろう。コルトレーンの終着点は、オーネット・コールマンの音楽とは全く違うものであり、ある種超越したものを感じるわけで、たとえ彼がもっと長生きをしてその精神性を高めたとしても、決してコールマンのような音楽にはなり得なかっただろう。まぁ、勝手な想像ではあるが…。

壊れたコルトレーンが再構築される様を聴いてみたいと、ないものねだりを感じつつ、至上の愛…バラード…ジャイアント・ステップ…カインド・オブ・ブルー…と遡上の旅へと出掛けます。