2009年1月3日土曜日

ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて

2008年のベルリン・フィル・ジルベスターコンサートをテレビで見て、年明けすぐに、ベルリン・フィルが2005年に行ったアジアツアーの様子を記録したドキュメンタリー映画を見にいった。

ベルリン・フィル創立125周年記念
ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて


北京・ソウル・上海・香港・台北・東京、アジア各都市を転々とまわる楽団の舞台裏を、インタビューを中心に記録された映画。当時、東京ではどのような演目だったのか調べてみると、以下のようなものだった。
■開催日・会場 ※開場/開演時間は未定
2005年11月20日(日) NHKホール
2005年11月21日(月) サントリーホール

■プログラム
��2005年11月20 日(日) NHKホール>
ベルリオーズ:序曲「海賊」
ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」
ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」

��2005年11月21日(月) サントリーホール>
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
アデス:アサイラ
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 作品40

※参考までに、S席:3万2000円だったとか

映画では、ベートーベン交響曲第3番、リヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」、アデス「アサイラ」の演奏風景を見ることができた。「英雄の生涯」演奏の模様は、テレビで放映されていた。
Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 1

Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 2

Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 3

Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 4

Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 5


映画の中のたくさんのインタビューは、抽象的なことばかりで、言葉として映像の中に入れ込む意味合いをいまいちつかめなかったが、最高峰と呼ばれている楽団で演奏している本音を吐露している場面もあり、大いにひきつけられた。
一番印象に残ったのは、台北公演の部分。公演終了後、外へ出た指揮者のラトルと楽団員は、何万、十何万ともとれる台北市民の拍手喝采で出迎えられていた。どこかの広場に人々がぎっしりとひしめき合っていて、楽団員のみならず、映像というフィルターをとおして見ているこちらも鳥肌が立ってしまった。日本ではあり得ない。事実、台北の次の章、東京公演の部分は、“静寂”というテーマのもと映像が構築されていて、この国がものすごく冷ややかなものに思えた。
2005年の台北公演では、演奏の模様を会場となった中正紀念堂の中央広場の特設モニターで生で無料に流されたようだ。その結果、あの盛り上がりだったらしい。東京でもこんな素晴らしいサービスがあったらどんなに良かったか…。


去年もベルリン・フィルは来日していた。

■プログラム詳細■

《プログラム1》
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品68
Brahms : Symphony No.1 in C minor, op.68
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73
Brahms : Symphony No.2 in D major, op.73

《プログラム2》
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 作品90
Brahms : Symphony No.3 in F major, op.90
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 作品98
Brahms : Symphony No.4 in E minor, op.98

《プログラム3》
ハイドン:交響曲第92番 ト長調 Hob.I:92 <オックスフォード>
Haydn : Symphony No.92 in G major, Hob.I:92 “ Oxford ”
マーラー:リュッケルトの詩による5つの歌 ソリスト歌手(Ms):マグダレナ・コジェナー
Mahler : 5 Rückert-Lieder / Mezzo Soprano: Magdalena Kožená
ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 作品68 <田園>
Beethoven : Symphony No.6 in F major, op.68 “ Pastorale ”

※参考までに、サントリーホールでの料金、S席40,000円/A席35,000円/B席31,000円/C席26,000円/D席21,000円/E席16,000円

ラトルにしては(?)非常にオーソドックスな演目(?)
2008年5月、ベルリン・フィルのコンサートホールが火災に見舞われ、本拠地ではしばらく活動できないのかなと思っていたときに、降って沸いたような公演だし、しかも高額だったので、行こう!という気にならなかった。
また、次の機会を待って、映像で辛抱しよう、チケット代がもう上がらないことを願いながら…無理か。

Rush

第51回グラミー賞、ベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス部門でラッシュの♪Hope (Live For The Art Of Peace)という音楽がノミネートされていた。久しくラッシュの音楽を聴いていないので、当然というべきか、その曲がどんなものか全く知らない。調べてみると、どうやらダライ・ラマを支援するために作成されたオムニバスアルバムに収録されている曲らしい。


Songs for Tibet: Art of Peace

有名なミュージシャンが参加していて、なかなか良い仕上がり。その中に、ラッシュ名義で2分半ほどのアコースティック・ギターのソロ演奏があった。音がものすごい重厚、恐らく12弦、しかし、あくまで1人、決して3人では弾いていないはず。非常に良い曲だとは思うけれど、全くラッシュらしくない。
ラッシュというのはこういうものでしょ。


Moving Pictures

いわゆる名盤と呼ばれるもの。やはり、いつ聴いてもいい。
正直、時代と比例して音が薄っぺらになっていく印象は否めないが、一つ一つの音が非常にクリアで、もう決してこれだけクリアな音を響かせるアルバムは生まれることはないのではと思ってしまう。
音が薄いとはいうのものの、3人で演奏しているわけだから、そう感じるのも仕方ない。むしろ、3人でこれだけの音を構築できることに驚いてしまう。特にゲディー・リーの歌声には、なぜか不思議と惹かれてしまう。
最も気に入っている曲は、これ─
♪Limelight


最高。

2009年1月1日木曜日

第51回グラミー賞 ノミネート

新年、今年もよろしくお願いします。


先月、グラミー賞のノミネートが発表されていました。

個人的な注目として─

■レコード・オブ・ザ・イヤー
M.I.Aの♪Paper Planes
ロバート・プラント&アリソン・クラウスの♪Please Read The Letter

■アルバム・オブ・ザ・イヤー
ロバート・プラント&アリソン・クラウス「Raising Sand
��※このアルバムは前回、ベスト・ポップ・コラボレーションという部門でグラミーを受賞しているのに─)
レディオヘッド「In Rainbows
��※このアルバム、ただでゲットしたなー。いましっかりと値段つけて売られているんですね。)

そして、ずーっとカテゴリーが下がって…

■ベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス
デービッド・ギルモア ♪Castellorizon(Live in Gdansk)
ラッシュ ♪Hope (Live For The Art Of Peace)

ギルモアの♪Castellorizonのオリジナルは2006年にリリースされたソロアルバム「On an Island」に収録されています。それがライブで演奏され、アルバムになって、グラミーにノミネート。名前で選んでないでしょうねぇ。
ラッシュの♪Hope (Live For The Art Of Peace)はダライ・ラマを支援するために作成されたアルバム「Songs for Tibet: Art of Peace」に収録されています。ラッシュ名義なのですが、実際はギターソロ、アレックス・ライフソンだけしか演奏していません。こんなんでいいのか…。
カテゴリーが110もあるグラミー賞、1つのカテゴリーに5つのノミネートで単純計算しただけで、550ものノミネートを考えなければなりません。選ぶまでどれぐらいの音楽を聴いていることか…。選ぶほうも大変だ。


発表と授賞式は2月8日です。
GRAMMY.com


ジルベスター

大晦日、ドイツ語ではジルベスター(Silvester)

ゲルマン、カイザー、マイスタージンガー、マジンガー…

ドイツ語は、時に、その響きがカッコイイ
マジンガーはドイツ語じゃないですね。

カウントダウン・ライブというよりも
ジルベスター・コンサートという名前の方が魅力を感じませんか?

ジルベスター・コンサートを日本語に直訳すると
“大晦日演奏会”となるのでしょう。
意訳すれば
“紅白歌合戦”となるのでしょうか。
ベルリン・フィルの“紅白歌合戦”とは訳せませんが…


現在、本物の「紅白歌合戦」を見ています。
結構おもしろいですね。
子供のころは全くおもしろいとは思えませんでしたが─。

演出、セット、見ていて非常におもしろい
カギガチの水谷豊
めちゃくちゃな羞恥心・Pabo
ギター一本・背景なしの森山直太朗
天城越えのマーティー・フリードマン
中居くん、司会はものすごく上手だけど歌は…


そろそろ東急ジルベスターの時間
今年はラプソディー・イン・ブルー
荒川静香とのコラボレーションと宣伝していました。
トリノでのフリーの演技は、いまだにYoutubeで見て
感動してしまいます。大いに期待しましょうか。

その後は、ベルリン・フィルの“紅白歌合戦”
やっぱり意味分かりませんね
今年の本家のジルベスター演目は
ガーシュイン
バーバー
コープランド
アダムズ
なんだこの現代音楽アメリカづくしは。
さすがはラトル、怖いもの知らず我が道を行く─。


明日は、ニューイヤーコンサート
家にいながらにして、贅沢な時間を堪能できて
いやー、いい時代ですねー。

来年は、ベルリン・フィルの演奏をウェブを通じ
生で視聴することができるようです(有料)。
もうコンサート場に行かなくても─
なんて思ってしまうのですが
それはそれで悲しい…
年明けは、生音を堪能してきます。

とりあえずは、テレビの前でゴロゴロと─。



良いお年を