「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
「ドグヴィル」
「マンダレイ」
上記の映画をすべて見た人に聞きたいのですが
映画監督、ラース・フォン・トリアーは天才か異常か、どちらだと思いますか?
自分は「マンダレイ」を見ていませんが、「ドグヴィル」を見た時点でこの人は本当に異常なのかもしれないと思ってしまいました。とてもじゃないけど、「ドグヴィル」から始まるアメリカ三部作すべて見ることなどできません。アメリカに対するアンチテーゼなのでしょうか?それはなんとなく分かるんですけど、そういう風にとらえながらこの映画を見る人は少ないと思うし、主張が回りくどすぎます。ハリウッドでアメリカへのアンチテーゼ映画をつくることは、それなりに意味があるとは思いますが、見る側がそのようにとらえることができなければ、その思惑は無駄でしょう。
勝手に深読みしすぎでしょうか。
「奇跡の海」
Breaking The Waves
1996年 デンマーク
監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:エミリー・ワトソン
ステラン・スカルスゲールド
カトリン・カートリッジ
ジャン・マルク・バール
ウド・キアー
音楽P:マーク・ウォーリック
1996年カンヌ国際映画祭審査員大賞受賞
奇跡の海(1996) - goo 映画
最初にラース・フォン・トリアーを批判的に言ったものの、エミリー・ワトソンがデビューしたこの映画は非常に好きです。純粋な愛をみることができます。
純粋な愛の尊さ、危うさ、残酷さ─、ラース・フォン・トリアーの尊さ、危うさ、残酷さ─…すごい映画を撮る人だなと思ったものです。
この映画はバックに流れるオールドロックも魅力的です。その選曲はちょっと変わっていて、ラース・フォン・トリアーの趣味ではないかと思ってしまいます。
1. イン・ア・ブロウクン・ドリーム
(パイソン・リー・ジャクソン
ロッド・スチュワート)
2. ホット・ラヴ
(T-レックス)
3. チャイルド・イン・ザ・タイム
(ディープ・パープル)
4. スザンヌ
(レナード・コーエン)
5. ヴァージニア・プレイン
(ロキシー・ミュージック)
6. オール・ザ・ウェイ・フロム・メンフィス
(モット・ザ・フープル)
7. ヒーズ・ゴナ・ステップ・オン・ユー・アゲイン
(ジョン・コンゴス)
8. ウィスキー・イン・ザ・ジャー
(シン・リジィ)
9. 青い影
(プロコル・ハルム)
10. グッバイ・イエロー・ブリック・ロード
(エルトン・ジョン)
11. クロス・アイド・マリー
(ジェスロ・タル)
12. フルートとチェンバロのためのソナタ第2番第2楽章~シチリアーナ
(バッハ)
ラストのバッハ以外、ちょっとくせがある曲ばかりだと思いませんか。
ラース・フォン・トリアーのデビュー作品は「エレメント・オブ・クライム(1984)」
この作品はカンヌ国際映画祭高等技術委員賞を受賞しているだけあって、映像が大変すばらしいのですが、ストーリーがあまりよく分かりませんでした。ストーリーはどうでもよかったのでしょう。
��作目の「エピデミック(1987)」は白黒映画で、監督自ら出演して、虚構と現実の融合をもくろんだような映画。ラストが良いのか悪いのか…たぶん、ひどい!と思うかもしれせん。
ひどいと思った僕は3作目の「ヨーロッパ(1991)」は見るのをためらってしまいました。
しかし、テレビシリーズとして撮った「キングダム(1994)」は非常に気に入っています。ストーリーも分かりやすいし、得意な映像技術を十分発揮していて、こういう映画を撮っていればもっと興業的にも成功するのにと思うのですが、ラース・フォン・トリアーにしてみれば不本意なのかも知れません。このシリーズがまだ完結していないというところにも、不本意な気持ちが表れていると思います。
ラースよ、アメリカ三部作なんて撮っている前に、はやく「キングダム」シリーズを何とかしてくれ!
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿