2012年2月23日木曜日

音楽の選択

魅惑の巨大CDショップ。10%引き、20%引き、30%引き、半額!?今だけプライス、いまだけ1000円─。視聴、視聴、ジャズ、クラシック、ロック、ポップ、JPOP、洋楽、邦楽、ワールドワイド─。聴いて選択する姿勢こそが本来あるべき姿、しかしそういう姿勢で臨むと自分は破産必至、故に切り捨てるために視聴するというぐらいの気持ちで臨まなければならないこの悲しさ。

視聴する、よほどじゃない限りほとんど良く聞こえる、とりあえず買おうか迷う、そしてお店のポップやジャケ、価格を必死に見ながら、平凡?何が新しい?飽きるか…高い!と必死に否定しにかかる。なんと悲しいことか。そうでもしないと無駄に買うだけ、これも音楽への愛、哀、皮肉れた愛。

そしてきょうも愛すべき音楽を選択してきた。

 

Bruno Walter Conducts Mahler

視聴もできなかったし、いくら巨匠の指揮だとしても、古い録音では自分にはその良さは分かりません。非常にお買い得感はございましたが、無駄回避。

 

最近少し気になっているserph。確かに心地いい。ジャケもいい。でもきっと飽きる、イーノやライヒを聴けば済むことではないか、と気持ちを抑えて無駄回避…ずっと聴いてるとなぜか生の楽器音が恋しくなってくる。それだけでも価値があるのではという肯定が台頭してくるが、いやいやそれじゃあジャズでも聴きに行こう、ということで危機回避。

 

ヒューバート・ロウズが1980年にリリースしたリイシュー。待ち望まれた、評価の高い、などという言葉に惹かれ、チック・コリアやアール・クルーという名前に惹かれ、1曲目のボレロなどで思わずいっちゃいそうに─。ただ、お店プッシュの4曲目Familyがそれほど心に響かずに無駄回避、というか保留?

 

チック・コリアの新ピアノコンチェルト『大陸』がグラムフォンから─、というだけで魅力的。視聴しただけでお腹一杯、難なく回避。

 

澤野工房のラベルがついたイカしたジャケ、Ginza Shuffle というタイトルにも惹かれるところ。そしてその中身も、非常に洗練されたおジャズといった感じで、全く自分には合わないものであったので、楽勝回避。それにしても、なかなかいいジャケットだ。

 

そして、回避できなかった─というよりも、きょう選択した愛すべき音楽がこれ─

Gary Husband/Dirty And Beautiful Vol.2

豪華なアーティストと見事な演奏。何より音色が自分に合っていた。ギター中心のハードはフュージョン。ジャケットは気になったCDの中で最も気に入らなかったものの、音が最高だったために買い。Vo1.1も存在するようで、それも気になるところ─

Gary Husband/Dirty And Beautiful Vol.1

2012年2月18日土曜日

ヴィニシウス・カントゥアリアとビル・フリゼール

 ビル・フリゼールが来日公演をするという記事を目にする。前回の来日公演が素晴らしかっただけに、チケット即買い、といきたかったが、共演の名前に、ヴィニシウス・カントゥアリアと耳慣れないアーティストが─。だれ?
 ブラジル生まれのヴィニシウス・カントゥアリア、ビル・フリゼールのアルバム「The Intercontinentals」に参加していた。個人的にかなり気に入っているアルバムで、すでにヴィニシウス・カントゥアリアの奏でる音楽は聴いていたわけだ。改めてアルバムの名義を確認してみると、ヴィニシウスが担当している楽器は、アコギ・エレキギター・ボーカル・ドラム・パーカッションと、まぁ何と多彩なことか。
 それにしても、「The Intercontinentals」がリリースされたのは2003年であり、今ごろになって何故にビル=ヴィニシウス名義の来日なのかと思ってしまうのだが、去年、2人名義のアルバムをリリースしていた。



見覚えあるジャケット。確かにビル・フリゼールの新譜として陳列されていた。しかし「Lagrimas Mexicanas」というアルバムタイトル、何語で何と読むのか分からなかったので買うのやめた記憶がよみがえる。完全視聴できる所もなかったし─。ライブの記事に興味を持ってしまったことだし、ここは思い切って、チケットもCDも─、というわけで、「Lágrimas Mexicanas」のレビューとなります。
 収録参加アーティストはあくまでヴィニシウス・カントゥアリアとビル・フリーゼルの2人だけ。前編ギターデュオ形式での録音、アコギ&アコギはもちろんのこと、アコギ&エレキの場合も多々あり、そこにヴィニシウスが奏でるパーカッションなどもオーバーダブ。ブラジル生まれのヴィニシウスの音楽センスを前面に出したような中南米色。しかしながら、ボサノバ的要素は非常に少ないと感じる。その要因となっているのは、独特の哀調のせいなのだろう。決して派手とはいえない楽曲群で展開されて、長短の響きが波のように交互に押し寄せる印象。ヴィニシウスの歌唱力もまた予想外、優しく歌い上げるその声は、まさにフォルクローレ。メキシコと銘打ってはいるが、(ステレオタイプ的な見解になってしまうが)メキシコ音楽特有の陽気さは感じられず。それがかえってこのアルバムの質を上げているように感じてしまうほどの、素晴らしい曲と演奏。アルバムタイトル「Lágrimas Mexicanas」をウェブ上で翻訳してみると、それはスペイン語ということが分かり、日本語に訳すと「メキシコの涙」と出た。うまいタイトルを考えたものだ。
 CD付属のDVDでヴィニシウスは言う、「ビルと演奏するときは、なるべく控えめに演奏して音の数を抑えている。そうするとビルのギターがその隙間を見事に埋めてくれる」と─。これを聞いて、このアルバムそして今回の2人の来日を知ることができて幸運だったと実感する。

Vinicius Cantuaria - Calle 7 (Lagrimas Mexicanas) by naiverecords





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ヴィニシウス・カントゥアリア & ビル・フリーゼル

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ビル・フリゼール

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2012年2月15日水曜日

第54回グラミー賞 個人的な覚書

開催前日にホイットニー・ヒューストンの訃報
追悼ムードで授賞式

アデルが主要部門を独占
1. Record Of The Year
2. Album Of The Year
3. Song Of The Year
5. Best Pop Solo Performance
etc...

確かにデビューアルバム「19」は素晴らしかった
21」はまだ聴いてない


トニー・ベネットが85歳で史上最高齢の受賞
6. Best Pop Duo/Group Performance
故エイミー・ワインハイスとのデュエット
Tony Bennett & Amy Winehouse - Body And Soul



13. Best Hard Rock/Metal Performance
フー・ファイターズが受賞
質からするとドリーム・シアターのほうが圧倒、しかしどうもこの曲は好きになれないかも、ふざけ半分のフー・ファイターズの曲のほうが断然いい
メガデスのPVは笑える
Megadeth - Public Enemy No. 1

デイヴ・ムスティンも年を重ねたもんだ

パット・メセニーもあのアルバムも受賞
29. Best New Age Album
なるほど、ニュー・エージとして聴けばいいわけだ

チック・コリアも─
30. Best Improvised Jazz Solo
32. Best Jazz Instrumental Album

フォーエヴァー

ティナリウェンが受賞していた
49. Best World Music Album
Tassili
カダフィ大佐がまだ身を隠していたころ、彼らのウェブサイトも開けない状態だった。バンドの成り立ちが間接的にもカダフィに通じてしまうところがあるため、かなり心配するところだったけれど、無事に活動・評価されているようで一安心

57. Best Instrumental Composition
確かにすごい・・・
Bela Fleck - Life In Eleven


60. Best Recording Package
受賞したのはアーケイド・ファイアSuburbs
ノミネートにチキンフットChickenfoot III
まだやってるんだー







2012年2月10日金曜日

エクリチュール、シニフィアンとシニフィエ

ロラン・バルト美術論集―アルチンボルドからポップ・アートまで」という本を読んだ。現代思想家による評論集、正直、内容の半分も理解できず・・・

しかし、語られるアート作品に対しては、興味を大いにそそられ、中でも、エルテアルファベットには、エクリチュールの一人歩きのようなもの、シニフィアンの戯れによるシニフィエの不在が瞬間的に生まれ、その後に確固たるシニフィエが生まれる、とかいう勝手なイメージをもってしまった。

エクリチュール

文字。筆跡。また、書くこと。書き方。文章以外の映画・演劇・音楽などの表現法、書法の意味にも用いる。

シニフィアン

ソシュールの用語。言語記号の音声面。所記(しょき)とともに言語記号を構成する要素。能記(のうき)。

シニフィエ

ソシュールの用語。能記(のうき)とともに言語記号を構成する要素。言語記号によって意味される内容。所記。

 

kb_Erte-Alphabet_Ekb_Erte-Alphabet_Rkb_Erte-Alphabet_Tkb_Erte-Alphabet_E

かっこいい。

 

kb_Erte-Alphabet_Skb_Erte-Alphabet_Hkb_Erte-Alphabet_Ikb_Erte-Alphabet_Mkb_Erte-Alphabet_Pkb_Erte-Alphabet_Ekb_Erte-Alphabet_R

個別の文字はかっこいいけど、並べるとどうも・・・

 

文字の並びを眺めていると、次第に固定したイメージ生まれてくる。これからエルテと聞けば、上記のようなアルファベットをイメージするであろう。本来ならば、エルテその人の姿形を思い浮かべきたいところだが、例えば、マネやセザンヌ、ミケランジェロやボッチチェリといったように、作者の名前を聞いてもその容姿よりも作品を思い浮かべてしまうことは多いわけで、それがある種アーティストの宿命と言えるのかもしれない。

erte2

エルテ

 

エルテのアルファベットを見ていると、思わずバンドロゴを連想してしまう。ロゴ一つでひとつのバンドをイメージしていたあの頃を思い出す。そして、いまだにそのイメージが自分の中に強く残っていることを思い知らされる。極論するとイメージで済むだろうということになるのだが、あのレッド・ツェッペリンやプリンスの試みがうまい具合にいかなかったことを考えると、記号には音がないとなかなか落ち着くものではないと思ってしまう。ありとあらゆるところに存在するピクトグラムにおいても、知らず知らずのうちに任意の音を当てはめているような気がする。

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「IV」と呼ばれることが常ではあるけれど、この記号を見ると該当のアルバムあるいはレッド・ツェッペリンを瞬時に思い浮かべる。そう考えると思惑は違えど、強い印象づけには成功したと言えるのかも。

prince

プリンスもまた然り。

 

この人たちにはロゴに力などは必要なかったかもしれい

beatles

zep

elp

bostonlogotm0323b5550b-42129images

かっこいい・・・aerosmithtitle-kiss-fire

SS158

metallica

そしてメタルバンドはそれが必然であるかのように─

megadeth-logo

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Ozzy_Osbourne

Dio logo

ベスト・オブ・バンドロゴLengua-Rolling-Stones