2009年6月30日火曜日

第25回<東京の夏>音楽祭2009・オープニング

 

第25回<東京の夏>音楽祭2009
The 25 th Tokyo Summer Festival 2009

日本の声日本の音

Voices and Sounds of Japan




今年で最後の<東京の夏>音楽祭が開幕

オープニング・コンサート
東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアル
��曲目}
石井眞木:聲明交響 II(オーケストラ・アンサンブル金沢ver.)
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92
��出演}
井上道義(指揮)
オーケストラ・アンサンブル金沢
東京楽所(雅楽/舞楽)
天台聲明音律研究会(聲明)


��階からの観賞、観客まばら、自分の両隣ともに空席、かなりゆったりと楽しむことができた。そのせいか、最初の聲明で睡魔が襲う。
マス状に設えられた舞台、奥にはひな壇、聲明演者がゆっくりと移動しながらその舞台で唱え、客席から見て右側には雅楽・左側にはオーケストラという布陣、不思議な空間に目が奪われるものの、目をつむるとどうしても意識が飛んでしまう。
聲明の癒やしの音とともに夢の中を歩んでいると、そこへ突然、オーケストラの爆音が鳴り響き、そこでやっと我を取り戻す。いつの間にか、升の中では舞が行われたりする。夢と現実とが錯誤しながら、捉え所ないままに演奏が終了。

それにしても、このホールはよく音が響き渡る─

オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏は安定していて、非常にパワフルで、交響曲第7番は安心して観賞することが出来た。決して人数は多くないオーケストラであるものの、非常に強力は音が繰り広げられて、夢をさまようことなく、しっかりと現実を見据えたまま、カーテンコールを送る。アンコールは、ホールの名にふさわしく、武満徹でオープニング・アクトが終わった。

ここから1ヵ月、<東京の音>音楽祭が始まる。
宇宙の音を創造した男」「日本の電子音楽
この2つの公演が気になるところ。時間が許せば、足を運んでみようか・・・


2009年6月19日金曜日

Chickenfootを聴く

先週の今ごろ、ベストヒットUSAにキザイア・ジョーンズが出ていたと記憶している。“うわさ”しか耳にしたことがなかった彼の音楽を、実際に聴くのは初めて。♪My Kinda Girl という曲のPVが流された。どうも自分には合わない音楽かなー。



しかし、その人柄には、とても惹かれた。とっても、いい人なんだろうなぁ、という印象。それと、キザイアモデルのギターも、結構良かったなぁ。デザインもいいし、すごく弾きやすそうだったし─

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…と、本題はキザイアの話ではございません。
その番組終わり、再び♪My Kinda Girl という曲名を目にして、こんな偶然って・・・もしかして運命?などと妄想したアルバムがこれ─

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Chickenfoot
ボーカル、サミー・ヘイガー
ギター、ジョー・サトリアーニ
ベース、マイケル・アンソニー
ドラム、チャド・スミス

まさにスーパーな面々。にも関わらず、チキンフットというバンド名、そしてなんと言っても、このバンドロゴが非常にいい。期待大─・・・しかし、キザイアの♪My Kinda Girl は気に入らなかったから・・と多少の不安。チキンフットのこれとキザイアのこれは同じ曲なのか─、毛色の違うミュージシャンが同じ曲をやるのも悪くないかも、と勝手に決めつけて、いざ視聴。
♪My Kinda Girl は単に名前が同じだけで、全く別次元の曲でありました。しかも、まぁ・・・それほど気に入ることもできず─、アルバム全体の音楽があまり・・・。運命のアルバムではなかったのかな。

メンバーの名前を見て、ピンと来る人は多いことでしょうけど、どうしてもあの「5150」を思い出してしまう。当時は、デービッド・リー・ロスがヴァン・ヘイレン(VH)を脱退し自らのバンドを結成、代わってサミー・ヘイガーがVHのボーカルとなり、新生VHは大成功となったわけだ。時は経て─、人間長生きするもんだなーと言うのは大げさかもしれないが、それくらいの大どんでん返しの出来事─デービッド・リー・ロスがVHのボーカル、そしてサミーが独自のバンド─非常に興味をそそられてしまうのです。と同時に聴く側としては「5150」と比べたくなるわけで、比べてみると、なんか雰囲気が非常によく似ていると感じてしまい、それがかえって、この新作をつまらないものにしているように思ってしまう。偉そうに言ってしまったが、あくまで個人的な見解なので─。

となると、もしかしたら、ヴァン・ヘイレンの新作は非常に良い?という法則を勝手に思い描いてしまうのだが・・・。復活エディーのプレイはいかなるものか、エディー親子のコンビネーションはいかなるものか、こちらもそそられる要素満載です。それにしても、新作はいつ出るものやら・・・。

いっそのこと、いつかのイエスのごとく、2つが1つになってみてはいかがなものか。個人的には、イエスが大人数だったときの「結晶」はかなり好きなんですが─。プログレだから大所帯でも成立したのであろうけど、ハードロックとなるとあまり大人数という考えはないかもねぇ。

昨日は久々に「Flying in a Blue Dream」をじっくり聴いた。やっぱ、ジョー・サトリアーニはソロのほうがいいかも。


2009年6月9日火曜日

History, Mystery

History, Mystery



ビル・フリゼールを中心とした、オクテットの音遊び。
��種類以上の音が交錯していながら、そのメロディーは非常に軽やかで、もしかしたら薄っぺらなものに感じてしまうかもしれない。しかし、その軽やかさが不思議と音遊びの魅力を高めているような気がする。
��つ1つの楽曲は軽いが、アルバムはCD2枚組と、かなりの重み。その内容は─
アーティスト/コミック原作者Jim Woodring との70 分間に渡るマルチメディア作品『Mysterio Sympatice』のために制作された楽曲。"Stories From The Heart of the Land"という2007年にNational Public Radioのために作られた6回シリーズのラジオ番組のために作曲した楽曲。3曲のカバー曲(Theolonius Monk、Sam Cooke、Boubacar Traore)
─というのも。Jim Woodring なる人物は何者か…。
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不思議なテーストのイラストを描いているようだ。どこかで見たようなこのテースト…
Gone, Just Like a Train
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過去にビル・フリゼールのジャケも描いていた。

さて、話を History, Mystery に戻す

Jim Woodring のイラストを見ながら聴くと、なかなか雰囲気が合っていて、思わず笑ってしまう。今回のアルバムも彼の絵を採用すれば良かったのでは─。
アルバムに収められている曲のほとんどがサウンドトラックのような、バックグラウンド・ミュージックであり、何かをしながら聴くのに最適だろう。
映画のための音楽も結構手がけているビル・フリゼール。得意分野なのかもしれない。このアルバムは、今年の第51回グラミー賞、ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム、ノミネート。しっかり評価も得ているようだ。