2010年5月5日水曜日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2010 公演番号372

ブリジット・エンゲラー Brigitte Engerer

日時 2010年5月4日 11:15~12:00
会場 東京国際フォーラム ホールG409
料金 指定席 1500円

ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 KK IV a-16 [遺作]
ショパン:ノクターン 変ホ長調 op.9-2
ショパン:ノクターン 変ニ長調 op.27-2
ショパン:ノクターン ハ短調 op.48-1
リスト:孤独のなかの神の祝福(「詩的で宗教的な調べ」より)
リスト:葬送(「詩的で宗教的な調べ」より)

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ことしは比較的空いているほうか・・・

本日は
国際フォーラム4階、会議室での演奏
ブリジット・エンゲラーの独奏

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの常連
去年もエンゲラーの演奏は聴いた
確か、オーケストラの協奏曲とチェロとの二重奏だったか
激烈で力強い演奏が印象に残っている
そういえば、チェロとの共演の際
譜面をめくる助手の女性を傍らに激しく演奏
その途中、その女性がめくるタイミングを間違えてしまい
エンゲラーが演奏しながら激しく制し
その激しい勢いのままに演奏を続けていた
それが強く印象に残っている
協奏曲では譜面をめくる人はいなかったような…
自らものすごい速さでバッサバッサめくっていた
やはり激烈な印象

さて、ことしは─
演目はノクターン中心、最後は葬送
静寂な演奏になる予感
ピアノの両脇には電気式のろうそくランプ
室内は薄暗く
会場は数百人ほどの小規模なもの
座席番号1列1番
ちょうど奏者の真後ろに位置する所
室内は薄暗く
ピアノの両脇には電気式のろうそくランプが設置
何やらブラックな演出
拍手とともにブリジット・エンゲラー登場
衣装も当然黒いもの
「遺作」が静かに演奏される
演目は徐々に激しさを増していく構成
軽やかで流れるようなピアノタッチ
最後のリストの「詩的で宗教的な調べ」での超絶技巧
演奏の素晴らしさもさることながら
その見事な演出に感動
カーテンコールからも大成功というのが理解できた
決して社交辞令ではない拍手が鳴り止まない
そしてそれに応えるアンコール
シューマン
ショパンとともにシューマンの生誕200年でもあるから
拍手、拍手の雨霰
それに応えるアンコール
ショスタコービッチ
予想外の演奏に驚きのオー!
拍手もさらに大きく、当然か
そしてさらにアンコール
ラフマニノフ
仏出身ではあるが、モスクワで学んだことを発揮か
計3回、バリエーションにとんだアンコール
本当に感謝、CDでも買って帰ろうかな
という気持ちになるのも当然
するとタイミング良く会場の外で
“ブリジット・エンゲラー”サイン会のお知らせが
会場は新星堂・特設販売所のすぐ脇にて
おお、それならばCD買ってそれにサイン…
…なるほど、大サービスするわけだ
最初から最後まで見事な演出
��D買うのは我慢しよう


来場者数、東京国際フォーラム館内のみ
今年(3日間)─約41万3000人
去年(3日間)─約40万人
一昨年(5日間)─約64万人
��速報値参照)
大盛況だったということか

来年のテーマはまだ発表されず
ちなみに本家ナントのテーマは
ポスト・ロマン主義
ブラームスからR・シュトラウスまで様々な作曲家が登場
ブラームス、ブルックナー、マーラー、シェーンベルク、
オルフ、ヒンデミット、ヴォルフ....
さすが本家、よい選択
ジャポンもこれでいいんじゃないの?
アンケートではブラームスが一番人気とか
故にブラ中心に調整するとか

いずれにしても来年も今年のように
有料1、2公演のチケットをゲットして
あとは楽に周囲のものを楽しめばいいかな

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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2010 公演番号246

アナ・マリア・ヨペック (歌) Anna Maria Jopek (vocal)
小曽根真 (ピアノ) Makoto Ozone (piano)

日時 2010年5月3日 18:15~19:00
会場 東京国際フォーラム ホールC
料金 S 3000円/A 2500円

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抽選で当たったS3000円のチケット
��階17列28番
��階前のブロック、一番後ろの右端の席
音・全体を見渡すのには最高の位置
ただ多少遠く感じるのは贅沢か─

東京国際フォーラムのCホール、座席数1502席
ほぼ満席
さすがのネームバリュー

昨年も小曽根真はラ・フォル・ジュルネに登場していた
バッハの楽曲を見事にアレンジ
実際にその公演も見たのだが
その演奏を忘れられず、今年も小曽根をと─
チケットを得ることができてラッキー

今年は事前に予習
この公演に向けてリリースしたのであろう
小曽根真のニューアルバムを聴きながら入場
小曽根真/Road To Chopin


公演もこのアルバムからの演奏となった
何を演奏したのかあまり記憶にないが確か─

マズルカ 第40番 ヘ短調 作品63の2
ポロネーズ 第3番 イ長調 作品40の1≪軍隊≫
ワルツ第6番 変ニ長調 作品64の1
夜想曲 第2番 変ホ長調 作品9の2
─アナ・マリア・ヨペック登場─
ドゥムカ(あるべきもなく)
インプロヴィゼーション
─アンコール─
マズルカ 第2番-ポーランド民謡≪クヤヴィアック≫

─もう1曲あった気がするがどうしても思い出せない

さて公演内容は─
最初のマズルカは原曲を知らないし曲調も静か
故にあまり演奏に入り込んでいけず
次の軍隊ポロネーズはよく知っているわけで
導入部分の演奏が思いっきりミスしているように聞こえて
一気に気持ちが離れていきそうに…
果たして、小曽根真がクラシックを演奏する意味とは…
しかし、軍隊ポロネーズの演奏が深まっていくほどの
その形はどんどん崩されて
非常にグルービーなポロネーズ(?)に変貌すると
後はどっぷり素晴らしい演奏に浸ることができた。

創造力というものにも様々なものがあるものだ。

アナ・マリア・ヨペックが登場しボーカルとピアノのデュオへ
アナはポーランド出身のアーティスト
ポーランドの民族音楽に精通しているとか
確かに演じられた音楽の響きは、牧歌的なもの
アンコールで歌ったポーランド民謡など最たるもの
小曽根真/Road To Chopin」の最後を飾るこの曲で終わってくれて
感謝。


アナ・マリア・ヨペックの歌声に感動した輩は
��D売り場へと群がり、そのCDは飛ぶように売れていた
Anna Maria Jopek/Id

そしてその群に我もあり
��Dの内容は期待に反し、煌びやか
まぁ自分勝手なひとつのイメージだけで
アーティストのイメージを決定するわけにいくまい
新たな出会いをじっくり楽しむか─。

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