僕が初めてウェザー・リポートを聴いたのは♪Tearsという曲でした。
中古レコードのバーゲンで「This is Modern Jazz~これがモダン・ジャズ!」と題されたLPが2、300円で売られていて、その中に♪Tearsが収められていました。
ほかに、♪Take Five、♪Round Midnigt、♪Blue Monk、♪Watermelon Man、♪Fables of Faubusなど、超有名な曲ばかりだったのですが、何せジャズが全く分からなかったころなので、♪Watermelon Man…これちょっと聴いたことあるなぁ、♪Fables of Faubus…意味分からん、という感じでした。故に、Weather Reportなんてシャレた名前だなぁ、しかも♪Tearsって天気予報っぽくていいね!というぐらいにしか思わなかったわけです。ある意味、音楽を純粋に感じていたといえますが─。
その後、まず♪Tearsはデビューアルバム「Weather Report」に入っていることを知る、そしてこのバンドにはジャコパスとかいう、何やらすごいベーシストがいるらしいという情報を得る、…そして♪Tearsのベースはミロスラフ・ビトウス(Miroslav Vitous)だというのを知らぬまま、ジャコパス=ウェザー・リポートと思い込んでしまいました。ミロスラフ・ビトウスの演奏はかなり素晴らしいのに─。
しかし、何といってもこの曲はジョー・ザビヌル(Joe Zawinul)とウェイン・ショーター(Wayne Shoorter)でしょう。
ザビヌルの最初と終わりの特徴的なフレーズ、ショーターのスイング─…、ウェザー・リポートが目指していたビジョンを明確に示していると思うのです。
ジャコがこれを弾いていたなら、もっと速いくて、派手だったのでしょうか。いい曲ですが、ジャコだったら、良い意味でも悪い意味でも、こうは成り得ませんよね。
大きな勘違いをしたとはいえ、解散していたウェザー・リポートをデビューから知ることができたのは奇跡的であり非常に良かったと、♪Tearsを聴くたびに思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿