2007年6月30日土曜日

Radioな音楽

毎日ブログを更新していると、だんだん何を書いていいのか分からなくなってくるのが、正直なところ─。まぁ無理に書く必要もないとは思うのだが…、いつかは切れ間をと思いつつ意地のようになってしまったというか…、しばらく続くことでしょう...。

さて、何を…そのきっかけとなるのが、前に書いた記事。
前回、僕は「ラジオ」というタイトルで記事を書きました。内容はインターネットラジオ、ルワンダ、ドキュメンタリー、ホテル・ルワンダ……と色々キーワードを探して次の記事を思い浮かべているわけです。
というわけで、今回は「ラジオ」というキーワードから“Radio”という名のついた音楽を、自分の中で探っていくことにしました。
と言っても、僕はすでに何度か「ラジオ」または“Radio”という言葉が含まれている音楽を何度か書き込んでいます。
♪ラジオ・スターの悲劇/バグルス
「RAISED ON RADIO」/ジャーニー
過去に書いたものを確認しておかないと、意識しないで同じことを書いてしまいそうになりますからね。数年、数十年ブログを書き続けているならば同じことを書いてもいいかな。

Radio”と言われて僕が真っ先に思い浮かべる音楽は─
エルビス・コステロ(Elvis Costello)の♪Radio Radio (1978)
エルビス・コステロのファンではないので、彼の曲はほとんど知りませんが、若きコステロのものすごくアクティブでシャレたPVが非常に好きなんです。


Radio”から思い出される曲をもう一つ─
レディオヘッド(Radiohead)の♪Fake Plastic Trees (1995)
1990年代のポップ・ミュージックにおける金字塔としばしば評されるらしいし、世界的に相当有名なバンドですが、僕はこの曲しか知りません。何かのオムニバスアルバムを買ったときに、たまたま収録されていて、結構気に入りました。しかし、それ以降、レディオヘッドに手を伸ばさず…何故だろう…売れているから、別に聴かなくてもいいかな、などと思ってしまう自分がいるのです。そんなわけで、よく考えてみたら、彼らの歌っている姿も見たことがないと判明、これはいかんと、YouTube様にお願いを…


音楽もYouTube様も素晴らしいですね。

2007年6月29日金曜日

ラジオ

2007年6月26日、全米のインターネットラジオが音楽業界による楽曲使用料の引き上げに抗議するため、大規模な“ストライキ”に突入した。米Yahoo、米RealNetworksなど1万を超える局が、24時間にわたって放送を停止。値上げはネット・ラジオの存続にかかわるとして、撤回を要求している。
��Open Tech Press より)

こんなニュースを目にしたので、Yahoo! Musicをのぞいてみたらすでに正常に運用していて、あらゆる音楽を聴くことができた。
考えてみたら、自分はすっかりラジオを聴かなくなってしまった。以前はFMラジオを中心によく聴いていたのもだが、現在自宅にラジオの電波を受信する機器はない。
そういえば、インターネットラジオというものがあったなぁと再認識して、改めていろいろ探ってみると、電波は国内あるいは地域限定であったものが、インターネットでは世界規模になっていて、選択肢が膨大になっている。これほどまでに音楽を自由に聴くことができるというのは、やはり音楽業界にとって脅威となるのだろうか。しかもインターネットでは、音質はラジオよりも数段上であるし─。
しかし、考えてみると、ラジオはあくまで情報提供であって、そこから得た情報から音源を探し出し、お金を払い自分のものにしていたように思う。どんなに情報量が増えようともその構図は変わらないだろうから、音楽業界がインターネットラジオに対して、さらなるペイを求めることは的外れな気がする。ラジオの影響で、より音楽への興味が促進されて、売り上げが伸びると思うのだが…。

─話が少しそれてしまいますが─

“ラジオの影響”という言葉で思い出すNHKのドキュメンタリーがある。
NHKスペシャル
「なぜ隣人を殺したか~ルワンダ虐殺と煽動ラジオ放送」
(日本放送協会/NHKエンタープライズ21/ドキュメンタリージャパン)

1998年放送

ルワンダの内戦で発生したジェノサイドは、実はラジオが引き起こしたものだった。終身刑を言い渡されている1人のフツ族受刑者は語っている、「我々は人を殺せとは全く言っていない、ただツチ族の愛国戦線を批判し続けただけだ」と─。現代ではメディアが多岐にわたっているからその影響も分散されているとはいえ、メディアにおける危険性を感じずにはいられない。
ルワンダでは大家族が少なくないわけで、フツ族とツチ族が入り混じっている家族が一般的だ。それが民俗同士の対立で、家族内でも虐殺が発生してしまったのだ。
無理やり虐殺に加担させられていたある1人のフツ族の青年が、3年の刑期を終えて自分の家に帰宅する。そこにはツチ族の子供をその青年に殺されてしまった青年の姉も住んでいる。複雑な感情が永遠に消えることなく、ともに暮らしていかなければならないのだ。
刑務所に入っている受刑者の多くは、自分は罪を犯したという意識が異常なまでに希薄だ。それは、ラジオが我々を動かしたという意識が強いからだ。そして、ラジオを運用していた首謀者は今もなお指名手配中である。
ルワンダが負ってしまった心の傷は、果たして、癒やされる日がくるのだろうか。

このドキュメンタリーは現在なかなか見ることができない。
映画「ホテル・ルワンダ」などを見ると少しはルワンダの悲劇を実感できるかもしれない。

画像ホテル・ルワンダ
Hotel Rwanda

カナダ/イギリス/イタリア/南アフリカ
2004年

監督:テリー・ジョージ
出演:ドン・チードル
    ソフィー・オコネドー
    ニック・ノルティ
    ホアキン・フェニックス



2007年6月27日水曜日

映像の世紀

アトミック・カフェ」でたかぶった高揚感は、ぜひ「映像の世紀」で沈めてください。

画像映像の世紀(1995)
NHKエンタープライズ
DVD全12巻

第1集 『20世紀の幕開け』
-カメラは歴史の断片をとらえ始めた-

第2集 『大量殺戮の完成』
-塹壕の兵士たちは凄まじい兵器の出現を見た-

第3集 『それはマンハッタンから始まった』
-噴き出した大衆社会の欲望が時代を動かした-

第4集 『ヒトラーの野望』
-人々は民族の復興を掲げたナチス・ドイツに未来を託した-

第5集 『世界は地獄を見た』
-無差別爆撃、ホロコースト、そして原爆-

第6集 『独立の旗の下に』
-祖国統一に向けて、アジアは苦難の道を歩んだ-

第7集 『勝者の世界分割』
-東西の冷戦はヤルタ会談から始まった-

第8集 『恐怖の中の平和』
-東西の首脳は最終兵器・核を背負って対峙した-

第9集 『ベトナムの衝撃』
-アメリカ社会が揺らぎ始めた-

第10集 『民族の悲劇果てしなく』
-絶え間ない戦火、さまよう民の慟哭があった-

第11集 『JAPAN』
-世界が見た明治・大正・昭和-

別巻 ~歴史の舞台を廻る~

特に第8集 『恐怖の中の平和』は、使用されている資料映像はほぼ「アトミック・カフェ」と同じものでいて、しかしながら、その視点は「アトミック・カフェ」と全く異なるものなので、ぜひともどちらも見てほしいものです。

貴重な映像だけで構成されていて、非常に凝った演出がなされているので、全12巻いずれも見ていて飽きないことでしょう。

加古 隆による音楽も非常に映像にはまっています。
ただ、サウンドトラックだけを聴くと何か物足りないような…
画像パリは燃えているか
NHKスペシャル映像の世紀
オリジナル サウンドトラック完全版

加古 隆

アトミック・カフェ Atomic cafe

画像

上の写真を美しいと感じたならば、映画「アトミック・カフェ」を勧めたい。


画像アトミック・カフェ
The Atomic Cafe

アメリカ (1982) 88分
監督:ケヴィン・ラファティ
    ジェーン・ローダー
    ピアース・ラファティ



冷戦真っ只中、反共プロパガンダとして作られたこの映画は、資料映像を淡々とつないでいるだけである。しかし、それがかえって斬新に見えて、アメリカの力というものを完全なる肯定でもってして語られているがために、映像全般にちりばめられているキノコ雲が美しく見える瞬間があるかもしれない。単に映像の楽しさを堪能するのも悪くはないと思うが、映像の危うさというものを少しは認識しておいたほうがよいだろう。
いまさら、この映画を見て核兵器は素晴らしいという人はいないとは思うが、
映像の魔力にくれぐれもお気をつけを─。

ちなみに、映画のサウンドトラックも過去には存在したらしく、その音楽も核兵器を礼賛しているものが中心です。
怪しい宗教などは、よく怪しい音楽が流れていることが多いような気がするので、音楽だからといって気を緩めないように。

Soundtracks for The Atomic Cafe

"When The Atom Bomb Fell"
Performed by Karl and Hardy
Courtesy of CBS Records, Inc.


"This Cold War With You"
Performed by Floyd Tillman
Courtesy of CBS Records, Inc.


"Rosza Conducts Rosza"
-- "Theme from 'Brute Force'" and "Theme from 'The Killers'"
Performed by Miklós Rózsa conducting the Frankenland State Symphony
Courtesy of MCA Records, Inc.


"Atom Bomb Baby"
Performed by The Five Stars
Courtesy of MCA Records, Inc.


"Jesus Hits Like an Atom Bomb"
Performed by Lowell Blanchard with the Valley Trio
Courtesy of Phonogram International Records, Inc.


"I'm No Communist"
Performed by Carson Robison
Courtesy of Phonogram International Records, Inc.


"Thirteen Women"
Performed by Bill Haley and the Comets
Courtesy of Phonogram International Records, Inc.


"When They Drop The Atomic Bomb"
Performed by Jackie Doll and His Pickled Peppers
Courtesy of Phonogram International Records, Inc.


"Flying Home"
by Benny Goodman, Lionel Hampton, and Edgar De Lange
Performed by Glenn Miller and the Army Air Force Band
Courtesy of RCA Records, Inc.


"The Hydrogen Bomb"
Performed by Al Rogers and His Rocky Mountain Boys
Courtesy of RCA Records, Inc.


"Hungarian Rhapsody #2 in C Sharp Minor"
Written by Franz Liszt
Performed by Arthur Fiedler Conducting the Boston Pops
Courtesy of RCA Records, Inc.


"Mussorgsky - Pictures at an Exhibition"
Performed by Charles Mackerras conducting the New Philharmonic Orchestra
Courtesy of RCA Records, Inc


2007年6月26日火曜日

スレッズ Threads

1983年-84年の間に、核戦争を題材にしたテレビ番組がアメリカ、イギリス、そして日本で制作・放送された。
アメリカ・ABC … 「ザ・デイ・アフター」(1983)ドラマ
イギリス・BBC … 「スレッズ」(1984)ドラマ
日本・NHK … 「核戦争後の地球」(1984)ドキュメンタリー
��つの作品の演出はみごとに異なっていて、比較してみると実に面白い。
完全にフィクション形式で作られている「ザ・デイ・アフター」と完全にドキュメンタリーの「核戦争後の地球」─
「ザ・デイ・アフター」と「スレッズ」はドラマ形式で展開も似ているが、その演出がまるっきり違っている。音楽などを利用して劇的に演出している「ザ・デイ・アフター」、一方「スレッズ」は音楽は一切使用されてなくて、ナレーションと淡々とした時間軸の中でリアルに物語が進行していく─
どの作品も見ていて恐怖を覚えるが、個人的に「スレッズ」が一番恐怖を覚えた。作品の徹底したリアリズム、さすがBBCが制作したものだと感服してしまう。


画像

Google video
 ※英語版・日本語字幕なし
↓1時間48分↓

画像

音楽がないというのは、実に恐ろしい。


冷戦時代に作られたこれらの映画は、勝手ながら、核戦争を防ぐことに少なからず役に立ったと思っています。
現在、核戦争危機が薄れているとはいえ、過去とは全く違う脅威が生まれてきています。それを踏まえた、リアルな核戦争映画が作られてもいいのではと思います。そうすれば世界は少しだけ平和になるかもしれません…。

2007年6月25日月曜日

ディープ・ブルー

夏が近づいてまいりました。
今から言うこともないとは思いますが、今年も僕は海に行くことはないでしょう。
そんな自分にぴったりのDVDを発見しました。毎年、海には行かない…という人には、ぜひともお勧めです。
毎年海に行くという人でも楽しめると思いますけれど…


画像ディープ・ブルー
DEEP BLUE

イギリス/ドイツ
2003年 91分
監督・脚本:アラステア・フォザーギル、アンディ・バイヤット
製作:BBCワールドワイド、グリーンライト・メディア


ジョージ・フェントン作曲・指揮、ベルリン・フィルハーモニー演奏によるシンフォニーをバックに、信じられないほど美しく、そして僕らが決して自らの目で見ることができないような映像を見ていると、眠くなること必死です。長い夜はこれを見て寝不足解消─。
「こんなのじゃ満足いかな」「ぜんぜん眠れない…」という、つわものには映画のもととなったBBCのテレビシリーズをどうぞ。


画像ブルー・プラネット
THE BLUE PLANET

400分
監督:アラステア・フォザーギル
制作:BBC/ディスカバリー・チャンネル



これでも暑い夏は乗り切れん!というくらい熱い方は、その方法は…自分で考えてください。

2007年6月24日日曜日

マイ・レフトフット

生まれながらに重度の小児まひ─いわゆる障害者の自伝を映画化したこの作品は、純粋にエンターテインメントとして楽しめるのがいい。障害者のために…などという描き方が全くない。もしかしたら、この映画は障害者にとってあまりよいものじゃないのでは、と思ってしまうほどだ。
そもそも、原作者のクリスティー・ブラウンは自らを障害者だとは思っていなくて、本や絵を生み出すクリエイターだという誇りしかないように思う。彼はきっと、自らを演じているダニエル・デイ・ルイスを見て、「まさに俺だ」とほくそ笑んでいるに違いない。
この映画はアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞している。
画像
マイ・レフト・フット
My Left Foot

アイルランド/イギリス
1989年 98分

監督
原作
脚本

撮影
音楽
出演
ジム・シェリダン
クリスティ・ブラウン
ジム・シェリダン
シェーン・コノートン
ジャック・コンロイ
エルマー・バーンスタイン
ダニエル・デイ=ルイス
ブレンダ・フリッカー
フィオナ・ショウ


音楽を担当しているのはエルマー・バースタイン。彼はものすごい数の映像作品に楽曲を提供している。劇場映画はもちろんのこと、短編映像などにもその名前を見ることができる。その映像作品群をタイトルを眺めているだけでも楽しめる。
Elmer Bernstein (エルマー・バーンスタイン) ─ goo映画


本当に面白いと思えた映画では、音楽なんてほとんど気にならないものかもしれないが─

2007年6月23日土曜日

父の祈りを

冤罪事件の被害者の怒りはどこにぶつけたらよいのだろう。
1974年、ロンドンで発生したIRA暫定派によるテロ事件─ギルドフォード・パブ爆破事件では、誤認逮捕されたアイルランド人のジェリー・コンロンが15年後にようやく無罪を勝ち取る。罪を犯していない人間が、なぜこれほどまでに苦労しなければならないのか。


画像父の祈りを
In the Name of The Father

イギリス アメリカ
1993年 133分

 監督:ジム・シェリダン
 原作:ジェリー・コンロン
 脚本:ジム・シェリダン
     テリー・ジョージ
 撮影:ピーター・ビジウ
 音楽:トレヴァー・ジョーンズ
 出演:ダニエル・デイ=ルイス
     エマ・トンプソン
     ピート・ポスルスウェイト
     ジョン・リンチ



映像とともに、アイルランド出身のミュージシャンのロックが怒りをもってこだまする。


画像1. 父の祈りを
  (ボーノ,ギャヴィン・フライデー)
2. ヴゥードゥー・チャイルド~スライト・リターン
  (ジミ・ヘンドリックス)
3. ビリー・ブーラ
  (ボーノ,ギャヴィン・フライデー)
4. デディケイテッド・フォロワー・オブ・ファッション
  (キンクス)
5. インターロゲイション
  (トレバー・ジョーンズ)
6. イズ・ディス・ラヴ
  (ボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズ)
7. ウォーキング・ザ・サークル
  (トレバー・ジョーンズ)
8. ウィスキー・イン・ザ・ジャー
  (シン・リジィ)
9. パッセージ・オブ・タイム
  (トレバー・ジョーンズ)
10. ユー・メイド・ミー・ザ・シーフ・オブ・ユア・ハート
  (シンニード・オコナー)


映画のラストに流れるシンニード・オコナーの音楽は、何か言い知れぬ怒りを助長する。

Sinead O' Connor - You Made Me The Thief Of Your Heart


2007年6月22日金曜日

映画「麦の穂をゆらす風」

画像
麦の穂をゆらす風
THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY

アイルランド・イギリス・ドイツ・
イタリア・スペイン 合作
2006年 126分

 監督:ケン・ローチ
 脚本:ポール・ラヴァティ
 音楽:ジョージ・フェントン
 出演:キリアン・マーフィー
     ポードリック・ディレーニー
     リーアム・カニンガム


THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY」というタイトルは、アイルランドの伝統歌の曲名を引用したもの。
19世紀後半からアイルランドの独立を掲げるときに、イギリスへの抵抗歌としてよく歌われたという。
この映画の内容は、まさに、この伝統歌の歌詞のように展開していく。
ケン・ローチのリアルな表現に、見ていてつらい場面が多いにある。
そして、そのリアルな表現であるが故に、複雑な思いが頭を駆け巡る。
そこには、明確ではっきりした答えなど一切ない。

それにしても、自由とか権利を手に入れるためには、こんなにも犠牲を必要とするものなのだろうか。

理想を追求し、争い・戦争といったもので人を殺すことは何と無駄なことだろう。
しかし、アイルランドは結果として独立を勝ち取った─
つまり、その犠牲は無駄ではなかった…
しかし、犠牲者・あるいはその家族の立場になったとき、果たして“この犠牲は無駄ではない”とはっきりと述べることができるだろうか。

ひとつの答えを導き出すのは本当に難しい。
映画の中で、1921年のイギリス・アイルランド条約に反対か賛成かを議論する場面が、まさにそれを象徴している。
一人一人の若者が共通の理想を求め議論をするが、その先にあるのはなぜか対立…
…画面の中の若者たちは本当に議論しているようなリアリティー
この場面には決められたセリフなんてないように思ってしまう。

映画の始まりでは、ジョージ・フェルトンの音楽はやはり素晴らしいなどと思っていたのが、終盤になるにつれて、周りのものに一切感覚が向かなくなるくらい内容に引き込まれ、考えさせられてしまった。

この映画でケン・ローチが主張したいことなど何もないのかもしれない。
この映画が何なのかを見出すのは、あくまでも提示された我々であって、100人が見たら100通りの意見が出るであろう。そして、残念ながら100人全員が戦争を否定することはないであろう。
戦争は永遠になくならないのだろうか─。

2007年6月21日木曜日

映画「レディバード・レディバード」

 
画像レディバード・レディバード
 LADYBIRD, LADYBIRD

 イギリス 1994
 102分

 監督:ケン・ローチ
 製作:サリー・ヒビン
 脚本:ロナ・ムンロ
 撮影:バリー・アクロイド
 音楽:ジョージ・フェントン 
 出演:クリシー・ロック
     ウラジミール・ヴェガ


主人公のマギー(クリシー・ロック)がカラオケで♪ローズを歌っている場面から映画が始まる。

♪ローズは映画「ローズ」のエンディング曲。
映画「ローズ」はジャニス・ジョプリンをモデルに、架空のシンガー、ローズの悲劇的な人生をベッド・ミドラーが演じている。

♪ローズから始まる「レディバード・レディバード」はこれから始まるマギーの悲劇を暗示している。そして、この映画は救いようのない終わり方をしていて、思わず映画の最初と最後を変えてしまいたい気持ちになるのだが、そこにこそケン・ローチの頑固なリアリズムが秘められているのだといえよう。

個人的には、悲劇的でありながら劇的に終わる映画「ローズ」よりも、とことん悲劇的に終わってしまう映画「レディバード・レディバード」のほうが断然好きです。

2007年6月20日水曜日

映画「ケス」

1995年、リュミエール兄弟が映画を発明して100年というこの年─
英国映画協会が「シリーズ・映画誕生100年」と題して、各国の監督に自国の“映画100年”を撮らせる企画を行った。

日本の映画100年…大島 渚 監督
アメリカの映画100年…マーチン・スコセッシ 監督
フランスの映画100年…ジャン=リュック・ゴダール 監督
イギリスの映画100年…スティーブン・フリアーズ 監督
ほか多数
  
以上のように、各国を代表する監督が“映画100年”を依頼されている。

数多くの代表的な映画が紹介されている中で
イギリス映画「ケス Kes (1969)」という作品が非常に気になった。

画像 ケス Kes
 112分
 イギリス(1969)


監督
製作
原作
脚本


撮影
音楽
出演
ケン・ローチ
トニー・ガーネット
バリー・ハインズ
ケン・ローチ
バリー・ハインズ
トニー・ガーネット
クリス・メンゲス
ジョン・キャメロン
デヴィッド・ブラッドレイ
リン・ペリー
コリン・ウェランド
フレディ・フレッチャー



スティーブン・フリアーズ監督は「イギリス映画誕生100年」で、アラン・パーカー監督と対話しながらイギリスの映画の歴史を振り返っているのだが、その中で、戦後のイギリス映画の最高峰として映画「ケス」を挙げていた。
「ケス」は1995年当時、日本でまだ上映されていなかった。翌年の1996年、ようやく日本で劇場公開され、もちろん自分も見にいった。ケン・ローチのリアリズムに感服した。しかし、これほどまでにリアルに描いた映画は、商業映画として嫌われてしまうのかもしれない。
商業的に大成功を収めることがなくとも、ケン・ローチはその姿勢を崩さず、リアリズムを追求し続けて、ついに去年、映画「麦の穂をゆらす風」で2006年第59回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した。

「ケス」の中で流れる音楽は、ケルティックな笛の音。
緑の生い茂る丘で少年とハヤブサが訓練して、次第に心を寄せ合うようになっていく場面に、その音楽が非常に合っていて、思わずサントラもほしくなるかもしれません。
画像 @TOWER.JP
 激レアなものらしいです
 激レアならタワレコにはない気が…

2007年6月17日日曜日

文化生活一週間 ONE WEEK

 映 像 
文化生活一週間 One Week 1920
監督/バスター・キートン エディ・クライン
出演/バスターキートン シビル・シーリー


 Music 
The High Sign/One Week
Bill Frisell - electric and acoustic guitars
Kermit Driscoll - electric and acoustic basses
Joey Baron - drums and percussion
All compositions by Bill Frisell.


※音声レベルが非常に低いです

vol.1


vol.2


vol.3


vol.4


vol.5


vol.6


vol.7

Music For The Films Of Buster Keaton

ジャズ・フュージョン界のギタリスト、ビル・フリーゼルは、バスター・キートンの無声映画を題材に2枚のアルバムをリリースしている。

The High Sign/One Week


画像『キートンのハイ・サイン』
(The High Sign,1921)

『文化生活一週間
��キートンのマイホーム)』
(One Week,1920)



Go West


画像『キートンの西部成金
��キートンのゴー・ウェスト!)』
(Go West,1925)



このアルバムがリリースされたすぐ後のライブツアーでは、ステージ上でバスター・キートンの映画をバックに、絵にあわせてビル・フリーゼル・トリオが華麗に演奏したという。


そのステージを見ることができなくて、どうしても見たかったと悔やみきれない自分は、アルバムの音源を強引にキートンの映像につけて観賞しました。
家庭用ビデオデッキとCDラジカセをつなげて、本当に強引にダビングしたために、絵と音が多少ずれたり、無音になる個所があったりしましたが、相当楽しめました。
本来ならばここに紹介したいところですが、ちょっとアップロードするまで時間を要すると思われるので、次回順次紹介いたします。

2007年6月16日土曜日

隠し砦の三悪人


隠し砦の三悪人 (1958)
画像

雪姫    真壁六郎太        太平   又七







監督
脚本



撮影
音楽
美術
黒澤 明
菊島隆三
小国英雄
橋本忍
黒澤明
山崎市雄
佐藤 勝
村木与四郎
出演千秋 実
藤原釜足
三船敏郎
藤田 進
上原美佐
---画像



ジョージ・ルーカスが、スター・ウォーズを制作した時に大いに参考にした映画は「隠し砦の三悪人」だ、と言っているように、黒澤映画の中でも非常に評価が高い作品。
佐藤 勝が音楽を担当して3作目となる。
前作の「どん底」で展開された劇中での打楽器演奏と大衆舞踊は、この映画では“火祭り”という華々しいものに形を変えて出現している。この“火祭り”が映画の中で最大に盛り上がるものとなっているのは、佐藤 勝という存在が大きいのではないだろうか。黒澤 明があの“火祭り”の演出を思いついたのは、佐藤 勝という優れた作曲がいたからだと、勝手ながらに思ってしまう。

2007年6月15日金曜日

どん底

黒澤 明監督の映画「どん底
見た記憶があるが内容はあまり覚えていない。
印象に残っているのは、劇中での歌と踊り。
時代劇で急に和風ミュージカル映画のようになって、最初に見た時は非常に違和感をもった。今にして思うと、この映画は黒澤 明が音楽を使ってのチャレンジであったのかもしれない。

どん底 (1957)

画像 監督
 脚本

 撮影
 音楽
 美術
 出演
黒澤 明
黒澤 明
小国英雄
山崎一雄
佐藤勝
村木与四郎
中村鴈治郎
山田五十鈴
香川京子
上田吉二郎
三船敏郎

- goo 映画


映画「蜘蛛巣城」(1957)から黒澤明・佐藤勝のコンビが始まり、この「どん底」がコンビ2作目。これ以後も映画「赤ひげ」(1965)までこのコンビが続く。
映画芸術というものに対して、細かなところまでこだわり続けた黒澤 明─彼が佐藤 勝の音楽を使い続けたその理由を、もしかしたら映画「どん底」で見出すことができるかもしれない。

2007年6月13日水曜日

七人の侍

黒澤 明の映画がまだビデオ化されていないころ、映画「七人の侍」を映画館で見た。
その時の最初の印象─
冒頭の音楽が変わっている、セリフがものすごく聞き取りにくい
─というものだった。
��00分を超える長さ見終わった後非常にぐったりしたが、そういった身体的な不快感にもかかわらず、ものすごく映画に集中できて楽しめた。そして、その後、黒澤映画にはまってく。

七人の侍 (1954)

画像 監督
 製作
 脚本


 音楽
 出演
黒澤 明
本木莊二郎
黒澤 明
橋本 忍
小国英雄
早坂文雄
志村 喬(勘兵衛)
稲葉義男(五郎兵衛)
宮口精二(久蔵)
千秋 実(平八)
加東大介(七郎次)
木村 功(勝四郎)
三船敏郎(菊千代)

七人の侍(1954) - goo 映画

無調のようなピアノと太鼓が地鳴りのごとく鳴り響いて始まるこの映画
冒頭の音楽はさらりと流してしまいそうになるのだが、その斬新さと、これから起こりうる野武士の略奪というものの恐怖を見事に演出している。
早坂文雄は「汎東洋主義」というものを唱え、雅楽や能を参考に日本的・東洋的な美学を、作品に生かそうと試みたという。武満 徹、黛敏 郎、芥川也寸志、佐藤慶次郎、佐藤 勝といった後の世代の作曲家にも、大きく影響を与えているようだ。
黒澤映画では、ほかに「酔いどれ天使」「野良犬」「羅生門」「白痴」「生きる」などで、早坂文雄が音楽を担当しているようだ。内容が素晴らしければ素晴らしいほど、音楽のような副次的なものになかなか意識がいかないかもしれないが、今度上記の映画を見る際は、音楽を意識してみると一層楽しめるのかもしれない。


2007年6月12日火曜日

「さびしんぼう」の♪別れの曲

ショパンの音楽を気に入ったのは
映画「さびしんぼう」を見てからでした。

さびしんぼう(1985)
画像 監督
 原作
 脚本


 音楽
 出演
大林宣彦
山中恒
剣持亘
内藤忠司
大林宣彦
瀬尾一三
富田靖子
尾美としのり
藤田弓子
小林稔侍

さびしんぼう(1985) - goo 映画


映画全体にわたって流れている曲
♪別れの曲(12の練習曲 作品10-3 ホ長調)
12 Etudes Op.10,No.3 in E major 

MIDIショパン

映画も音楽も非常に切なくて、大林宣彦ショパン少しだけ好きになりました。「太田胃酸」のCMで流れていたショパン♪24の前奏曲作品28第7番イ長調(Prelude in A major Op. 28, No. 7 なども、当時、お気に入りでした。

大林監督についての記憶を振り返ってみると、映画「時をかける少女」(1983)で大林ワールドを最初に体験し、「さびしんぼう」を気に入ったこともあって尾道三部作・新尾道三部作はもちろんのこと、「漂流教室」「異人たちとの夏」「青春デンデケデケデケ」など結構好んで大林ワールドに入り込んでいきました。最近はほとんど見なくなっていますが、新尾道三部作の「ふたり」なんかもかなり好きな映画です。

久々に何か見ようか…。

さびしんぼう」を見た黒澤 明は大変気に入って、黒澤組と言われた彼のスタッフにこの映画を見るよう薦めたという。

さびしんぼう」にしようかな…

キラールの「Requiem Father Kolbe」を聴きました

ヴォイチェフ・キラール(Wojciech Kilar)はポーランド出身の現代の作曲家。数多くの映画音楽を担当しています。

Wojciech Kilar (ヴォイチェフ・キラール) - goo 映画


映画に限らず、現代音楽作家として盛んに作曲活動をしているようで、交響曲・交響詩、協奏曲、合唱曲、管弦楽曲など数多くの曲を作っています。
彼の代表曲ともいえる♪オラヴァ(Orawa)は15の弦楽器を使用した曲で、個人的に非常に気に入っている曲なのですが、その曲が収録されているCDを見つけたのでここに記録しておきます。

画像Requiem Father Kolbe
Wojciech Kilar


1. Requiem Father Kolbe
2. Choralvorspiel
3. Orawa
4. Koscielec
5. Krzesany

♪Orawa はもちろん素晴らしかったのですが
��曲目の♪Requiem Father Kolbe も非常に良かったです。
現代ポーランド作曲らしく、ひとつひとつの曲は悲しく激しく感動的です。

2007年6月10日日曜日

「戦場のピアニスト」をやっと見ました

2002年のカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞した、ロマン・ポランスキー監督の名作をDVDで見ました。
第2次世界大戦中のポーランド、一人のユダヤ人ピアニストに身に起こった悲劇を描いたものです。見た方も多いと思いますが、一応、内容確認を─。

戦場のピアニスト(2002) - goo 映画



ポランスキーの映画といえば「水の中のナイフ」「ローズマリーの赤ちゃん」「チャイナタウン」「ナインスゲート」といった異色作が多くて、いきなり社会派のような映画を提示されても、個人的にはかなり抵抗がありました。しかし、カンヌの頂点に立っただけのことはあって、内容は非常に素晴らしかったです。
米アカデミー賞では監督賞を受賞しているのですが、ポランスキーは1977年に13歳の少女に性的暴行を加えたとして訴えられて有罪になり50年の実刑が確定して、その後映画撮影と称してヨーロッパに渡り、そして現在まで実質的に逃亡生活をしているのです。2002年のアカデミー賞の授賞式も欠席したそうです。

ポーランドの映画といえば、アンジェイ・ワイダ監督の映画を第一に思い浮かべるのですが、ロマン・ポランスキーはワイダの映画デビュー作「世代」で役者デビューをしているのです。何とも奇妙なつながりだと感じてしまいます。
戦場のピアニスト」は、ナチスに追われ逃亡する背景がワイダの映画「地下水道」に似ていると思いました。主人公が前者はユダヤ人、後者がパルチザンというのが大きな違いではありますが─。
ポランスキー自身もユダヤ系ポーランド人で、自身もナチスに追われた身であり、そのためなのでしょう、映画も非常にリアリティーがありました。何故にユダヤ人はあれほどまでに迫害されなければならなかったのか…。

ユダヤ人はなぜ、あれほどまで差別されたのか?史実を確認すればするほどに、その根拠のなさが明確になるだけでした。人種差別とは根拠がないものなんでしょう。その根拠を見出したとして、なぜ差別をせねばならないのか、理解できません。
ユダヤ人がなぜ、あれほどまで差別されたのか?その答えを私たちは明確に答えなければならないかもしれません、差別される根拠は全くないのだと。

ショパンの哀しい音から始まる「戦場のピアニスト」─
ショパンの音楽は華麗でありながら常に悲哀を響かせているのは、ポーランドという国そのものを映し出しているからなのでしょうか。国境が不安定で、1795年~1918年までは地図上から消滅しています。つまりショパンが生きていたころ(1809年~1849年)はポーランドは存在していなかったわけです。

この映画で音楽を担当したのはヴォイチェフ・キラール(WOJCIECH KILAR)です。ショパンの音楽とキラールの♪ムービング・トゥ・ゲットーをベースに映画が流れていました。
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戦争反対

John Zorn's COBRA 東京作戦 1997 その3

John Zorn's COBRA 東京作戦 【坂本弘道部隊】



青木タイセイ トロンボーンほか
石川浩司 パーカッション
おおたか静流 ボイス
菊地雅晃 ウッドベース、エロクトロニクス
鬼怒無月 ギター
栗原正己 リコーダーほか
駒沢裕城 ペダルスチールギター
坂本弘道 チェロ、エフェクト、ボイス
四家卯大 チェロ
とうじ魔とうじ 特殊音楽家
藤井珠緒 パーカッション
HONZI バイオリン
横川タダヒコ エレキバイオリンほか

プロンプター 巻上公一


“たまのランニング”に釘付けになることでしょう。
それ以外にも絶叫あり、本物の火花が散ったり、見て聴いて楽しむことができます。

part 1



part 2 no.1

part 2 no.2


part 3 no.1

part 3 no.2


おまけ


ランニングじゃなかったです…

2007年6月8日金曜日

そういえば、たま、っていうバンドは…

「イカ天」でブレークして、♪さよなら人類 を大ヒットさせた、たま。♪さよなら人類 をリリースしたのは1990年、それ以降、目立った活躍はしていないけれども、2003年まで活動していたみたいです。

たま公式サイト
たま (バンド) - Wikipedia



とりあえず、この曲を…


たまの熱がすっかり冷めてしまった数年後、僕は生で“たまのランニング”を見ることになったのです。

John Zorn's COBRA 東京作戦 1997 その2

John Zorn's COBRA 東京作戦 【直川礼緒部隊】



権藤知彦 ディジュリドゥ
逆瀬川健治 タブラ
新川哲弥 トーキングドラム、ジェンベ
関根秀樹 うなり木、梓弓
直川礼緒 口琴
立川叔男 ハーディガーディ
辰野基康 シタール
的場直人 スリン、トーキングドラム
丸田美紀 箏
八木美知依 箏

巻上公一 〔プロンプター〕


アンプラグドで行われた、この「コブラ」
聴衆も非常に少なくて、静かな時が流れていました。
「コブラ」は聴いて楽しめ見て楽しめるところ
ここでは静寂の中にもヌンチャクを持ったドラゴンが現れます。
��分の映像が6本、約18分
長いか短いかはあなた次第なのですが
長いかな…。

Vol.1

Vol.2

Vol.3

Vol.4

Vol.5

Vol.6


2007年6月6日水曜日

John Zorn's COBRA 東京作戦 1997

John Zorn's COBRA 東京作戦 【太田恵資部隊】



青木香葉 ベリーダンス
荒巻朋康 フルート、ナイ、ズルナほか
上野洋子 ボーカル
ウォルティー・ブヘリー パンフルート
太田恵資 バイオリン
大坪寛彦 ベース
海沼正利 パーカッション
クリストファー・ハーディ パーカッション
高木潤一 ギター
高良久美子 パーカッション
常味裕司 ウード

巻上公一 〔プロンプター〕




 東京・渋谷 LA MAMA1997.8.3


映像が小さ過ぎるとお怒りの方、すみません…
こちらをどうぞ→ YouTube

撮影している自分はベリーダンスを目の前で見ることができて、最高の場所にいるのですが、映像的に周りを均等に見渡すことができない場所であり、「COBRA」を分からない人は何をしているのか全く分からないと思います。
そういう人はこちらをどうぞ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

「John Zorn's コブラ」 とは
ジョン・ゾーン[COBRA]


ヤフオクで落札

きのう初めてヤフー・オークションで物を落札しました。
ソニーのHi8とVHSのダブルデッキを1万1500円で買うことができて、早くもきょう手元に届きました。しっかりと動くし、昔撮ったビデオをしっかりとした映像で見ることができたし、ヤフオクってものすごくいいものですね。

さて、世の中すっかりデジタルへと突き進む中、何故アナログデッキを手に入れたかといいますと、押入れの中にあるアナログテープをそろそろ何とかしたいと思ったからなのです。アナログデータをデジタル化しようと考えたわけなんです。
時間は多少かかるものの、パソコンで映像を取り込んでいくこと自体は楽なものなんですけれど、それを色々二次利用しようとすると、結構面倒かもしれません。
過去にライブハウスなどで撮影した映像を、YouTube にアップロードしようと思ったのですが、10分100メガという制限が(一応)YouTube にあるわけで、それに合わせて映像を圧縮したり分割したりするのにものすごく時間がかかってしまいました。結局30分の映像を10分割してアップしようとしている始末に…。もう少しうまい方法を考えなければ…30分は3分割にするべきですよね。何とかほどよい画質で10分の映像を100メガに圧縮しなければ…

本来ならば、きょうここに動画を載せる予定でしたが、想定外の手間隙だったので、言い訳だけで終了です。
日をまたいで、アップした映像を羅列し掲載いたしますかな。

2007年6月5日火曜日

BBM

レッド・ツェッペリンのドラマー、ボンゾこと故・ジョン・ボーナムが技を盗んだとも言われている、生ける伝説ドラマー、ジンジャー・ベイカー。彼が所属していたバンド、クリームなどのアルバムを聴いただけでは、正直、ジンジャー・ベイカーの本当の凄さは分からないのではないだろうか。ライブのジンジャーは、凄過ぎます…




元クリームのジャック・ブルース(ベース)ジンジャー・ベイカーが、ハードロック・ギタリスト、ゲイリー・ムーアBBMというバンドを結成し、1994年に「白昼夢(Around the Next Dream)」というアルバムをリリースしていたと、今日初めて知りました。全く話題にならなかったのでしょうか、ただ単に僕が知らなかっただけなのでしょうか…

画像Around the Next Dream
BBM

1 Waiting in the Wings
2 City of Gold
3 Where in the World
4 Can't Fool the Blues
5 High Cost of Loving
6 Glory Days
7 Why Does Love (Have to Go Wrong) ?
8 Naked Flame
9 I Wonder Why (Are You So Mean to Me) ?
10 Wrong Side of Town


ゲイリー・ムーアってこんなブルージーだったかと再認識…
と同時に、聴いているとこれはクリームであり、クラプトンゲイリーに交換しただけのような気がしてきました。
ギターフレーズが多少今っぽいものの、歌っているのはギターとベースだし、やっぱりクリーム?クリームに似てると思えてくればくるほど、このアルバムがなかなか気に入ってきました。しかし、それ故に話題にならなかったのではないでしょうか(僕が知らなかっただけかも知れませんが…)。BBMを聴くよりクリームを聴いたほうが…となってしまうのは仕方がないでしょうねぇ。
せめて、ゲイリー・ムーアの頑張りを褒めてあげないとかわいそ過ぎます、ゲイリーが…。

2007年6月4日月曜日

MTVで初めて流れたPV

1981年にアメリカで開局したMTV
一番最初に流れたミュージック・ビデオは
バグルスの
♪ラジオ・スターの悲劇(Video Killed The Radio Star)
だそうです。


1979年にこの曲でデビューしたバグルスは、1981年にセカンドアルバムを発表するものの、制作中にすでにバンドは崩壊状態だったらしく、その年に活動を停止してしまったそうです。

時を経て─
2004年に英・ウエンブリースタジアムで行われたチャリティーコンサートで、バグルスの面々が久々に揃って♪ラジオスターの悲劇していたので、過去のものと比較してみると面白いかもしれません。


たびたびカバーされているこの曲ですが
2000年のブロード・バンド(The Broad Band)によるパロディー音楽
♪ビデオ・スターの悲劇(Internet Killed The Video Star)」
としてカバーされたものが面白いかもしれません。shockwave.comでFlashアニメーションとして配信されました。



YouTube がMTVに取って代わる日も近いのだろうか?

2007年6月2日土曜日

やっぱりナム・ジュン・パイク…

♪ヒート・オブ・ザ・モメントの後に、ゴドレー&クレームはエイジアの♪時へのロマン(Only Time Will Tell)のPVを作成している。



明らかに韓国人の偉大な現代アーティスト、ナム・ジュン・パイクからインスパイアーされたものでしょう。

ナム・ジュン・パイク
��Nam June Paik 1932年7月20日 - 2006年1月29日)


Heat Of The Moment

1975年に10ccを脱退したケビン・ゴドレーとロル・クレームは、その後ゴドレー&クレームとして活動を続けた。
1980年に入ると、自分たちのプロモーションビデオ(以下PVと略)を作ると同時にほかのアーティストのPVも監督するようになる。1985年のMTV Video Music Awardsでは"Video Vangard Award"を受賞、またCM演出も手がけ、カンヌ国際広告祭では銀賞を受賞している。
1982年、ゴドレー&クレームエイジア(ASIA)♪ヒート・オブ・ザ・モメントのPVを監督している。

エイジアはバグルスのジェフ・ダウンズ(key)、キング・クリムゾンのジョン・ウェットン(vo,ba)、イエスのスティーブ・ハウ(g)、エマーソン・レイク&パーマーのカール・パーマー(d)による、プログレ界のスーパーユニットだった。
♪ヒート・オブ・ザ・モメントは彼らのファースト・シングルで、ゴドレー&クレームが作成したPVは16分割された画面が左上から右下に順番に画面が切り替わっていくものであった。擬似ライブを淡々と撮影されているその映像は非常にシンプルで、16分割画面も淡々と切り替わっていくだけで、とくに凝った演出はほとんどないのだが、見ていて飽きないし、なぜかセンスの良さを感じてしまう。
確かにエイジアの曲もいいのかもしれない─
いや、絵のつなぎ方いいのだろうか?─



そういえば、このPVを見ているとナム・ジュン・パイクのビデオインスタレーションを思い浮かべる。ゴドレー&クレームはナム・ジュンからこのイメージを思い浮かべたのだろうか?