第2次世界大戦中のポーランド、一人のユダヤ人ピアニストに身に起こった悲劇を描いたものです。見た方も多いと思いますが、一応、内容確認を─。
戦場のピアニスト(2002) - goo 映画
ポランスキーの映画といえば「水の中のナイフ」「ローズマリーの赤ちゃん」「チャイナタウン」「ナインスゲート」といった異色作が多くて、いきなり社会派のような映画を提示されても、個人的にはかなり抵抗がありました。しかし、カンヌの頂点に立っただけのことはあって、内容は非常に素晴らしかったです。
米アカデミー賞では監督賞を受賞しているのですが、ポランスキーは1977年に13歳の少女に性的暴行を加えたとして訴えられて有罪になり50年の実刑が確定して、その後映画撮影と称してヨーロッパに渡り、そして現在まで実質的に逃亡生活をしているのです。2002年のアカデミー賞の授賞式も欠席したそうです。
ポーランドの映画といえば、アンジェイ・ワイダ監督の映画を第一に思い浮かべるのですが、ロマン・ポランスキーはワイダの映画デビュー作「世代」で役者デビューをしているのです。何とも奇妙なつながりだと感じてしまいます。
「戦場のピアニスト」は、ナチスに追われ逃亡する背景がワイダの映画「地下水道」に似ていると思いました。主人公が前者はユダヤ人、後者がパルチザンというのが大きな違いではありますが─。
ポランスキー自身もユダヤ系ポーランド人で、自身もナチスに追われた身であり、そのためなのでしょう、映画も非常にリアリティーがありました。何故にユダヤ人はあれほどまでに迫害されなければならなかったのか…。
ユダヤ人はなぜ、あれほどまで差別されたのか?史実を確認すればするほどに、その根拠のなさが明確になるだけでした。人種差別とは根拠がないものなんでしょう。その根拠を見出したとして、なぜ差別をせねばならないのか、理解できません。
ユダヤ人がなぜ、あれほどまで差別されたのか?その答えを私たちは明確に答えなければならないかもしれません、差別される根拠は全くないのだと。
ショパンの哀しい音から始まる「戦場のピアニスト」─
ショパンの音楽は華麗でありながら常に悲哀を響かせているのは、ポーランドという国そのものを映し出しているからなのでしょうか。国境が不安定で、1795年~1918年までは地図上から消滅しています。つまりショパンが生きていたころ(1809年~1849年)はポーランドは存在していなかったわけです。
この映画で音楽を担当したのはヴォイチェフ・キラール(WOJCIECH KILAR)です。ショパンの音楽とキラールの♪ムービング・トゥ・ゲットーをベースに映画が流れていました。
戦争反対
私は まだ見てません。『ローズマリーの赤ちゃん』は ホント怖いけど名作ですね!!ユダヤ人は 才能ある人が多いのに 宗教からくるのでしょうか?
返信削除「ローズマリーの赤ちゃん」と比べたらあまりにもまともな映画なので、もしかしたらつまらないかも…僕は「戦場のピアニスト」のほうが断然好きですけど…
返信削除なぜ、ユダヤ人はこれほどまで差別されなければならなかったのか?学校では教えてくれません。だから、自ら調べたのですが、その答えは、差別される理由がないのです。だから、なぜ?に対する答えがないので、学校では明確な答えが得られないのです。それでも、差別される理由はない、ということぐらいはっきりと言ってくれる先生がいてもいいのではないでしょうか。