2007年11月30日金曜日

鈴木荘の思い出 ~騒音~

海外のニュースで、音楽がうるさいと隣人を殺害したという記事を目にしました。同じような事件は絶えないものです。なにも殺害することはないと思うのですけれど、音楽というものは人を癒やすものであると同時に、不快感を与える雑音にもなり得るということなのでしょう。

そういえば─

��0年以上も昔のことになるでしょうか
僕が鈴木荘という築30年以上にもなるアパートに住んでいたときのことです。
当時、暇さえあればギターばかり弾いていた自分は、深夜になってもずーっと演奏し続けていました。
そのアパートは、建て付けが非常に荒く、至る所に隙間があったり─、隣同士・上と下との仕切りの壁や床が非常に薄かったり─、歩く音はもちろん、寝息さえ聞こえてくる状態でした。
すなわち、1階で僕が弾くギターの音は、上にも隣にも、思いっきり聞こえている状態だったのです。それとは逆に、隣のテレビの音も、上の音楽を聴く音も、僕の方に思いっきり聞こえてくるような状態でした。騒音・雑音の感覚は完全に麻痺していて、いつ・どんなとき・どんなギターの音を鳴らしたとしても平気だろうと思ってしまっていました。

しかし─

例のごとく深夜にギターを弾いていると、上からドーン、ドーンという音が聞こえてきました。一瞬なんだとギターを弾くのをやめて耳を澄ましていたのですが、それからは何も音がしてきません。偶然の音だろうと思い、再びギターを弾き始めると、またドーン、ドーン…。どうやら、ギターの音に抗議をしているようなのです。
すぐに弾くのをやめればいいものの、なぜか僕は意地になってギターを弾き続けてしまいました。ギターの音、ドーンドーンという音、入り乱れ…
しばらくすると、上から音がしなくなりました。「勝った…」と思ってしまいました。なんと愚かな…
人間愚かになればどこまでも愚かになるものかもしれません。もはや、ギターを弾く気がなくなっていたにもかかわらず、なぜか意地になって弾くことをやめられなくなってしまい、静けさのなかずっと演奏していました。

すると─

トントンとドアからノックする音が…

正直、かなり心臓が高鳴っていました。
おそるおそる、そっとドアを開けると…

一人の女性が怒りに燃えた表情で
「何時だと思ってるんですか、人の迷惑を考えてください」
と冷たく僕に語りました。
「すみませんでした…」と答えるしかありませんでした。

しばらくの間、ギターを弾くのを控えました。

しかし─

それからも、しばしば深夜にギターを演奏しました。

いま考えると、よく生きながらえていると思います。

いまはもちろん、そんな愚かなことはしていません。


音楽が雑音にならないように気をつけましょう。

2007年11月29日木曜日

In Rainbows

レディオヘッドのニューアルバム「In Rainbows」が12月3日より日本でもダウンロード購入できるようになるらしい。
このアルバムは、購入者が自ら値段を決めて・支払い・ダウンロードするという新しい試みがされている。つまり0円でもダウンロードできるわけだ。
イギリスでは10月から販売されている。日本からでも購入できるはずだ。実際にダウンロードした日本人もいるようだし─
��>> シスコス Radiohead In Rainbowsを買ってみた(購入方法)
有料でダウンロードした人は30万人~50万人で、平均購入価格は6ドル(約660円)だという。つまり、2億円~3億円を得たことになる。
彼らの今回の試みは、レコード会社などの仲介は全くなく、完全に独立して行っているために、ダウンロードの収益はそのままバンドの収益となる。
またダウンロード販売のほかに、歌詞などアートワークを含めたCD販売もされるらしいのだが、それも各国のインディーズレーベルとバンド側が直接契約を結んで販売されるらしい。(日本で販売されるレーベルは、ホステス・エンタテインメント)
また、「DISCBOX」として、ボーナストラックやデジタル写真集・追加アートワークなどを含めたスペシャルバージョンも40ポンド(約9400円)で、彼らの公式サイトで販売されるようだ。
��>> RADIOHEAD

本当に無料でダウンロード可能かどうか試してみた。

できました。

本当に値段を自ら指定して
本当にその値段でダウンロードできる。

視聴できるようになっていないので、彼らのファンでない限り、いきなりいくらと値段をつけて購入するのは気が引ける…自分もその一人。そういう人は、とりあえず無料でダウンロードして、それを聴いた上で値段を決めてまたダウンロードしてもいいのではないだろうか。無料で聴いてしまったら、なかなかもう一度・お金を出してまでダウンロードしようとするかどうかは、大いに疑問だが─。
ダウンロードする際は、自らの情報を登録するようになっている。すなわち今後も見据えているのは明らかだ。無料ダウンロード、それは大いなるプロモーションでもある。彼らの音楽がどんどん広がることこそが、彼らにとって本望なのではないだろうか。

全く無名のバンドがすぐにレディオヘッドのようにはできないだろうが、努力次第で自分一人で世界を舞台に活躍できるかもしれないという可能性は秘めている。

アルバムの内容は─
��0曲、約43分
良し悪しは自分で聴いて判断するべきでしょう。

RADIOHEAD_IN RAINBOWS


2007年11月28日水曜日

クワイエット・ライオットのケビン・ダブロウ死去

ショッキングなニュースを目にしました。

ヘビーメタルバンド、クワイエット・ライオットのボーカリスト:ケビン・ダブロウが25日にラスベガスの自宅で、遺体で発見されたそうです。死因は不明。

クワイエット・ライオットといえば、若くして亡くなり伝説となったギターヒーロー:ランディー・ローズが在籍していたことでも有名ですが、なんと言っても1983年にリリースしたアルバム「METAL HEALTH」が大ヒットしたことで知られています。このアルバムは全米ナンバー1になっており、当時としては非常に珍しいことでした。

画像QUIET RIOT
METAL HEALTH
(1983)

ケビン・ダブロウのボーカルこそがクワイエット・ライオットだというほどに、彼の声は特徴的であり、非常にヘビーメタルらしいものでした。1986年のヘビーメタル・チャリティープロジェクト:ヒア・アンド・エイドでも、彼のボーカルが聴くことができます。
��>>♪スターズ
��2歳というあまりにも短い命─、非常に惜しい思いです。
クワイエット・ライオット最大のヒット曲♪カモン・フィール・ザ・ノイズを聴きながら、ケビン・ダブロウのご冥福をお祈りいたしましょう。

2007年11月27日火曜日

映画監督 プリンス

プリンスは自伝的映画「パープル・レイン」(1984年)のサウンドトラックを大ヒットさせ、自ら主演している同映画の興行収入も6800万ドルという大成功を収めて、名実ともに世界のトップに名を連ねました。

つまり映画が彼を大きくしたと言っていいのでしょう。

その後、彼は音楽だけでは飽き足らず、3本の映画を監督しています。

アンダー・ザ・チェリー・ムーン (1986)
サイン・オブ・ザ・タイムス (1987)
グラフィティ・ブリッジ (1990)

音楽の評価と裏腹に、映画監督してのプリンスの評価は惨憺たるものです。唯一、多少評価されている「サイン・オブ・タイムス」は、同名の音楽アルバムのコンサートツアーの様子を追ったドキュメンタリーであり、結局は音楽を演じていなければプリンスは評価されないということなのでしょう。

特に映画「アンダー・ザ・チェリー・ムーン」は、最低映画に送られるラジー賞を総なめにしているほど、最低の評価を受けているのです。

余談ですが、「アンダー・ザ・チェリー・ムーン」がラジー賞の作品賞を受賞した1986年は、映画「ハワード・ザ・ダック」もラジー賞の作品賞を受賞しており、作品賞が2作という年はこの年が唯一だということであり、いかにこの2作の評価が最悪かこのことからもよく分かります。
Gyao で「アンダー・ザ・チェリー・ムーン」を視聴可能
2008年1月7日(月) 正午まで
映画は大失敗しても、サントラとして発売された「パレード」はしっかりと大ヒットしています。



「グラフィティ・ブリッジ」は「パープル・レイン」の続編で、ここでプリンスは自ら監督もこなしています。大ヒットした「パープル・レイン」とは全く逆に、映画もサントラも大失敗。これ以後、監督として彼の名前がクレジットされることはなくなっています。

念のために付け加えておきますと─
映画監督としては能力を出し切れていないものの、ミュージシャンとしての彼は最高です。彼をおとしめいれようとしているわけではありません。むしろ、彼の映画が再評価され、もっと偉大なアーティストになってほしいと願っているほどです。そうは言っても、自分自身、彼の映画はなかなか受け入れることができませんが…

allcinema ONLINE -プリンス-



2007年11月26日月曜日

ル・マルトー・サン・メートル

フランスの作曲家で指揮者でもある
ピエール・ブーレーズ
1955年にドイツで「ル・マルトー・サン・メートル(Le marteau sans maître)」を初演し、それが大きな賞賛を浴びて、これをきっかけにブーレーズの名声が高まった。
��楽章からなり、演奏時間約40分─
��0世紀最高の作品のいとつと呼ばれている。
女声(アルト)、フルート、打楽器、ヴィブラフォン、シロリンバ、ギター、ヴィオラという楽器構成と楽曲が非常に合っている。それがこの曲を傑作としている一番の要因なのかもしれない。
実際に演奏している映像を発見することができなかったが、バレエ振付師のモーリス・ベジャールが「ル・マルトー・サン・メートル」を使用したバレエ作品が存在し、その映像を見つけることができた。
惜しいことに、22日、ベジャールは帰らぬ人となってしまった。享年80。この映像を堪能して、ベジャールに哀悼の意を捧げましょう。


ブーレーズ自ら指揮した音源は次のアルバムで聴くことができる。

画像Le Marteau Sans Maitre, Derives.1, 2
Boulez / Ensemble Intercontemporain

収録されている1988年の作品「デリヴ第2番 11の楽器のための」なども、非常に素晴らし。「ル・マルトー・サン・メートル」がよりアグレッシブに発展したような作品だ。


2007年11月25日日曜日

ギター&ボーカル ファイナルアバンギャル

前回
前々回
前前々回
と続いて、まだやるのかという声も聞こえてきますが
残念ながらこれが本当に最後でございます。

ふと思ったことがあります。一般的には
ボーカル&ギター
という呼び方をするのではないかと─。いまさら…

個人的にギター大好きなので仕方ありません。


さて、最後は最後にふさわしい人を─

フランク・ザッパ
なんてどうでしょう。
正直、あまり聴いたことがありません。何せ60以上ものオリジナルアルバムをリリースしている上に、ロック、ジャズ、果ては現代音楽まで音楽性を広げて作曲をしているので、なかなか捉え所をつかめないまま、放置しておいたようなものなのです。
現代音楽の巨匠といえるピエール・ブーレーズがザッパを評価し、さらにはザッパの楽曲まで演奏しているそうです。そう言われるとすごいんだろうなと思ったりするのですが、ブーレーズの本当のすごさを知らない自分などには、あまりピンとこないのです。
とにかくも、解説など文章を読むより、まずはザッパの音楽に実際に触れてみることが一番です。

♪Easy Meat


いま気がついてしまったのですが
ザッパは弾きながら歌うというより
弾くか歌うかどちらかだ、なと─
歌っているときは弾かず
弾いているときは歌わず
どちらも優れていれば
なにも同時にやらなくてもよいということでしょう。


♪Packard goose


ここではザッパのギターを聴くことはできませんが
曲の合間に
ストラビンスキーの組曲「兵士の物語
バルトークのピアノ協奏曲第3番
などのメロディーを取り入れていて
現代音楽家フランク・ザッパの特徴がよく表れている
ような気がします。
映像は1988年のワールドツアーから抜粋したものらしいです。
このツアーでは毎日演奏する曲目が違っていて
そのためメンバーが覚えた曲は数百曲にもおよび
リハーサルには半年もかけたそうです。
その曲を覚えて習得するまでに多大な費用を使い
ツアーは大赤字、しかもメンバー間のいざこざから
ツアーは途中でキャンセルというもったいない結果に─
すべてがアバンギャルドなフランク・ザッパなのでした。
ただ斬新であっただけではなくて
作曲家としての実力も確かなものだったというのを
アルバム「The Perfect Stranger」で確認してみてください

画像Frank Zappa
「The Perfect Stranger」
(1984)

ザッパの楽曲をブーレーズが3曲指揮しているそうです。


ここで終わるの、なんかザッパ特集のようになってしまうので、もう一人、ジャパーニーズ・アバンギャルド・ギターリスト&ボーカリストを挙げておきましょう。そうすれば、“帰ってきたギター&ボーカルJP"みたいな記事を書かなくても済みます。

灰野敬二
♪不失者


何も言うことはありません。
すごいかひどいか
それは自分自身で決めてください。
もっと詳しく知りたい方はこちらで─
少しマニアな音楽データベース 灰野敬二


ではホントにこれで
さようなら

2007年11月24日土曜日

ギター&ボーカル リターンズJP

前回
前々回
と懲りずにまたもやギター&ボーカルの達人を─。

日本人にも素晴らしいミュージシャンがいるはず
自分はあまりそれらに触れていないのですけれど…
無い知恵を振り絞っての選出になるので
粗末なものになるかもしれませんが、ご勘弁を…

さて、僕の中でギター&ボーカルの頂点は
エリック・クラプトンであると勝手に思っているのですが
日本のクラプトンといったら
柳ジョージ
恐らく素晴らしいのでしょう。
♪YOKOHAMA'66



Charという人も日本を代表するギタリストであり
歌もなかなかうまいような気がします。
♪Smoky

好みは別として
非常にうまいのは確かです。

♪Crossroads

こっちのほうが和製クラプトンと呼ぶにふさわしいのかも─
もっとも、そう呼ばれることを本人達はよしとしないでしょうれど…

さて、Charは様々なミュージシャンと親交が深く
山崎まさよし
彼もその一人とか─。
♪ドミノ

もしかして、ボーカルよりもギターの方がものすごく腕があるかもしれません。Charとの共演もなかなか素晴らしいです。
♪セロリ


こんなものでしょうか。
もっといるでしょうね。でも僕は
ギターがなくても歌うことができて
歌がなくてもギターで聴かせることができる
日本人ミュージシャンをほかに知りません。
なので、あとは誰か暇な人に託して
自分はこれで、さようなら。

2007年11月23日金曜日

新ギター&ボーカル

前回から懲りず、まだまだボーカル兼ギターの達人を探訪いたします。

ある人は言っていました
「ブルース畑にはすごい人がたくさんいる」と…>>(この人)
確かに。
僕も昔、ライブハウスでアマチュアのブルースバンドを見たときに、なんて歌がうまくて、しかもギターまでもうまいんだろう、と思ったものです。アマチュアレベルでものすごいと感じてしまったわけだから、その頂点に立つアーティストは間違いなくギター&ボーカルの達人であるはずなのです。

マディー・ウォーターズ
♪Train Fare Home Blues



個人的には好きになれないのですけど
世間の評価は素晴らしいアーティスト
ジョージ・ベンソンも挙げておかなければならないでしょう。
その音楽は間違いなく素晴らしいものですから─



♪Breezin'
個人的にはこちらのインストゥルメンタルの方が好きです。



意外と言ったらなんですけれど…
プリンスの♪パープル・レインを聴くと
彼もまた素晴らしきギタリスト&ボーカリストだと思ってしまいます。
♪Purple Rain


泣けます...

泣けるといえば─

デビッド・ギルモアの泣きのギターとボーカルも素晴らしい
♪Shine On You Crazy Diamond



こんなものでしょうか、ビッグネームは─。
もっといそうな気がしますけど、きりがないのでこの辺でさようなら。

2007年11月22日木曜日

続ギター&ボーカル

前回の「ギター&ボーカル」に続きまして─
今回は実際に彼らのスゴ技を見て聴いてみようと思うわけです。

エリック・クラプトン
♪Holy Mother (Eric Clapton & Luciano Pavarotti)



♪Rambling on My Mind Have You Ever Love A Woman


♪Layla


ジミ・ヘンドリクス
♪Wind Cries Mary


♪Like a Rolling Stone

♪Voodoo Child

♪Hound dog


スティービー・レイ・ボーン
♪Pride of joy


♪Texas Flood

♪Voodoo Chile


ロバート・クレイ
♪12 Year Old Boy (with Ramsey Lewis)



マーク・ノップラー
♪Brothers In Arms (Dire Straits)



スティーブ・ルカサー
♪Rosanna (TOTO)



マイケル・ヘッジス
♪Come Together



エリック・ジョンソン
♪Trail of Tears



エイドリアン・ブリュー
♪Elephant Talk (King Cirimson)



リオーネル・エルケ
♪Virgin Forest (Herbie Hancock Quintet)



トニーニョ・オルタ
♪Igreja do Pilar



ジョアン・ジルベルト
♪Desafinado




ただの映像の垂れ流しだったか…

ギター&ボーカル

2007年11月21日水曜日

ギター&ボーカル

ギターを弾きながら歌うというのは意外と難しい。
慣れとして体に染みこませてしまえば、ある程度できると思うけれど、歌と演奏2つの意識を同時に持つことはなかなかできない。
プロと呼ばれる人ならば、2つの意識を持ちながら演奏しているとは思うのだが、ボーカルもギターも自由自在に操っている人はどれだけいるのかと考えたとき、どちらも優れているミュージシャンは非常に少ないのではないかと思ってしまう。

ギターもボーカルも非常に優れている人、ただうまいだけではなく、どちらもトップクラスの人となると─…

やはり
エリック・クラプトン
ジミ・ヘンドリクス

スティービー・レイ・ボーン
ロバート・クレイ
マーク・ノップラー
(ダイアー・ストレイツ)
スティーブ・ルカサー(TOTO)
なんかもいいし─

個人的には
マイケル・ヘッジス

エリック・ジョンソン
これが最高

あるサイトには
エイドリアン・ブリュー(キング・クリムゾン)
最強説が…>>これを見れば納得できるだろうか

ギタリスト ボーカリスト で検索すると
リオーネル・エルケ
この人が真っ先に出てきた

ほかに
トニーニョ・オルタ
ジョアン・ジルベルト
ブラジル勢


もう少しいそうな気がしますが、もう思い浮かびません。
次は彼らを映像検証する予定。

2007年11月20日火曜日

夜想曲






ボロディンのノクターンを聴いていました。

弦楽四重奏曲第2番・第3楽章より
Notturno from string Quartet No.2  
(ボロディン四重奏団)

Weekly Audio10




ノクターン=夜想曲とはなんなんだろう?
始まりはアイルランドの作曲家ジョン・フィールドが19世紀初めに作曲した、「夜想曲」から─
それにショパンが影響を受けて、自らも自らの「夜想曲」を作曲し、より自由でロマンティックな楽曲に発展させた…
ということなのですが、そこには明確な定義などないのです。
ピアノの小品から出発したノクターンは、弦楽から交響曲の一部にまで発展している。なんでもりですね。
つまり、作曲家が、これは夜想曲だ、と宣言するだけ。
名前だけでつながっている音楽形式なのでした。

夜に想うことは人それぞれ違うわけで、それゆえに、夜想曲を聴けばその作曲家の特徴を一番捉えることができるのかもしれません。

夜想曲 第20番 嬰ハ短調
『レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ』(ショパン)
Wladyslaw Szpilman plays Frederic Chopin's Nocturne in C#min



2007年11月19日月曜日

一五一会という名の楽器

NHK-BSでヤイリギターを紹介していた。
ヤイリギターとは日本が世界に誇るギターメーカー
なのだそうだ。
すべて手作りでギターを製造、オーダーメイドまでこなすそうだ。

番組ではビギンがヤイリギターに依頼した、三線のようなギターを取り上げていた。その楽器は、三線の3弦にもう1本弦を加えた、4弦の新しい形のギターで、チューニングは1弦(一番高い弦)からCGCG(ドソドソ)という並びになっていて、開放弦自体が和音になっている。だから指1本で全部の弦を押さえただけで、あらゆる和音を出せるので、非常に簡単に習得できるという。

一五一会
画像


��万円~10万円の値段で売られいて、決して安くない。
簡単であるとはいえおもちゃではなく、しっかりとした楽器なので、それぐらの投資は仕方ないだろう。その程度の値段で比較的楽にメロディーを奏でられるのならば、むしろ安い買い物かもしれない。

参考までに─
三線だと3万円クラスで最高級
最も高い三線は100万円とか200万円だという。

ギターだと10万円のものならば、十分素晴らしい。
クラシックギター製作の名門「ホセ・ラミレス」の最高峰クラスだと、400万円近くするようだ。

レスポールのビンテージものだと数千万円するものもあるようだが…

ギターでの史上最高額は
エリック・クラプトン使用のフェンダー・ストラトキャスター、通称:ブラッキーがオークションで95万9,500ドル(約1億550万円)という値がついたもの。

史上最高額の楽器は
去年ニューヨークのオークションで354万4,000ドル(約3億9,000万円)もの値段をつけたストラディバリウスである。

まぁ庶民には関係のないことではあったが…


2007年11月18日日曜日

Capriccio, for solo tuba

ポーランドの作曲家、クシシュトフ・ペンデレツキが作曲した
♪Capriccio, for solo tuba
を聴いていました。


日本語タイトルは
「チューバのためのカプリッチョ」

カプリッチョ?
とはイタリア語で奇想曲なのだそうです。

奇想曲?
とはイタリア語で「気まぐれ」という意
自由で軽快な器楽曲形式なのだそうです。

つまり
チューバのための奇想曲
ということであり
その名のとおり
奇妙で想像豊で
同時に笑えます。おならのようで…

ペンデレツキは決して笑えるような作曲家ではありません。
ポーランド人らしく
非常に感傷的で、非常に敬虔な作曲家といえるでしょう。
広島の犠牲者の追悼のための-哀歌 (弦楽合奏)



チューバのための奇想曲─
悲しい叫びなのかもしれません。


余談ですが─
ペンデレツキという名の星があるそうです。
21059 Penderecki
同姓の科学者が発見したのかと思いきや
発見したのは
フライムート・ベルンゲンというドイツの天文学者で
惑星ペンデレツキの“ペンデレツキ"は
作曲家ペンデレツキの“ペンデレツキ"
なのだそうです。
ペンデレツキのファンだったのでしょうか。
自分の名前ではなくほかの作曲家の名前をつけるとは
なんとステキなことなんでしょう。


2007年11月17日土曜日

この素晴らしき世界

世の中で名曲と呼ばれている曲でも
それが好きかどうかは、また別の話。

ただ素晴らしいからという理由だけで
押しつけられ、聴かされたとしても
決して好きになれるものではない。
それは、むしろ、非常に迷惑で不幸なことかもしれない。

常に
素晴らしい曲を何も知識のないままに探り当てる
それが一番理想なのかもしれないが
そうもいかない。
素晴らしいと呼ばれると
常に世の中に流れているものだから─。

サッチモと呼ばれたルイ・アームストロング
彼が歌った♪この素晴らしき世界
至る所で流れていて
なんでこの曲がこんなにも流れているのか…
それを理解できなければ
最悪の場合、邪魔でしかない。
自分も最初はそうだった。


作詞・作曲は
G.ダグラス(本名:ボブ・シール)と
ジョージ・デヴィッド・ワイス

ボブ・シールがベトナム戦争に嘆き
平和な世の中を夢見て書いた曲



I see trees of green
red roses, too
I see them bloom
for me and you
And I think to myself
"What a wonderful world !"

I see skies of blue
and clouds of white
On the bright sunny day,
or in the dark sacred night
And I think to myself
"What a wonderful world !"

I see the colors of the rainbow
so pretty in the sky
And also on the faces
of people going by
I see friends shakin' hands
sayin' "How do you do?"
I know they're really saying
"I love you"

I hear babies cry
I watch them grow
I know they'll learn
much more than I'll ever know
And I think to myself
"What a wonderful world !"
木々の緑
赤く萌える薔薇
あなたとわたしのために咲き繁る
そしてわたしはひとりつぶやく
「なんて世の中は素晴らしい!」


紺碧の空
純白な雲
輝くように晴れた日も
神秘的な夜も
そしてわたしはひとりつぶやく
「なんて世の中は素晴らしい!」

七色の虹が
空に美しく映える
通りゆく人々の上にも輝く
握手を交わす人々
「はじめまして」と
挨拶を交わしている
だけど本当は
「愛しています」といっているのさ

赤ん坊のなく声
彼らが育つのを見守る
彼らはわたしが想像する以上に
いろんなことを学んでいくだろう
そしてわたしはひとりつぶやく
「なんて世の中は素晴らしい!」



テレビを見ていると
戦争映像のバックに♪この素晴らしき世界 が流れていた

これを見た瞬間
この歌の願いを感覚的に感じることができて
この歌が非常に好きになってしまった。

名曲と言われている曲
その本当の良さを自ら見つけたとき
その度ごとに
音楽そのものを
好きになっていくような気がする。


2007年11月16日金曜日

翼をください

赤い鳥の♪翼をください
初めて聴いたのは学校の授業だったろうか─
正直、あまり好きになれなかった。
なんか古くさくて…
説教じみていて…
特別、説教じみた歌詞じゃないけれど
学校で習ったということから勝手に説教くさいと決め込んだだけなのだが。

時を経て─

NHKで「翼をください」というドラマを見た。
ちょうど高校受験のころだったか。
息抜きにテレビをつけて、たまたま見たら
非常に面白くて、最後まで見て─
数年後に再放送で2回は見ただろう─
そして、ビデオでも見た。
この作品
確か江口洋介の初主演だったと思う。
ジェームス三木の脚本。
落ちこぼれの高校と進学校という対立軸があり
落ちこぼれ高校の生徒に焦点を当てたもの。
途中、ドラマでありながらドキュメンタリーのように、生徒ひとりひとりにインタビューをしているようなリアルな映像を淡々とつないでいる場面が、非常に好きだ。このシーンは、アッバス・キアロスタミ監督の「ホームワーク」というドキュメンタリー映画に、大きな影響を与えていると、勝手に思っている。それほど素晴らしいシーンだ。

ドラマのおかげで
♪翼をください への偏見がなくなったように思う。

いまは
少しだけ
この曲が好きだ。

ギターで弾き語りをしたい方は >> こちら
ピアノで弾き語りをしたい方は >> こちら
素晴らしい演奏をという方は >> こちら




2007年11月14日水曜日

Joy

きょうも非常に暖かい一日でした。

とても11月とは思えない
まだ、10月のような陽気
すぐに12月が迫っているというのに…

画像
George Winston
December
(1982)

このアルバムも暖冬なようです。
窓を開けて暖かい日差しに当たりながら
ジョージ・ウィンストンの♪ジョイという曲を聴いていました。


このメロディー
長い間、どこかで聴いたことがあるけれどそれが何だったか
ずーっと思い出せないでいたのですが
やっと思い出すことができました。

少し前に載せた
♪主よ、人の望みの喜びを
それをもとにしていたものでした。

ただ家の中でごろごろしていただけなのですが
非常にすがすがしい一日でした。




2007年11月12日月曜日

Rising Force

グラハム・ボネットアルカトラスに参加したイングベイ・マルムスティーンは、アルカトラスを脱退後、初のソロアルバム「ライジング・フォース」をリリースする。

画像Yngwie Malmsteen
Rising Force
(1984)

その次にアルバム「マーチング・アウト」をリリースするのだが、ここではライジング・フォースというバンド名義を初めて使用している。

画像Rising Force
Marching Out
(1985)

その後、イングベイは、ソロ名義とライジング・フォース名義とで活動をしていく。

その次はソロ名義でアルバム「トリロジー」

画像Yngwie Malmsteen
Trilogy
(1986)

その次はライジング・フォースとしてアルバム「オデッセイ

「オデッセイ」ではジョー・リン・ターナーをボーカルに向かい入れているのだが、グラハム・ボネット~ジョー・リン・ターナーというこの流れ、誰かに非常によく似ている。

イングベイは影響を受けた人として、ヨハン・セバスチャン・バッハパガニーニジミ・ヘンドリックスリッチー・ブラックなどの名前を挙げている。彼の音楽を聴けばクラシックの影響が強いのはすぐに分かるし、ストラトキャスターマーシャルアンプ/パフォーマンスなどからジミヘンやリッチーの影響が強いことが分かる。

中でもリッチー・ブラックモアの影響は最も強い。先に挙げたボーカルの流れもそうだが、その後オーケストラと共演し、観客の前でエレクトリックギター協奏曲を披露していることからも、リッチーへの強い憧れを見て取れる。
>>>>動画>>


ジョー・リン・ターナーとのライジング・フォースは1年ほどで解消してしまい、その後、イングベイはしばらくソロ名義でアルバムをリリースし続ける。
現在は再びライジング・フォースで活動しているとか─。

個人的に興味があるイングベイは、最初に挙げたアルバム3枚だけ。
徹底したマイナースケールでのクラシカルフレーズ、これこそが誰にもマネできないイングベイ・マルムスティーンだと思っている。


最も好きなイングベイのライジング・フォースは、ファーストソロアルバムでの“ライジング・フォース”だ。その1曲目にある♪Black Star ─それはリッチー・ブラックモアであるとともにイングベイ自身のことであったのだろう。
♪Black Star / Yngwie J. Malmsteen


Heaven tonight

ギタリスト、イングベイ・マルムスティーンジョー・リン・ターナーと組んで、ライジング・フォース名義でリリースしたのがアルバム「オデッセイ」

画像Rising Force
Odyssey
(1988)

僕はこのアルバムはあまり好きではない。
ジョー・リン・ターナーをボーカルに迎えたことでポップになり、イングベイ独特のクラシカルでブラックなメロディーが影を潜めてしまったからだ。

しかし
リリースされた当時、友人と♪Heaven Tonight をコピーした。
以前からイングベイの曲をコピーしたいとは思っていたのだが、彼の速弾きについていけなかった。コピーはあきらめていたのだが、ポップになったことでギターソロもシンプルになり、自分ら平民にも貴族・イングベイの音楽をコピーできるようになったのだ。何という皮肉。

イングベイを好きな若僧にはギター弾きが多いわけで、貴族の音楽をコピーしようとしている我々平民若僧3人は、全員ギター弾き…さぁ、誰がドラムで誰がベースを担当するかを決めなければならない。ギターを担当する者はボーカルという試練もついてくるのだが…
結局このアルバムを好んでいない僕は、ドラムを担当することになった。この曲のギター演奏には魅力を感じなかったし、ジョー・リン・ターナーのボーカルをまねるのもかなり大変だという思いもあった。
ドラムだからといって楽であったわけではなく、一から始めるようなものであったために、むしろかなり苦労した。やっぱりギターだったかなぁ…

確かこの曲はプロのPAに頼んで、ライブ風ながら、スタジオ録音した記憶がある。個々の演奏があまりにもひどかったので、そのマスターテープは今どうしているのか分からない。もう誰かの手で上書き、もしくは葬り去れていることだろう。
つまり、残念ながらここにその演奏を載せることはできない。もし、音源が手元にあったとしても載せることはできないが…。

本家本元の見事な演奏をどうぞ─

Heaven tonight

2007年11月11日日曜日

Rain

雨が降り
ジーンズが雨で濡れて─
スニーカーが塗れて…

バスの中で
水滴がたくさんついた窓ガラスを何となく見つめ

音楽を聴きながら
寒さをじっと耐えていました


♪Rain / George Winston



画像George Winston
Winter into Spring
(1982)









































2007年11月10日土曜日

気になるドイツ映画

産経新聞ウェブ版
「4分間のピアニスト」
というドイツの映画を紹介していました。



画像


「4分間のピアニスト」公式ホームペイジ



ストーリーも気になりましたが
公式HPを開いたら流れてきた音楽も気になりました。
その音楽は、劇中に流れているものではなく
日本のコマーシャル用に
レ・フレールという日本のピアノデュオの
♪Cross第3番 だということでした。
兄弟ピアノデュオ、レ・フレールは昨日
アルバム「ピアノ・ブレイカー」で
メジャーデビューしたそうです。

しかし

まずは明日から公開される
映画「4分間のピアニスト」
でしょう。



2007年11月9日金曜日

情念の炎~ホーリィ・ダイヴァー

レインボーを脱退したロニー・ジェームス・ディオは、ブラック・サバスのボーカルを経て、自らのバンド、ディオを結成して1983年に1stアルバム「情念の炎~ホーリィ・ダイヴァー」をリリースした。

画像情念の炎~ホーリィ・ダイヴァー
Holy Diver

��曲目の♪スタンド・アップ・シャドウを親戚の車に乗っているときに聴かされた。激しいギターリフから始まるこの曲は、激しいドライブにぴったりで、非常に気に入ってしまった。
また、このアルバムを知る前から、5曲目に収められている♪ドント・トーク・トゥ・ストレンジャーだけは知っていて好んで聴いていたため、とりあえずアルバムのタイトルだけ教えてもらい、後日CDショップへと駆け込んだ。

買う気満々でアルバムを手にしたものの、このジャケットを見た瞬間、正直、買う気が失せてしまった。
雲にも岩にも水にも…すべてにリアリティーを感じない
巨大な悪魔らしき者の下半身がどうなっているのか想像がつかない
この絵の状況が全く意味不明…
以上のような理由でジャケットが気持ち悪いものに見えたのだ。気持ち悪いと思いつつも購入してしまうのだが…
今にして思えば、これも演出なのかなと思うのは、飛躍しすぎか買いかぶりか─。狙いではないにしても、このジャケットの気持ち悪さがこのアルバムの世界観を確固たるものにしている。

このアルバムは人気があるのか、あるいは本人自信作か分からないが、2005年にロニー・ジェームス・ディオのインタビューがたっぷり入ったリマスターCDがリリースされ(インタビューはいらないと思うが…)、2006年にはこのアルバムの全曲をライブで演奏した「Holy Diver Live」がリリースされているようだ。さらには、2007年12月には限定生産の紙ジャケで再びリリースされるという。限定の紙ジャケCDのリリースは初期の4作品が対象となっているようだが、それにしても、ホーリィ・ダイヴァーさまさま、かな…。

ちなみに、僕は「情念の炎~ホーリィ・ダイヴァー」以外のアルバムは聴いたことがありません。

Don't Talk To Strangers Live


それにしても、ロニー・ジェームス・ディオの歌唱力のすごいこと─。
通常、シャウト系のバンドがライブをすると、楽器演奏は安定しているけれど歌声が非常に不安定である場合が多い。
ディオのライブ映像を見ていると、ギターソロが不安定に聴こえる。決してビビアン・キャンベルのギター演奏が下手なのではなく、ロニーの声がものすごく安定しているから、周りが不安定に聴こえてしまうのだろう。
ロニー・ジェームス・ディオは幼少のころから音楽を身に付けていたようで、「絶対音感のボーカリスト」と呼ばれるくらい、ライブなので音程を外さないそうだ。
そんなことを聞くと「Holy Diver Live」も聴きたくなってくる。

2007年11月8日木曜日

リッチー・ブラックモアズ・レインボー

ロニー・ジェームス・ディオのボーカルにほれ込んだリッチー・ブラックモアは、ディープ・パープルを離れ、1975年レインボーを結成しアルバム「銀嶺の覇者」をリリースする。

画像銀嶺の覇者
Ritchie Blackmore's Rainbow
(1975)

♪Catch The Rainbow などを聴くと、リッチーがディオを求めた理由とリッチーが表現したかった世界をよく理解できる。

Catch The Rainbow Part 1 live 1977



コージー・パウエルがドラマーとして加入、1976年に2ndアルバム「虹を翔ける覇者」をリリース。コージー、リッチー、ディオ、この3人の個性が揃った時期をレインボー“三頭政治”と呼ばれている。

画像虹を翔ける覇者
RAINBOW RISING


1978年にディオが脱退し、代わってグラハム・ボネットがボーカルとして加入。翌年、4枚目のアルバム「ダウン・トゥ・アース」をリリース。イギリスの国民的ポップシンガー、ラス・バラードのカバー曲♪シンス・ユー・ビーン・ゴーンが収録されているように、分かりやすくシンプルな楽曲が中心となっている。

画像ダウン・トゥ・アース
Down to Earth
(1979)

Since You Been Gone


1980年にはジョー・リン・ターナーにボーカルが代わり、よりポップなサウンドへと変わっていく。6枚目のアルバム「アイ・サレンダー」に収録されているインストゥルメンタル♪Maybe Next Time はグラミー賞にノミネートをされた。

画像アイ・サレンダー
Difficult to Cure
(1981)


Maybe Next Time


1984年に解散するが、1996年にアルバム「孤高のストレンジャー」とともにレインボーは復活する。

画像孤高のストレンジャー
STRANGER IN US ALL
(1995)


2007年11月7日水曜日

ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ

リッチー・ブラックモアのギターとともにディープ・パープルサウンドを支えたのは、間違いなくジョン・ロードのハモンドオルガンであろう。強い個性を放っているのはリッチーのギターより、むしろジョン・ロードのハモンドオルガンの方であり、ジョン・ロードのハモンドオルガンを耳にすることにより、まさしくこれがディープ・パープルだと判断できる。

ジョン・ロードは1969年
ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ
という協奏曲を作曲し、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とディープ・パープルがロイヤル・アルバート・ホールで共演した。バンドとオーケストラが観客の前で演奏したのは、これが歴史上初めてだという。

ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ
第1楽章  第2楽章  第3楽章   
モデラート  パート1 アンダンテ   ヴィヴァーチェ   
アレグロ  パート2 プレスト  
ヴィヴァーチェ       

画像画像

これをどう評価するか─
賛否両論あるだろうが、バンドとオーケストラは驚くほどに融合していると言っていいのではないだろうか。とにかく、実際に見て聴いて、自分自身で判断するのが一番であろう。


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.1


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.2


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.3


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.4


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.5


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.6


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.7


Deep Purple and Royal Philharmonic orchestra vol.8

2007年11月6日火曜日

ツェッペリン派?それとも─

ジミー・ペイジが指を骨折
レッド・ツェッペリン再結成コンサートが延期


最近はなぜかレッド・ツェッペリンの話題が多いような気がします
そんな中─
何か忘れているような…

DEEP PURPLE

デ  ィ  ー  プ  ・  パ  ー  プ  ル


ツェッペリン派
それとも
パープル派
なんて問われ問い合いしていたものです。

今の私は、間違いなくツェッペリン派
しかし
昔の私は、間違いなくパープル派でした。

理由は特にありませn。

ディープ・パープルとの出会いは─…

Perfect Strangers (1984)
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The House of Blue Light (1987)
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どっちだったか分かりませんが
パープル黄金期(1969年~1973年)のメンバーが再集結した時期のアルバムを初めて聴きました。
そして、黄金期のアルバムを聴くことになったのです

Fireball (1971)
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Machine Head (1972)
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イアン・ギランのボーカルは耳から離れなくなるくらい個性的
しかし、それ以上に強烈なのは
リッチー・ブラックモアのギター演奏でしょう。
ギターがパープルサウンドの肝なのです。

リッチーが抜けた後も
ジョー・サトリアーニ
スティーブ・モーズ
といったギターの達人がパープルサウンドを支えました。

メンバー全員、技がありましたねー

テクニックというものだけを見てしまうと、どうしても古いものは古いものとしてしか認識できなくなるので、パープルの音も古ぼけてきたように思います。あくまで個人的な認識です。
しかし、いつまでも変わらず光続ける個性も確実に存在しています。

Child In Time

from
Deep Purple in Rock (1970)
画像





2007年11月5日月曜日

携帯電話で音楽を─

携帯電話がヤバイです。

夕方、充電満タンの状態で外出すると続けざまにメールを3件受信、その瞬間、電池の残量が3分の2になってしまいました。この状態でメールを作成したり、電話をかけたり受けたりすると、あっという間に電池が無くなってしまうことでしょう。
現に前日も、モバイルsuicaを利用して電車に乗り、目的地について改札を出ようとするとチャージが必要だということに気がついて、チャージしようとすると電源が落ちてしまいました。さらに面倒なことに、私鉄だったので改札を入ったことを解除することはできなかったのです、何せsuicaなので…。

最近の携帯電話は多機能で非常に便利なのですけれど、多機能な分、電力の消費量も大きいわけで、重要な場面で電池が落ちてしまうことは少なくありません。

写真を撮りたいのであればカメラ持てばいいじゃん、電車に乗るときは切符を買えばいいじゃん、音楽を聴きたいのであればiPodなど買えばいいじゃん
─と思うのですけれど、お金もかかるし楽をしたいので…。多機能な携帯電話も結構高いですけれどね。

いま自分が持っている携帯電話では、カメラ、suica、音楽といったものが主な副次的な機能です。カメラ、suicaはよく使用するのですが、音楽は電源保持のために携帯を利用しないようにしています。
試しに入れたイエス♪ラウンドアバウト
ライブバージョンで結構長い、試しならもう少し短い音楽を選べばよかったものを、なぜ♪ラウンドアバウトのライブバージョンを入れたのか疑問です。気に入っていた曲ではありますが─。まぁイエスを聴きたかった日だったのでしょう。いい曲だけど、携帯電話では1度しか聴いたことがありません。

よせばいいのに、さっき2回目の視聴を試みたところ、案外電池は大丈夫でした。そういえば、音楽においては長時間の連続再生が可能だというウリだったような─。

調べてみると、携帯電話の電池は1000円前半で購入できるらしく、意外と安い物でした。もう1つ電池を買えばすぐに問題が解決しそうです。

2007年11月4日日曜日

ニューエイジア?

喜多郎というと、個人的には、NHK特集「シルクロード」のテーマソングという印象が強くて、活躍していた時期も1980年代前半のような気がしてしまう。



しかし、ゲフィンレコードと契約を結んだのは1985年であり、グラミー賞にノミネートされ出したのは’80年代後半のことである。
そして─
��001年、アルバム「Thinking of you」でついにグラミー賞最優秀ニューエイジ・アルバム賞を受賞した。

画像喜多郎
「Thinking of You」
(1999)

喜多郎がグラミー賞を受賞したとき、あらゆるメディアでそのニュースが流れていた。彼は過去のミュージシャンじゃなくて、まさに今活躍中なのだとようやく実感できたのは、自分だけではないはずだ。日本人は海外で活躍している日本人を、驚くほど知らないものだ。
僕はそのニュースを某新聞の夕刊を見て知った。そのときの記事の見出しには─『グラミー賞ニューエイジア部門で栄冠』というようなことが書かれていたと思う。詳細に覚えているわけではないが“ニューエイジア”という文字だけは、はっきりと覚えている。
ニューエイジア?“ア”はどこから派生しているのか。そんな地域差別のような部門が、グラミー賞には存在するのだろうか。
実際に受賞したのは Best New Age Album というもの。あー、“ア”は Album の “A”か…とはもちろん思えないわけで、完全に記者と新聞社の勘違いというか無知というか…。日本人が日本人をよく知らないというのも、何となく理解できる。

ニューエイジ・ミュージシャン 喜多郎は、現在も大活躍で
2004年、アルバム「空海の旅」がグラミー賞にノミネート
2006年、アルバム「空海の旅2」がグラミー賞にノミネート
そして、今年10月24日にニューアルバム「空海の旅3」をリリースしている。もしかしたら輝かしい栄光を勝ち取るかもしれないので、勉強しておいた方がいいですよ。

画像喜多郎
Sacred Journey Of Ku-kai: Vol.3
(2007)

2007年11月3日土曜日

時代は変わる

“時代は変わる”と題しているけれど、ボブ・ディランのことを話そうとしているわけではありません。音楽媒体について話そうかと思うのですが、ついでなので─

時代は変る
The Times They Are a-Changin'



Come gather 'round people
Wherever you roam
And admit that the waters
Around you have grown
And accept it that soon
You'll be drenched to the bone.
If your time to you
Is worth savin'
Then you better start swimmin'
Or you'll sink like a stone
For the times they are a-changin'.

Come writers and critics
Who prophesize with your pen
And keep your eyes wide
The chance won't come again
And don't speak too soon
For the wheel's still in spin
And there's no tellin' who
That it's namin'.
For the loser now
Will be later to win
For the times they are a-changin'.

Come senators, congressmen
Please heed the call
Don't stand in the doorway
Don't block up the hall
For he that gets hurt
Will be he who has stalled
There's a battle outside
And it is ragin'.
It'll soon shake your windows
And rattle your walls
For the times they are a-changin'.

Come mothers and fathers
Throughout the land
And don't criticize
What you can't understand
Your sons and your daughters
Are beyond your command
Your old road is
Rapidly agin'.
Please get out of the new one
If you can't lend your hand
For the times they are a-changin'.

The line it is drawn
The curse it is cast
The slow one now
Will later be fast
As the present now
Will later be past
The order is
Rapidly fadin'.
And the first one now
Will later be last
For the times they are a-changin'.
 左側が歌詞です。
 こちら側は訳ではありません。
 スペースを利用して
 書こうとしているわけです。
 こちら側がメインの予定が
 こちら側がついでのように
 なってしまいました。

 さて─
 ついにツェッペリンの音楽が
 ダウンロード配信されます

 ビートルズの音楽も
 配信は近いと噂されていて
 時代はもはや
 ファイルをディスクに収める
 ように、変わりました。

 自分が音楽を聴きだした時
 ちょうどレコードから
 CDへと移行していました。
 あっという間に
 CDが主流となりましたが
 今度はあっという間に
 音楽ファイルの時代に
 変わってしまいそうです。

 CDは決してなくなる
 とは思えないのですが
 自分などの想像以上に
 時代は変わっていく
 のでしょう。
 それくらい
 音楽のダウンロード時代
 というのは
 大きなインパクトを持った
 出来事だと思います。

 果たして
 CDは極端に
 減少するのでしょうか。
 レンタルショップ
 CDショップは
 生き残れるのか
 あるいは
 どのように
 変わってゆくのだろう。
 将来レコードが
 主流になることも
 ありえるかも─…。

 色々と考えたところで
 無駄でしょう。
 なぜなら
 時代は常に
 変わっているのだから。

 重ねて注意しておきます
 右側のコレは
 左側の歌詞の訳では
 ありません。

2007年11月2日金曜日

You spin me round

まだ義務教育を受けていたころ、デッド・オア・アライブの♪ユー・スピン・ミー・ラウンドという曲が売れに売れていた。



大ヒットしていた♪ユー・スピン・ミー・ラウンドは様々なリミックスが存在していた。当時は、まだレコードが主流であり、SPとかLPのほかにEPとか12インチシングルといった形式のレコードが存在したので、この曲はあらゆる形式のレコードで発売されていたようで、中には10万円のプレミア12インチシングルも存在し、某ラジオ番組でそれをフルで流してくれたので、興奮してエアチェックしたりもした。

日本でもかなり人気があったので、ゴールデンの音楽番組などで衛星中継で演奏(口パク)するような事態になり、これは見逃せないと興奮絶頂のもと初めて彼らのプレイを見ることになった。
それを見てさらに興奮した人もいただろうが、自分は興奮が一気に冷めた。
ちょうど、今で言うとレーザーラモンHGのような衣装をまとい、体をくねくねと動かしながら、録音された音源が流れていたのだ。個性はずば抜けていたけれども、ちょっと…

リーダーのピート・バーンズは、「自分はバイセクシャルで、妻もいれば男性の恋人もいる。そして3人共に暮らしている」と、当時から公言していた。

そのことを雑誌で読んだ僕は、よせばいいのに、デッド・オア・アライブの大ファンである友人に彼らは男性・女性どちらもOKだという旨を話すと、その友人は全く聞く耳持たず、信じようとしない。終いには、僕と友人はつまらない理由で大ゲンカしてしまった。本当にケンカの理由はばかげていたので、後にはまで遺恨を残すことはありませんでしたが。

理由はなんであれ
聴く者見る者を熱くさせたデッド・オア・アライブなのでした。




2007年11月1日木曜日

イーグルスの新作は─

イーグルスが28年ぶりに新作アルバムをリリースしました。



画像

ロング・ロード・アウト・オブ・エデン
Long Road Out of Eden
イーグルス
Eagles


 95 minutes


��枚のディスク、計95分間というボリューム
日刊紙クリスチャン・サイエンス・モニターは「よいニュース:イーグルスはちっとも変わってない。悪いニュース:イーグルスはちっとも変わってない」と評価
ローリング・ストーン誌は、不発の作品は何曲かあるものの、アルバム全体としては、オンライン小売価格11.88ドル(約1360円)の価値はある
と論評されているようです(ロイター通信より)。

実際に僕も聴いてみました。
見事なくらいに、全く変わらないイーグルスサウンドで、驚くと同時に何か物足りなさも感じてしまいます。しかし、デビューからイーグルスのファンだという人にとっては、感動もののアルバムかと思います。これほどのビッグなバンドには、あまり目新しさを求めなくてもいいいのかもしれません。
スタジオ録音であるので、その演奏や歌声は、当然、何度も演奏されて選び抜かれたものをピックアップしているのだろうが、それにしても、完ぺきなくらいに素晴らしい演奏です。
でも、95分は長すぎるような気がします。2回に分けてリリースしてもよかったのでは、そうすればセールス的にもおいしかったのでは、と勝手にずるい考えを持ってしまったりするのですけど、裏を返せば、彼らは出し惜しみすることなく全てを出してくれたということだということであり、感謝しながら聴かなければならないのかもしれません。

一番最初の♪失われた森を求めて というアカペラの曲と、2枚目の2曲目の♪平和への祈り というグレン・フライのギターソロの曲が気に入りました。

アルバムに先駆けてリリースされていたシングルが♪How Long

決して変わらぬ音楽と裏腹に─…。