海外のニュースで、音楽がうるさいと隣人を殺害したという記事を目にしました。同じような事件は絶えないものです。なにも殺害することはないと思うのですけれど、音楽というものは人を癒やすものであると同時に、不快感を与える雑音にもなり得るということなのでしょう。
そういえば─
��0年以上も昔のことになるでしょうか
僕が鈴木荘という築30年以上にもなるアパートに住んでいたときのことです。
当時、暇さえあればギターばかり弾いていた自分は、深夜になってもずーっと演奏し続けていました。
そのアパートは、建て付けが非常に荒く、至る所に隙間があったり─、隣同士・上と下との仕切りの壁や床が非常に薄かったり─、歩く音はもちろん、寝息さえ聞こえてくる状態でした。
すなわち、1階で僕が弾くギターの音は、上にも隣にも、思いっきり聞こえている状態だったのです。それとは逆に、隣のテレビの音も、上の音楽を聴く音も、僕の方に思いっきり聞こえてくるような状態でした。騒音・雑音の感覚は完全に麻痺していて、いつ・どんなとき・どんなギターの音を鳴らしたとしても平気だろうと思ってしまっていました。
しかし─
例のごとく深夜にギターを弾いていると、上からドーン、ドーンという音が聞こえてきました。一瞬なんだとギターを弾くのをやめて耳を澄ましていたのですが、それからは何も音がしてきません。偶然の音だろうと思い、再びギターを弾き始めると、またドーン、ドーン…。どうやら、ギターの音に抗議をしているようなのです。
すぐに弾くのをやめればいいものの、なぜか僕は意地になってギターを弾き続けてしまいました。ギターの音、ドーンドーンという音、入り乱れ…
しばらくすると、上から音がしなくなりました。「勝った…」と思ってしまいました。なんと愚かな…
人間愚かになればどこまでも愚かになるものかもしれません。もはや、ギターを弾く気がなくなっていたにもかかわらず、なぜか意地になって弾くことをやめられなくなってしまい、静けさのなかずっと演奏していました。
すると─
トントンとドアからノックする音が…
正直、かなり心臓が高鳴っていました。
おそるおそる、そっとドアを開けると…
一人の女性が怒りに燃えた表情で
「何時だと思ってるんですか、人の迷惑を考えてください」
と冷たく僕に語りました。
「すみませんでした…」と答えるしかありませんでした。
しばらくの間、ギターを弾くのを控えました。
しかし─
それからも、しばしば深夜にギターを演奏しました。
いま考えると、よく生きながらえていると思います。
いまはもちろん、そんな愚かなことはしていません。
音楽が雑音にならないように気をつけましょう。
意地になって弾き続けるのがシュリンパーさんらしいですね。(笑)
返信削除でも音楽は結構気になるんですよね。
私は飛行機の爆音のする場所や電車に手が届きそうなくらいの線路脇でも平気で寝れます。
しかし音楽がちょっとでも鳴っていると寝れません。
なぜでしょうかね?
脳が反応しちゃうんですかね?
今私の住んでるマンションでも夜になると大声で歌ってる人がいます。(しかも音痴!)
多分ダクトをつたって来ていると思うのでどこの家だか判別できなくて困ってます。
でも私もギターを弾いてるのでお互い様でしょうかね。
小学生のときに 近所のアパートを姉と二人で寝床替わりに住んでいたところ 隣の不気味なお兄ちゃんが ジャズばかりかけていたのを
返信削除思い出しました。Take5という スタンダードですが 毎日聞こえてくるので すっかり その曲が嫌いになりました。
今でもジャズは苦手ですが なんとか好きになろうかと思ってます。
こんばんは、けんさん
返信削除いま住んでいるところは、楽器持ち込み禁止です。
そうでもしないとトラブルを回避できないのかもしれませんね。
音楽に陶酔しちゃっている人は、その時点で迷惑なんて考えないですよね。むしろ、自分が弾いている・奏でている音楽は素晴らしいとしか思っていないわけだから、何が迷惑なんだぐらいに思っているはずです。
冷静なうちに迷惑を思いつつ気をつけないと。
でも、そうやっていると徐々に音楽熱が冷めていっちゃうんですよね。常に楽器に触れていないと、確実にヘタっぴになるし…
まぁ、熱くなっているときは人の迷惑なんて考えずに、がんがんギターを弾けばいいんです。
大いなる野望をもって、がんばれ~、けんさ~ん!
まりさん、こんばんは
返信削除テイク5、いい曲なのになぁもったいない。
ジャズって堅苦しそうにみえて(最初、僕がそう思っていただけなのですけれど─)、実はかなり自由だったりします。その自由さを、こちらも自由に楽しめば、ジャズも結構いけますよ。
ジャズを好きになったとしても、その感じじゃあ、テイク5を好きになることはなさそうだなぁ…もったいない。