グレツキの作品の中に「Three Pieces In Old Style」というものがあります。
その作品が収められているCDの中に、ヴォイチェフ・キラール(Wojciech Kilar)作曲の「Orawa」という曲がありました。キラールという人物も全く知らなかったのですが、「Orawa」にはとても感動してしまいました。
「Orawa」は弦楽合奏曲です。
ヴォイチェフ・キラールはグレツキと同じポーランド出身で、よく映画音楽を担当しています。最近では映画「戦場のピアニスト」にキラールの名前が載っていました。ほかに映画「ナインスゲート」、映画「ドラキュラ(監督:コッポラ)」などの音楽を手がけ、アンジェイ・ワイダ監督の映画「コルチャック先生」の音楽も担当しています。
この映画を見て、僕はアンジェイ・ワイダというすばらしい存在を知ったのですが、「Orawa」で初めて聴いたと思っていたキラールの音楽を、僕はその時すでに聴いていたのです。
「コルチャック先生」でのキラールの音楽をあまり記憶していませんが、音楽を効果的に使っているなとは思いました。コルチャック先生と子供たちが強制収容所へと送られるその切迫感を、映像はもちろん音楽でも胸に訴えかけてくるようでした。
映画における音楽の重要性を今更ながらに感じてしまいます。作曲家が作った音楽を監督が選ぶという手法はもはや少数派であり、1つの映画のために作曲することが主流となっていて、映画という場が音楽の新作発表の場となっていると言えるのかもしれません。
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