2006年11月10日金曜日

パンク

音楽は実に難しいものです。

僕はいまだにパンクってどういうものなのか全くわかりません。パンクに属している音楽はよく聴きます。例えば、トーキング・ヘッズパティー・スミスポリスブロンディエルビス・コステロ、などなど…。しかし、なぜポリスエルビス・コステロパンクと呼ばれるのか分かりません。
パンクといえばセックス・ピストルズラモーンズクラッシュテレビジョンなどを、僕はイメージします。3リーコード直球勝負!みたいな音楽=パンクみたいな印象がありす。単純明快なのがパンクと思っていたのに、曲を聴けば聴くほど、パンクっていったい何なのだろうという疑問だけが高まってきたのです。
トーキング・ヘッズポリスエルビス・コステロの初期の音楽を聴くと、確かに、シンプルな曲が多くて、パンクとしてもまぁ納得はできます。とくに初期のポリスの音楽とファッションには、ものすごく(僕のイメージする)パンクっぽさを感じます。しかし、トーキング・ヘッズのデビューアルバム「Talking Heads: 77」には、パンクといわれても“そうだ”とは言えないものがあります。確かに曲調は全体的にシンプル、しかし、パンクというよりポップにしか聴こえません。
ブロンディの「ハート・オブ・グラス」ってとても軽やかでいい曲だと思うんですが、あれだけを聴いて誰がブロンディパンク・バンドと思うでしょう。
ジャンル分けというのは確かにあいまいだと思うんですが、特にパンクの枠を決めるのは難解気極まりなく、故にパンクというジャンルはもはや形骸化しているのだと思います。
デビューしたてのころは、演奏技術はまだまだで、曲もそんなに難しいものは作れず、とにかく勢いが前面にでている、というバンドが多いと思うのですが、それらをすべてパンクと総称してしまうと、後々、彼らが成長して違う音楽を奏で出したとき、パンクであった彼らをどのように扱ったらよいのか─…ポリスエルビス・コステロの音楽をどうジャンル分けすればよいのだろう。それでも彼らをパンクと呼ぶならば、パンクとはものすごい音楽であり、これから世の中に出てくるポピュラー音楽家たちの誰に、パンクという称号を与えたらよいのか、非常に難しい問題ではないでしょうか。

恐るべしパンク

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