2007年1月20日土曜日

Meet Me in the Morning

ボブ・ディラン(Bob Dylan)
聴こうとしなくてもいつの間にか聴いている。

Guitar's Practicing Musicians vol.2」というアルバムにギタリストのジェイソン・ベッカー(Jason Becker)が演奏する♪Meet Me in the Morningが収録されていた。
曲も演奏者もその時初めて知ったのだが、非常に気に入ってしまった。

もちろんオリジナルも聴いてみた。

「Blood on the tracks(血の轍)」
画像
1. Tangled Up in Blue
2. Simple Twist of Fate
3. You're a Big Girl Now
4. Idiot Wind
5. You're Gonna Make Me Lonesome When You Go
6. Meet Me in the Morning
7. Lily, Rosemary and the Jack of Hearts
8. If You See Her, Say Hello
9. Shelter from the Storm
10. Buckets of Rain

個人的にはジェイソン・ベッカー♪Meet Me in the Morningの方が好み。
しかし、このボブ・ディランのこのアルバムも結構よくて、一石二鳥、得した気分。

♪Meet Me in the Morningを弾くジェイソン・ベッカーはかなりブルージーだったので、ロック畑かブルース畑のギタリストだと思っていたら、メタル畑の人でした。そして何よりも驚かされ、心を悼めたのは、彼が筋萎縮性側索硬化症(ALS)と闘っている中でこの曲を弾いていたということ。あのルー・ゲーリック、ホーキング、毛沢東、川島雄三らが病で倒れたALSです。
1990年に発病し、いったん音楽活動をやめていたジェイソンは、1995年に「Perspective」というアルバムで復活。そのアルバムに♪Meet Me in the Morningが収められている。

1. Primal画像
2. Rain
3. End of the Beginning
4. Higher
5. Blue
6. Life and Death
7. Empire
8. Serrana
9. Meet Me in the Morning

復活といっても、この難病の進行は止められるわけでもなく、アルバム発売当初に可能だった会話もいまでは全くできなくなっているという。決してジェイソンのファンではないけれども、非常にやるせない気持ち─。


音楽には不思議な力がある。メタル界のヒーローが弾くブルージーな音楽からボブ・ディランのアルバムが導き出され、その後、ディランの曲♪Shelter from the Stormをカバーするジャズボーカルのカサンドラ・ウィルソンを知る。ジェイソン・ベッカーの話を知るに至り、非常に悲しい気持ちになったが、そういった嫌な気分も音楽が不思議と和らげてくれる。いまはただ、音楽による奇跡を祈るばかりである。

2 件のコメント:

  1. ディランのレコードは結構持ってますが(プレイヤーがないので、聴けませんが)、「血の轍」は他のアルバムと比べて少しクールな感じですね。
    ジェイソン・ベッカーという人は全く知らないんですが、今までスムーズに動いていた部分が思うように動かなくなるもどかしさは本当に辛いと思います。
    最後の力を振り絞った作品なんでしょうか。

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  2. シュリンパー2007年1月21日 10:00

    ジェイソン・ベッカーはこのアルバムを完成するまでに相当時間がかかり、本人としてはもっと新作を出す意向だったらしいのですが、これ以降、まだ新作が出されていません。病状はかなり悪くて、ファンの熱い声援や他のミュージシャンによるトリビュートアルバムも出されています。みんな奇跡の復帰を願うしかない状況のようです...。

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