イギリスの「タイムアウト・ロンドン」という情報誌が、「映画史上の偉大な音楽映画ベスト50」というものを発表したそうです。
これは、実在のミュージシャンのドキュメンタリーや主演しているドラマを対象にしたもので、架空のミュージシャンを扱ったドラマなどは含まれていないようです。
順位のほうはあくまでも参考程度と捉えたほうがいいと思いますが、この50本は大いに重要な映画であるといえるでしょう。
まずは1位~10位までを─
1 Superstar: the Karen Carpenter Story
カーペンターズのカレンの生涯を、バービー人形を使って描いたもの(日本未公開)
(トッド・ヘインズ Todd Haynes, 1987)
2 ドント・ルック・バック Don't Look Back
ボブ・ディランのドキュメンタリー
(D.A.ペネベイカー DA Pennebaker, 1967)
3 ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シャルター Gimme Shelter
ローリング・ストーンズのドキュメンタリー
(デビッド&アルバート・メイズルス、シャーロット・スウェリン David Maysles/Albert Maysles/Charlotte Zwerin, 1970)
4 24アワー・パーティ・ピープル 24 Hour Party People
英国マンチェスターで活動したファクトリー・レーベルの全貌を描いたドラマ
(マイケル・ウィンターボトム Michael Winterbottom, 2002)
5 トプシー・ターヴィー Topsy-Turvy
19世紀末のイギリスで人気を誇った喜歌劇を題材にしたドラマ
(マイク・リー Mike Leigh, 1999)
6 モンタレー・ポップ Monterey Pop
1967年に行なわれた野外フェス、モンタレー・インターナショナル・ポップ・フェスティバルの記録映画
(D.A.ペネベイカー DA Pennebaker, 1968)
7 Be Here to Love Meテキサスのシンガー・ソングライター、タウン・ヴァン・ザントのドキュメンタリー(日本未公開)
(マーガレット・ブラウン Margaret Brown, 2004)
8 グレン・グールドをめぐる32章 Thirty Two Short Films about Glenn Gould
カナダ出身のピアニスト、グレン・グールドの伝記映画
(フランソワ・ジラール Francois Girard, 1993)
9 コックサッカー・ブルース Cocksucker Blues
ローリング・ストーンズのドキュメンタリー(日本未公開、上映禁止)
(ロバート・フランク Robert Frank, 1972)
10 バード Bird
チャーリー・パーカーの生涯を描いたドラマ
(クリント・イーストウッド Clint Eastwood, 1988)
��位の「Superstar: the Karen Carpenter Story」は、日本で劇場公開もされてなければテレビなどでも全く放映されていないようです。バービー人形を使ってシリアスに展開しているこのドラマ、ぜひ見てみたいものです。
見てない作品が多いのですが、個人的には8位の「グレン・グールドをめぐる32章」を非常に気に入っています。
次回は11位~30位までを掲載します。
バービーを使った、カレン・カーペンターの一生・・・
返信削除バービーファンは日本でも多いし、カーペンターズのファンも多い。
当たると思うのですが。
何故、上映されないのでしょうね?
カレンのバービーが上映されなかった理由として
返信削除考えられるのは─
・無名の新人の短編であったため
・無名の新人は恐らく貧乏であったと考えられるわけで、バービーを使ったのは経費削減とともに質をさげないという、作家の素晴らしいアイデアであったと思います。しかし、著作権をないがしろに制作してしたために、リチャード・カーペンターから訴えられて、いまだに日の目を見ていないというのが最大の理由らしいです。(バービーも著作権で問題でしょう)
トット・ヘインズ監督の新作。ボブ・ディランの映画「アイム・ノット・ゼア」が注目されつつあるので、これを機に「Superstar: the Karen Carpenter Story」もどこかで公開・放映されないかなぁと淡い期待をしています。