テクニックは文句のつけようがないわけで、パット・メセニーの後継としてゲーリー・バートンのバンドに参加したことは必然のことだったのかもしれません。
メセニーの後継だけあって、その演奏スタイルはメセニーに似ている気がします。しかし、それは彼の生い立ちに対する“レッテル”でしかない、という気もします。それでも、少しだけ、メセニー的なような…。
非常にアメリカ的なメセニーに対して、ムースピールはヨーロッパのにおいを感じます。しかし、これも“レッテル”の何ものでもない気が…。何がアメリカンで何がヨーロピアンなのか、具体的に述べることもできないわけですし…。でも、少しはユーロの風を感じます。
とにかくも、言葉云々よりも、音楽をじっくり聴いてみないことには話になりません。こういうテクニシャンというのは、体がしっかりと動く限り、最新のアルバムが最高傑作であると思います。だから、最高のウルフガング・ムースピールを聴くには最新のアルバムを聴けばいいわけです。
Wolfgang Muthspiel and Brian Blade 「Friendly Travelers」 (2007) |
ドラマーのブライアン・ブレイドとのデュオアルバム。
デュオならではの静寂感と、デュオとは思えないくらいの激しさを同時に堪能できる、まさに最高傑作といっていいでしょう。
♪Youssu
「Friendly Travelers」に収録されている曲ですが、映像はブライアン・ブレイドとのデュオではなく、ウルフガング・ムースピール・トリオの演奏です。
“ユッスー”とは西アフリカのミュージシャン、ユッスー・ンドゥールのことで、この曲は彼に捧げられているということです。
0 件のコメント:
コメントを投稿