個人的には、よき思い出がたくさん詰まった場所─
今日はここに用はありません。というよりほとんど用はないかも─
目指すは日本武道館です。
あくまで前置きです。常識的なことかもしれませんが
自分みたいな地方出身の人間にとって
決して常識的なことではございません。
��つの門をくぐり抜けると“武道の聖地”日本武道館が見えてきます。
昨日はここで全日本柔道が─
自分は柔道経験ありで初段で黒帯です。
ならば、昨日こそこの場へ来るべきところではありましたが
武道の志が低い自分には、武道館を聖地と感じたことがないので
中に入ることすら今日が初めてです。
正面入り口の看板を見た瞬間、何となく身震いが─
もちろん、上の方ではなく、下の方に身震いです。
長い前置き、すみません。
さて中に入り、座席につくとこんな眺めでした。
遠いでしょう、そう、遠かったんです。
座った場所は高い方のS席
本当にここがS席なのか信じられない思い
眺めはいいけれど、遠い…
音はよく聴こえてきそうだけれども
広い会場にピアノ2台だからなー…
不安だらけで─
��5分遅れ
不満だらけの開演です。
(おそらく、以下のような演目)
��.ヴェリー・アーリー(ビル・エヴァンス)
��.サマータイム(G.&I.ガーシュウィン他)
��.ハンプティ・ダンプティ(チック・コリア)
��.PLACE TO BE(上原ひろみ)?
��.?
��.フール・オン・ザ・ヒル(レノン/マッカートニー)
��.?
��.古城、川のほとり、深い森の中(上原ひろみ)
アンコール
��.ボリヴァー・ブルース(セロニアス・モンク)
10.アラフェンス協奏曲/スペイン
直前の不安・不満がすべて吹っ飛ぶくらい
すばらしい演奏・演出でした。
��曲、1曲が2人のインプロヴィゼーション
─1曲だけを2時間インプロでもいいかな
この2人なら─
と思うくらいにかけがえのない時間が過ぎてゆきました。
何故、この席がS席なのか─
音とビジュアルから大いに納得しました。
武道館がこれほどまでに音が良いとは─
数多くの大物アーティストが公演したのも納得です。
しかし、空調の音が少し気になりました。
臭くても、湿っぽくなってもいいので
演奏中は空調を止めてほしかった…
そうはいっても、パワフルな2人の演奏にのめり込むと
そんなの全く気にならなくなりましたが─。
大画面を左右に配置して
中央にピアノ2台だけというシンプルなセッティング
しかし、その視覚効果は非常に素晴らしいものでした。
大画面に映すためのカメラは一体何台あったのだろう?
��0台はあったのでは?
リアルタイムの映像があらゆる角度と組み合わせで
ものすごくリアルな表情を捉え
全体を見渡しつつ細かいところまで楽しめました。
ステージ上の白い床─
そこが、赤や黄色、青などに染まり
暗くなった会場に小さな光が散らばると
観客の頭がまるで無数の星くずのように見えて
そこに美しいメロディー…
単なるコンサートを聴きに行ったのではなくて
何か一つの芸術作品をじっくり堪能したようでした。
ラストの♪Old Castleだけで終了でも大満足でしたが
やはり♪Spainを聴かずして帰れるものか!
と思いながら必死にアンコール
��曲目のブルージーな曲の後にあっさり♪Spain
ちくしょう、もっともったいぶってもよかったのに…
と思いつつも、会場一帯で手拍子♪Spainを体験(T_T)
会場の誰もがもう大満足だったのでしょう
それを聴き終わると粘りのアンコールをせずに
一気に席を後にしていました。
粘ればあと1曲いけたなぁー…
私も最近チック・コリアを聴いていました。
返信削除曲目も結構知っている曲があって楽しかったのがわかります。
ものすごく良かったです。
返信削除何がすごいか・良いのかというと
チック・コリアよりも
上原ひろみの演奏がいいんです。
上原ひろみを極限までに自由に演奏させる、そのようにし向けているチック・コリアがすごいのかもしれませんが、彼女の感性と演奏にウルウルしてしまいます。
チック・コリアの名前からこのアルバムを聴く人が多いのでしょうけれど(自分もそうでした)、予想に反して上原ひろみの技とパワーに圧倒されてしまうと思います。
そうか柔道家でしたか..いやいや写真とレポートありがとうございます。
返信削除この席の見通の良さは当たりかも知れない!
当日はやっぱり僕も行きたい気分になりましたが、手遅れ、
不安に負けてちゃ楽しめないっすね^^
コメントかなり遅くなってごめんなさいjumpeiくん。
返信削除値段とピアノと武道館・・・ためらうのも当然でしょうねぇ。自分は正直、チケットを買った後、失敗したかなーと公演直前まで思っていたのでした。
それ故に、内容の素晴らしさに涙しそうになったくらいです。
今度、このようなスペシャルがあったらともに迷いを捨てて、ともに楽しみに行きましょう!