2012年2月10日金曜日

エクリチュール、シニフィアンとシニフィエ

ロラン・バルト美術論集―アルチンボルドからポップ・アートまで」という本を読んだ。現代思想家による評論集、正直、内容の半分も理解できず・・・

しかし、語られるアート作品に対しては、興味を大いにそそられ、中でも、エルテアルファベットには、エクリチュールの一人歩きのようなもの、シニフィアンの戯れによるシニフィエの不在が瞬間的に生まれ、その後に確固たるシニフィエが生まれる、とかいう勝手なイメージをもってしまった。

エクリチュール

文字。筆跡。また、書くこと。書き方。文章以外の映画・演劇・音楽などの表現法、書法の意味にも用いる。

シニフィアン

ソシュールの用語。言語記号の音声面。所記(しょき)とともに言語記号を構成する要素。能記(のうき)。

シニフィエ

ソシュールの用語。能記(のうき)とともに言語記号を構成する要素。言語記号によって意味される内容。所記。

 

kb_Erte-Alphabet_Ekb_Erte-Alphabet_Rkb_Erte-Alphabet_Tkb_Erte-Alphabet_E

かっこいい。

 

kb_Erte-Alphabet_Skb_Erte-Alphabet_Hkb_Erte-Alphabet_Ikb_Erte-Alphabet_Mkb_Erte-Alphabet_Pkb_Erte-Alphabet_Ekb_Erte-Alphabet_R

個別の文字はかっこいいけど、並べるとどうも・・・

 

文字の並びを眺めていると、次第に固定したイメージ生まれてくる。これからエルテと聞けば、上記のようなアルファベットをイメージするであろう。本来ならば、エルテその人の姿形を思い浮かべきたいところだが、例えば、マネやセザンヌ、ミケランジェロやボッチチェリといったように、作者の名前を聞いてもその容姿よりも作品を思い浮かべてしまうことは多いわけで、それがある種アーティストの宿命と言えるのかもしれない。

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エルテ

 

エルテのアルファベットを見ていると、思わずバンドロゴを連想してしまう。ロゴ一つでひとつのバンドをイメージしていたあの頃を思い出す。そして、いまだにそのイメージが自分の中に強く残っていることを思い知らされる。極論するとイメージで済むだろうということになるのだが、あのレッド・ツェッペリンやプリンスの試みがうまい具合にいかなかったことを考えると、記号には音がないとなかなか落ち着くものではないと思ってしまう。ありとあらゆるところに存在するピクトグラムにおいても、知らず知らずのうちに任意の音を当てはめているような気がする。

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「IV」と呼ばれることが常ではあるけれど、この記号を見ると該当のアルバムあるいはレッド・ツェッペリンを瞬時に思い浮かべる。そう考えると思惑は違えど、強い印象づけには成功したと言えるのかも。

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プリンスもまた然り。

 

この人たちにはロゴに力などは必要なかったかもしれい

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かっこいい・・・aerosmithtitle-kiss-fire

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metallica

そしてメタルバンドはそれが必然であるかのように─

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Dio logo

ベスト・オブ・バンドロゴLengua-Rolling-Stones


2012年1月18日水曜日

New Note Classics Best 30

ニューノート・クラシックス・ベスト30

視聴

 



ディスク1
1.ニューヨーク・タイムズ / ボビー・ハンフリー
2.ラヴズ・ソー・ファー・アウェイ / ドナルド・バード
3.セイヴ・ザ・チルドレン / マリーナ・ショウ
4.アイヴ・ハッド・ア・リトル・トーク / ホレス・シルヴァー
5.オフ・アンド・オン / モアシル・サントス
6.ジャスパー・カントリー・マン / ボビー・ハンフリー
7.ドクター・マクンバ / アール・クルー
8.ドミノ / ドナルド・バード
9.ラテンファンクラヴソング / ジーン・ハリス
10.レイン・エヴリ・サーズデイ / ボビー・ハッチャーソン
11.フィール・ライク・メイキン・ラヴ / マリーナ・ショウ
12.インサイド・ユー / エディ・ヘンダーソン
13.シンク・トゥワイス / ドナルド・バード
14.ファンシー・フリー / エルヴィン・ジョーンズ
15.ワイプ・アウェイ・ザ・イーヴィル / ホレス・シルヴァー
16.ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ / マリーナ・ショウ
17.モンタラ / ボビー・ハッチャーソン
ディスク2
1.レット・ザ・ミュージック・テイク・ユア・マインド / グラント・グリーン
2.エヴリシング・アイ・ドゥー・ゴナ・ビー・ファンキー / ルー・ドナルドソン
3.スピニング・ホイール / ジミー・マクグリフ
4.フー・ノウズ・ホワット・トゥモロウズ・ゴナ・ブリング / ブラザー・ジャック・マクダフ
5.サイケデリック PI / ロニー・スミス
6.リピート・アフター・ミー / ザ・スリー・サウンズ
7.ポット・ベリー / ルー・ドナルドソン
8.オブリゲットー / ブラザー・ジャック・マクダフ
9.ムーヴ・ユア・ハンド / ロニー・スミス
10.メドレー / グラント・グリーン
11.ウォーク・イン・ザ・ナイト / グラント・グリーン
12.ブック・オブ・スリム / ジーン・ハリス&ザ・スリー・サウンズ
13.ウィーア・イン・ラヴ / リューベン・ウィルソン



1939年、ドイツ出身のアルフレッド・ライオンが米・ニューヨークにブルー・ノート・レコードを設立、その70周年を記念した2009年にニュー・ノート・クラシックス・シリーズがリリースされた。その内容は、60年代、70年代のソウル、ファンク、フュージョンといったグルーヴ感が強く、60年代後半のレコード番号4300番台と70年代のLAシリーズから選び抜かれたアルバムが再発されたものだ。

そしてその中からさらに選び取られた30曲、このオムニバスアルバムに最近はまっている。

本家を超えるのではないかと思えるくらいのマービン・ゲイとスティービー・ワンダーのカバー、ガット弦を信じられないくらいグルービーに扱うアール・クルーの技、グラント・グリーンのギターというものを再発見し、彼方に聴こえるトランペットやアナログ電子音などが新鮮に聴こえ、すべての曲にわたって重厚にゆれるベース音、トニー・レヴィンの演奏さえも聴くことができるわけだから、何度聴いても楽しい。




Donald Byrd - Love is so far away 1972 (Breaking my life mix) by breakingmylife

2012年1月2日月曜日

2012年1月1日

明けましておめでとうございます。

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今年もよろしくお願い申し上げます。


2011年12月30日金曜日

平和の祈りを込めて

最近、アーティスト、オノ・ヨーコが気になって仕方がない。

彼女を初めて知ったのは、やはりジョン・レノンという存在を介してだった。親しみやすいジョンの音楽に、ヨーコのエッセンスが加わると、途端にとっつきにくい音楽に変わってしまうという偏見を─・・・、はて?どうして持ってしまったのだろう、そんな記憶すらない。とにかく、ヨーコの“音楽”は無意識のうちに避けていたような気がする。
しかし、ヨーコはフルクサスにおいて重要な存在であり、アートにおいてはヴェネチア・ビエンナーレで生涯業績で表彰されるほどの巨匠。彼女の作品を、まずは音楽、ジョンというものを抜きにして眺めてみた、すると、素晴らしき作品群の吸引力でヨーコへの視野が広がった、というより見方が180度変わってしまったといってもいい。

Yoko Ono Artworks (Flickr)

今一度、オノ・ヨーコの音楽を再確認しようかと─。といっても、初めてジョンとヨーコが共演し物議を醸した「未完成」作品第1番~トゥー・ヴァージンズとか次の「未完成」作品第2番~ライフ・ウィズ・ザ・ライオンズWedding Albumなどには、なかなか手を出せないとひよりつつLive Peace in Torontoというものを聴いてみた。ジャケも気に入ったので─



カバー曲とオリジナルが入り混じったもので、演奏の技も巧み。ただ、前半のカバー曲部分を聴くだけだと、何か物足りなく感じる。メンバーがメンバーだけに過剰な期待をしてしまうのか、それとも、アートを鑑賞するがごとくブルース的な音楽を聴くと物足りなく感じるのか─。
後半2曲はヨーコオリジナルの大作。叫びと呻き唸り・・・非常にいい、が、音楽としては大衆には受け入れられないはずだ。ラストのJohn Johnは、マハリシ・マヘシ・ヨギの影響と思われるエスニックな響きが心地よく、クラプトンの絶妙なトーンコントロールなどで、音楽的にも楽しめるかな。

音楽を音楽として聴くとかアートとして聴くとか、なんじゃそりゃ、と我ながら思ってしまうのだが、自覚が薄かったとはいえ、ケージなどの現代音楽を聴く場合には明らかにアート鑑賞、他方、クラシック音楽やポピュラー音楽を聴く場合は音楽鑑賞と明らかに分けていた、と再確認、音楽も芸術と呼ばれるものなのだが・・・。
よし、これからは、とりあえずではあるけれど、音楽という固定された枠組みを壊そうとしているものと、音楽という確立されたものの中で創造されるものとしよう。
そうすると、過去にヨーコが作り出していた音楽は主に音楽という枠組みを壊そうとしていて、ここ最近の音楽は音楽という確立されたものの中で創造されているものが多いような気がする、と自分の中では分析された。めんどっち。

2011年12月22日木曜日

Winter Songs

ビートルズを知り、ビートルズを聴きだしたのは、既にビートルズが解散していて既にジョンが旅立ってからのこと。時代を遡り、彼らのことを文面や映像などで学ぶにつれて、オノ・ヨーコの影もちらついてくる。まるで彼女がひとつの時代に区切りをつけたかのごとく語られる、そして語られるままに捉えて、何も知らないままにただ彼女を毛嫌いし続けた─。

クリスマスが迫ってくると、ジョンとヨーコのハッピー・クリスマスが盛んに流れる。その曲を聴くたびに、ジョンへの憂いだけが頭をよぎる、そしてそこには共に歌っていたヨーコの姿はない。

 

John & Yoko, The Plastic Ono Band with the Harlem Community Choir - Happy Xmas (War Is Over) by Yoko Ono

 

年々、ハッピー・クリスマスを歌う2人の笑顔が明瞭になってくるような気がする。アーティスト、オノ・ヨーコのあらゆる作品を知るにつれて、むしろジョンよりもヨーコの姿が大きくなってくる。ジョン・レノンも惹かれていったオノ・ヨーコの作品の力は並大抵なものではない。

1971年にリリースされたハッピー・クリスマス、シングルレコードのB面にはYOKO ONO名義からなるListen,the Snow is Fallingが収録されていた。

 

Yoko Ono - Listen, the Snow is Falling by Yoko Ono

 

その吸引力に、さらに他の楽曲を貪る─

 

Yoko Ono - Winter Songs by Yoko Ono

 

オノ・ヨーコの存在がどんどん大きくなっていく─


2011年11月25日金曜日

TDKオーケストラコンサート2011

2011年11月24日(木)
サントリーホール 大ホール

指揮:サイモン・ラトル
マーラー: 交響曲第9番
演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

開場18:30 開演19:00
S40,000
A35,000
B31,000
C26,000
D21,000
E16,000

 

 

アークヒルズもクリスマスムード

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オークションで強引に手に入れた公演

S席1階16列38番

4万プラスアルファー

必然的に気がはやる

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開場まで10分ある

開場前に着いた記憶がない

散策して時間をつぶす

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えらく長い10分間

甲高く鳴り響くオルゴールの音

開場の知らせ

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着席の第一印象、結構近い

ステージ向かって右側の位置

ちょうどコントラバス隊が賢明に練習

それが正面によく見える位置

 

拍手と同時に楽団の面々が入場。最後にコンサートマスター・樫本大進、拍手の音も最高潮、指揮者のラトルよりも大きいと感じたほど。

第1楽章が静かに鳴り出す。複雑に入り組んだ音がめまぐるしく展開、音の波に体が大きく揺さぶられる。30分にもわたる長大な演奏、披露は相当なものだろう、聴いているこちらまでなぜか大いなる疲れを感じてしまった。それにしても何という荒波を作り出すのか、この楽団は!

第2楽章、ようやく肩の力が抜ける。しかし、そう易々と楽をさせじと敢えて力を込めた演奏を展開。2011アジアツアー最終日、気合というかゲルマン魂を感じる。もっとも、コンマスは日本人で、指揮者はサーの称号を持った英国人であるけれど。

第3楽章でまたまた力む。音の絡み合いが頂点を極め、なんでこれほど複雑怪奇な演奏が一つにまとまっているのか不思議なくらい。ラトルの一挙手一投足に見事に音がついてく。まるで、ラトル自身が魔法を使って音を出しているかのようだ。第1、第2と一拍おいて次の楽章へと進んでいたが、この第3から第4へは続けざまに展開していく。この楽章こそが第4楽章の布石であると言わんばかり。

第4楽章、文句のつけようがないくらいに泣けた。このメロディーを聴くために長きにわたって修業してきたようなもの。第1楽章からの修業ではなく、第1番からの修業、もっと大げさに言えば、生まれてこのかた、この楽章で泣くために修業してきたと言ってもいいような─それほどまでに感動的な演奏。ともに耐えに耐え、疲れ切った波音に包まれながら、最後には死に絶えるように終演していく─そして残ったのは真っ白なサー・サイモン・ラトルであった。

なるほどベルリンフィルの指揮者のカリスマ性

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帰りは徒歩で余韻を楽しむ

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2011年11月6日日曜日

ハートブレイカー

─脳科学者 茂木健一郎さん曰く、脳は嬉しいこと、喜びを感じると中脳というところからドーパミンが前頭葉にでて、その時やっていることを"もっとやりたい"と感じるそうです。
好きな音楽を聴くのも脳を喜ばせるのに有効とのこと。勉強やランニングなど、何かを継続させたい時に試してみてはいかがでしょう?─

そんなことが、ソニーのウォークマンの宣伝広告に載っていた。走るときは必ず音楽を聴いている自分にとって、なかなか説得力のある文句。音楽を聴くことで、どうしても肉体に向かってしまうその気持ちを、少しならず別の方向へと導いてくれる。

先日走っていたとき、ホワイトスネイクの♪Still Of The Nightが流れきた。リリースされた1986年当時、この曲はレッド・ツェッペリンの♪Black Dogに似ていることが盛んに取り沙汰されていた。

 


black dog

 



still of the night

 

冒頭部分がそっくりだ、ということだったが、あんまり似ていない…と個人的には思っていた。単に、ホワイトスネイクのボーカル:デービッド・カバーデイルがレッド・ツェッペリンのボーカル:ロバート・プラントに影響を受けているだけのことではないのか。


David Coverdale
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Robert Plant
Robert-Plant_thumb[2]

 

似てる。

あれこれ思いが面白い方向に行くことによって、ランニングの疲労も一瞬忘れることができる。しかし、あまりに音楽に乗ってしまうと、動悸が激しくなってしまう。心肺を鍛え上げることはなかなか難しい。疲労の極地でハートブレイカーが聴こえてくれば、余計に疲労感が増すだけだ。

しかし、その時、長山洋子の♪博多山笠女節が流れてきたらどうだろう。疲労の上に爆笑で、やっぱりギブ必至か─


heartbreaker

 


博多山笠女節

 

自分の勤務する会社の社長から提供していただいたネタ。「ふたつを聴き比べてみて」とのことで、♪博多山笠女節の冒頭を聴いた瞬間すぐ、これは・・・著作権をクリアしてなければ、ひどい、というよりも非常にまずいのでは、という思いに。長山洋子のオフィシャルブログでも、ハートブレイク的な言及一切なし。作曲:黛ジュンのサイトを見ても、もちろん分からず。もはや、レッド・ツェッペリンなどマイナーになってしまったということなのか。数年前、エリカ様がライブを見に行ったとテレビのニュースにまでなっていたのに、楽曲が盗作されてニュースにならないのは理不尽だ!と思いつつ…まぁ世間の関心からして当然か──いずれにせよ、楽曲の使用許可を取っていないのであれば、必ず訴えられることでしょう。みんなで、ジミーとロバートとジョン・ポール、そしてジェイソン・ボーナムに教えてあげましょう。

http://www.ledzeppelin.com/