ベルリン・フィル創立125周年記念
ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて
北京・ソウル・上海・香港・台北・東京、アジア各都市を転々とまわる楽団の舞台裏を、インタビューを中心に記録された映画。当時、東京ではどのような演目だったのか調べてみると、以下のようなものだった。
■開催日・会場 ※開場/開演時間は未定
2005年11月20日(日) NHKホール
2005年11月21日(月) サントリーホール
■プログラム
��2005年11月20 日(日) NHKホール>
ベルリオーズ:序曲「海賊」
ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」
ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」
��2005年11月21日(月) サントリーホール>
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
アデス:アサイラ
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 作品40
※参考までに、S席:3万2000円だったとか
映画では、ベートーベン交響曲第3番、リヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」、アデス「アサイラ」の演奏風景を見ることができた。「英雄の生涯」演奏の模様は、テレビで放映されていた。
Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 1
Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 2
Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 3
Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 4
Ein Heldenleben - Rattle, Berlin 5
映画の中のたくさんのインタビューは、抽象的なことばかりで、言葉として映像の中に入れ込む意味合いをいまいちつかめなかったが、最高峰と呼ばれている楽団で演奏している本音を吐露している場面もあり、大いにひきつけられた。
一番印象に残ったのは、台北公演の部分。公演終了後、外へ出た指揮者のラトルと楽団員は、何万、十何万ともとれる台北市民の拍手喝采で出迎えられていた。どこかの広場に人々がぎっしりとひしめき合っていて、楽団員のみならず、映像というフィルターをとおして見ているこちらも鳥肌が立ってしまった。日本ではあり得ない。事実、台北の次の章、東京公演の部分は、“静寂”というテーマのもと映像が構築されていて、この国がものすごく冷ややかなものに思えた。
2005年の台北公演では、演奏の模様を会場となった中正紀念堂の中央広場の特設モニターで生で無料に流されたようだ。その結果、あの盛り上がりだったらしい。東京でもこんな素晴らしいサービスがあったらどんなに良かったか…。
去年もベルリン・フィルは来日していた。
■プログラム詳細■
《プログラム1》
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品68
Brahms : Symphony No.1 in C minor, op.68
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73
Brahms : Symphony No.2 in D major, op.73
《プログラム2》
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 作品90
Brahms : Symphony No.3 in F major, op.90
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 作品98
Brahms : Symphony No.4 in E minor, op.98
《プログラム3》
ハイドン:交響曲第92番 ト長調 Hob.I:92 <オックスフォード>
Haydn : Symphony No.92 in G major, Hob.I:92 “ Oxford ”
マーラー:リュッケルトの詩による5つの歌 ソリスト歌手(Ms):マグダレナ・コジェナー
Mahler : 5 Rückert-Lieder / Mezzo Soprano: Magdalena Kožená
ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 作品68 <田園>
Beethoven : Symphony No.6 in F major, op.68 “ Pastorale ”
※参考までに、サントリーホールでの料金、S席40,000円/A席35,000円/B席31,000円/C席26,000円/D席21,000円/E席16,000円
ラトルにしては(?)非常にオーソドックスな演目(?)
2008年5月、ベルリン・フィルのコンサートホールが火災に見舞われ、本拠地ではしばらく活動できないのかなと思っていたときに、降って沸いたような公演だし、しかも高額だったので、行こう!という気にならなかった。
また、次の機会を待って、映像で辛抱しよう、チケット代がもう上がらないことを願いながら…無理か。