2010年11月24日水曜日

ロイヤル・コンセルトヘボウ@サントリーホール

 

<富士電機スーパーコンサート>
マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

場所 サントリーホール(大ホール)  
曲目 マーラー:交響曲第3番 ニ長調  
出演 アンナ・ラーソン(A)  
合唱

新国立劇場合唱団

TOKYO FM少年合唱団

 
開演 2010年11月22日(月)午後7時  
料金

S29,000 A24,000 B19,000 C14,000 D9,000

Pt34,000 (6月20日一般発売)

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■■■■■■■■■■■■■■■■

きのう体感した余韻に浸るべく、9月に録画したヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウのマーラー第三番を観賞している。やはり素晴らしい演奏だったと再確認しつつも、本当の迫力はやはりホールへ行かないとわからないものだと実感した。放送された9月にその演奏を見た際、それほどの感動がなく、それがこの公演への一抹の不安だったが、無用のものであった。

響いてくる音の振動や、調和がまるで違う。これまで経験したことがない空気感、これが世界最高といわれる所以なのか。

あまりに素晴らしい演奏だったので、あれこれ記述するのが面倒だし、失礼のように思ってしまう。すごい、の一言でもう終わりたいところではあるが、とりあえず記録として残しておくとしよう。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■

S席2万9000円、2階RC6列9番、向って右側からステージを見おろす位置。コントラバスが見えないが、まずまずの所。しかし、ここが3万近くとは、少々お高くはないか。演奏が始まると、その値段も納得したが…。

少し高い位置、しかも列に3人という場所だったためなのだろう、音がなにものにも妨げられることなく、直に響いてくる感じがした。今回のこの感動は、卓越した演奏技術を十二分に感じることができるこのロケーションにも要因があったのだろう。本当にチケットを得られたことが幸運だった

■■■■■■■■■■■■■

長大な第1楽章が終わった時点で、ひとつの公演が終わったような満足感。ソロやコラボレーションの旋律が目まぐるしく移り変わっていき、展開も複雑、それでいてみごとな調和。楽団員すべての演奏技術が卓越しているのがよく分かる。そしてそれらをコントロールしているヤンソンス。まるでPAを操作しているがごとく、音を自在に構築していく。彼のRCOもまた長期にわたるだろうと確信をした。

これら最強の軍団の中で、合唱を担当する新国立劇場合唱団とTOKYO FM少年合唱団は大丈夫だろうかと、代表を見守る気持ちで聴いていたが、無事に大役をこなしていた。

最終楽章、そのメロディーがこの公演が終わってしまう切なさを助長する。これは、ものすごい演奏を見てしまったと曲の盛り上がりと比例してこちらの気持ちも盛り上がる。

マーラーが実際に客演したとか、百何十年の歴史があるとか、決してそういうもので評価されているわけではなく、今この演奏があってこその評価なのだと納得した。

ヤンソンスが、どうだ!と言わんばかりに指揮棒を振り上げた瞬間、彼らが演奏した時間だけ、力いっぱいに拍手を送りたい気持ちでアプローズ。会場の拍手の音も明らかに大きかったように思う。4度ほどのカーテンコールがあったろうか、楽団がステージを後にしても拍手はやまず、誰もいないステージにあらためて1人ステージに現れたヤンソンスにさらなる拍手喝采。

どうかまたみんなで日本に来てください。

自分もいずれアムステルダムへ─

■■■■■■■■■■■■■■■

■■■■■■■■■■■■■■

■■■■■■■■■■■■■■■■


2010年11月14日日曜日

Bill Frisell @ COTTON CLUB

最近、ビル・フリゼールのオフィシャルHPで「Films of Buster Keaton Music By Bill Frisell」を購入。かなり前から望んでいた、「 The High Sign/One Week: Music For The Films Of Buster Keatonと「Go West: Music for Films of Buster Keatonのアルバムとバスター・キートンの映像が融合したDVD。すでに自ら、ビル・フリゼールの音とキートンの映像をミックスさせて、あくまで個人観賞用としてビデオを作成済みであったために、切望していたDVDだったとはいえ、それほどの感動は得られず。しかしながら、そのサイトで、ビル・フリゼールの日本公演という、新たな情報を入手できたことは幸運だった。

そして11月13日(土)、ビル・フリゼール、ロン・カーター&ジョーイ・バロンというトリオのコットン・クラブでの公演チケットを入手した。かなりの高値だったが、場所とネームバリューから致し方あるまい。ビル・フリゼール、カーミット・ドリスコル、ジョーイ・バロンというトリオだったらいくらでもという気持ちにもなったのだが…、なんとも巨人ロン・カーターに失礼な思いなのだが、この公演のトリオというのは過去にアルバムも出していなければライブ自体も初だろう、だとすると一体何を演奏するのか皆目見当がつかない。だから楽しみだという見方もあるが─。まぁ、最高のトリオであることは間違いないのだから、雑念を捨て、来年1月下旬を待ち望もう。

とはいえ、演奏内容は気になるところ。いくら未知の世界を楽しもうという気構えでも、その演奏にどうしても思いを馳せてしまう。ビル・フリゼールとジョーイ・バロンは、過去に素晴らしい作品を数多く残しているので、それを軸にあれこれ夢想したいところではあるのだが、そこに生粋のジャズマンであるロン・カーターが加わって、果たしてどうなるのか。ビル・フリゼールとロン・カーターは、モール・モルティアンと組んで、2006年にトリオのアルバムをリリースしている。

Bill Frisell Ron Carter Paul Motian

これを聴く限り、やはりスマートなジャズになるのだろうと思ってしまう。

ビル・フリゼールは、2001年発表のアルバム「Blues Dream 」の中で「ロン・カーター」という曲を収録している。それだけ、ロン・カーターに対して敬意をもっているということなのだろうか。

Blues Dream

このアルバムではロン・カーターの演奏はない。そして、かなり自由奔放は演奏が展開されている。最初に挙げたアルバムよりも、こちらの方が個人的には好みなのだが、コットン・クラブではやはり前者である可能性が高い。あくまで予想─。

コットン・クラブでの公演では、一日2セットを5日間連続でこなすという、かなりのハードスケジュール。それだけに一番最初の公演を選択してしまった。しかし、これだけ多くの公演ならば、急いで買わずとももう少し吟味してからにしてからでも遅くなかった気がする。

 

BILL FRISELL, RON CARTER & JOEY BARON @ COTTON CLUB

 

日程 1st 2nd
1/26(水) 開場:17:30/開演:19:00 開場:20:30/開演:21:30
1/27(木) 開場:17:30/開演:19:00 開場:20:30/開演:21:30
1/28(金) 開場:17:30/開演:19:00 開場:20:30/開演:21:30
1/29(土) 開場:17:30/開演:19:00 開場:20:30/開演:21:30
1/30(日) 開場:16:00/開演:17:00 開場:18:30/開演:20:00

 

料金  
■自由席/ テーブル席 : ¥8,400
■指定席/ BOX A (4名席) : お1人様¥10,500
  BOX B (2名席) : お1人様¥10,000
  BOX S (2名席) : お1人様¥10,000
  SEAT C (2名席) : お1人様 \ 9,500

2010年11月11日木曜日

流れ星

 初冬の早朝、東京の南の空にはオリオン座がはっきりと見える。そのオリオン座に向かうようにランニングしていると、みごとな流星が1つ流れた。これほどの流れ星を見たのは、十数年前に某公園で友人らと寝転びながら流星雨を観賞して以来だろう。
 あの時は寒かった。たしか時季も同じころだったと思うが、なんという流星だったかどうしても思い出せない。雨のように降ると言われていた割に、それほどでもなかったことに失望した記憶だけが蘇ってくる。とはいえ、あの時の流星はバリバリと音を立てて流れていくほどものすごいものだった。それほどでもないにしても、ほかの星の輝きに負けないくらいの明るさで流れてゆく星に感動しつつ、願い事を唱え忘れて悔しい思い…あの瞬間に何か願うことなど、果たしてできるのだろうか…。
 そういえば10月下旬、オリオン座流星群がピークだと言われていた。今日見たのはその名残だったのかもしれない。あす以降も空を眺めながら走るに限る。そして、心の底から願をかけてやる。

 昨日のランニングで、ウォークマンから流れてきた最後の曲は、バンゲリスの「ERIC’S THEME」だった。バンゲリスの音楽は、大概星空に合うような気がする。
 今日のラストを飾った曲はメタリカの「CREEPING DEATH」だった。欲を言えば「ORION」だったらなー、…そんなうまいこといかないか。



 やはり、クリフ・バートンが実際に弾いている「ORION」は皆無か…