<富士電機スーパーコンサート>
マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
場所 | サントリーホール(大ホール) | |
曲目 | マーラー:交響曲第3番 ニ長調 | |
出演 | アンナ・ラーソン(A) | |
合唱 | 新国立劇場合唱団 TOKYO FM少年合唱団 | |
開演 | 2010年11月22日(月)午後7時 | |
料金 | S29,000 A24,000 B19,000 C14,000 D9,000 Pt34,000 (6月20日一般発売) |
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きのう体感した余韻に浸るべく、9月に録画したヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウのマーラー第三番を観賞している。やはり素晴らしい演奏だったと再確認しつつも、本当の迫力はやはりホールへ行かないとわからないものだと実感した。放送された9月にその演奏を見た際、それほどの感動がなく、それがこの公演への一抹の不安だったが、無用のものであった。
響いてくる音の振動や、調和がまるで違う。これまで経験したことがない空気感、これが世界最高といわれる所以なのか。
あまりに素晴らしい演奏だったので、あれこれ記述するのが面倒だし、失礼のように思ってしまう。すごい、の一言でもう終わりたいところではあるが、とりあえず記録として残しておくとしよう。
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S席2万9000円、2階RC6列9番、向って右側からステージを見おろす位置。コントラバスが見えないが、まずまずの所。しかし、ここが3万近くとは、少々お高くはないか。演奏が始まると、その値段も納得したが…。
少し高い位置、しかも列に3人という場所だったためなのだろう、音がなにものにも妨げられることなく、直に響いてくる感じがした。今回のこの感動は、卓越した演奏技術を十二分に感じることができるこのロケーションにも要因があったのだろう。本当にチケットを得られたことが幸運だった。
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長大な第1楽章が終わった時点で、ひとつの公演が終わったような満足感。ソロやコラボレーションの旋律が目まぐるしく移り変わっていき、展開も複雑、それでいてみごとな調和。楽団員すべての演奏技術が卓越しているのがよく分かる。そしてそれらをコントロールしているヤンソンス。まるでPAを操作しているがごとく、音を自在に構築していく。彼のRCOもまた長期にわたるだろうと確信をした。
これら最強の軍団の中で、合唱を担当する新国立劇場合唱団とTOKYO FM少年合唱団は大丈夫だろうかと、代表を見守る気持ちで聴いていたが、無事に大役をこなしていた。
最終楽章、そのメロディーがこの公演が終わってしまう切なさを助長する。これは、ものすごい演奏を見てしまったと曲の盛り上がりと比例してこちらの気持ちも盛り上がる。
マーラーが実際に客演したとか、百何十年の歴史があるとか、決してそういうもので評価されているわけではなく、今この演奏があってこその評価なのだと納得した。
ヤンソンスが、どうだ!と言わんばかりに指揮棒を振り上げた瞬間、彼らが演奏した時間だけ、力いっぱいに拍手を送りたい気持ちでアプローズ。会場の拍手の音も明らかに大きかったように思う。4度ほどのカーテンコールがあったろうか、楽団がステージを後にしても拍手はやまず、誰もいないステージにあらためて1人ステージに現れたヤンソンスにさらなる拍手喝采。
どうかまたみんなで日本に来てください。
自分もいずれアムステルダムへ─
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