2011年6月29日水曜日

ダニエル・ハーディング指揮マーラー・チェンバー・オーケストラ

2011年6月7日(火)19:00開演

Bunkamura オーチャードホール

マーラー:「花の章」

Gustav MAHLER : “Blumine”

マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」より

“むだな骨折り” “この世の世界” “ラインの伝説”

“美しいトランペットが鳴り響く所”

“だれがこの歌を作ったのだろう”

Gustav MAHLER:Selection from “Des Knaben Wunderhorn”

(Verlorne Muh’ / Das irdische Leben / Rheinlegendchen / Wo die shonen Trompeten blasen / Wer hat dies Liedlein erdacht?)

マーラー:交響曲第4番 ト長調

Gustav MAHLER : Symphony No.4 in G major

ソプラノ:モイツァ・エルトマン

Soprano : Mojca Erdmann

 

 

鑑賞から二十日以上が過ぎて、そろそろ記録しなければその記憶や印象がなくなってしまう。とはいえ、かなり忘れている部分があるのは否めない。

何故に記録をこれほどまでに放っておいたのか─。ただでさえ硬くなってしまっている鉄、それをとろけさせるのは、なかなか難しい。

歌曲から始まったその演奏、モイツァ・エルトマンの美しさに期待は高まるものの、声量が低いような印象。特に低音部があまりに聴こえづらい。徐々に、声量が高まってきたのか、それとも耳が慣れてきたのか、少しずつ音楽に集中できるようになってきた。オーケストラの繊細な演奏がひときわ際立つ。

歌曲の後、休憩時間を挟み、交響曲。

軽やかに、さらりと、あっさり終わってしまった印象。まとまりのない演奏から始まったように感じたものの、後半にはそれも演出であったのかという思いに至る。

マーラーという名を配したオーケストラであるだけに、皆が皆、楽々演奏している。あまりに卓越した演奏であるがために、それが一層さらりとした印象を掻き立てる。それが良いか悪いか非常に微妙な判断ではあるけれども、4番にこそ合っているような印象。しかし、この演奏が2番、3番に合うとは言えず。今回4番に敢えてあのような演奏をして、他の大作などには違った業を出し得るのかどうか知る由がないのだが、感心させられたのは事実。とはいえ、感動も薄かったのも事実。それは演奏の故というよりも、演目自体に原因ありか─。

もう少し楽な気持で演奏に臨めばよかったと、多少後悔しながら、拍手喝采。


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